プロセスモニタリングで改善を継続する方法
プロセスの健全性をモニタリングし、各指標の目標を設定して、その根拠となるデータを確認する方法をご紹介します。月次チェックリストで、プロセスの変化を早期に捉えましょう。
プロセスを継続的にモニタリングする方法
プロセスモニタリングでは、業務の実際の進み方を継続的に確認し、結果をベースラインや設定した目標と照らし合わせます。改善の効果が続いているか、想定からずれ始めていないかを把握し、調査が必要なタイミングを判断できます。多くのプロセスでは、月1回の確認から始めるとよいでしょう。大きな変更の後や実績が不安定な場合は、確認の頻度を上げます。
モニタリングを行うと、一度きりの分析を継続的な改善につなげられます。すべての指標を毎日確認する必要はありません。明確なベースライン、少数の指標、担当者、そして結果が許容範囲を外れたときに対応する手順を決めておくことが大切です。
プロセスモニタリングとは
プロセスモニタリングとは、ベースラインと定めた期待値に照らし合わせながら、プロセスを定期的に追跡することです。実績が変化したか、改善の効果が続いているか、調査が必要かどうかを確認できます。
レポーティングでは、一定期間に何が起きたかを把握できます。モニタリングでは、現在の結果をベースラインや目標と比較し、意味のある変化を示すとともに、次の対応を判断する担当者を明確にします。ダッシュボードで現在の数値は確認できますが、比較の基準やレビュー計画がなければ、その数値に対応が必要かどうかは判断できません。
プロセスマイニングは、プロセス自体のモニタリングにも役立ちます。イベントデータから流れを再構成するため、合計値だけに頼らず、経路、引き継ぎ、待ち時間、適合性を確認できます。まずプロセスを分析して現状を把握し、新しいデータが届いたら関連するビューを継続的に確認しましょう。
プロセスモニタリングが重要な理由
ボトルネックを見つけて手順を変更したり、新しい働き方を導入したりした後は、その変更に効果があったか、効果が続いているかを確認する必要があります。
ベースラインを設けて定期的に確認しなければ、改善の効果がいつの間にか薄れてしまうことがあります。業務の進め方が変わり、例外が積み重なり、新たなボトルネックが生じることもあります。必ずしもプロセスが失敗したわけではなく、変化したということです。モニタリングを行えば、調査や調整が必要かどうかを判断できる段階で、こうした変化に気づけます。
プロセスエクセレンスの実現にも、モニタリングが役立ちます。変更を本番環境に反映した時点で改善プロジェクトを終えるのではなく、レビューのたびに結果を確認し、次に検討すべき課題を見つけられます。これが継続的なプロセス改善の基本です。状況を把握し、比較し、調査したうえで、次の対応を決めます。
問題を見つけたときに使ったダッシュボードを、その後の確認にも使いましょう。まずは変更に直接関係する指標から始め、実際の疑問に答えるために必要な場合だけ、ほかの指標を追加します。
この記事は、プロセス改善シリーズの一部です。モニタリングの前に行う手順については、プロセスの分析とプロセス最適化の実施に関するガイドをご覧ください。
注目すべきプロセス指標
レビューの有用性は、どの指標を取り上げるかで決まります。重要なプロセス指標は、チームの成果ではなくプロセスそのものを示します。まずは、次のような少数の指標から始められます。
- サイクルタイム:ケース単位とアクティビティ単位で確認し、全体の所要時間が変わったのか、特定の工程が変わったのかを把握します。
- 待ち時間と作業時間:作業自体に時間がかかっているのか、前段階で滞留しているのかを区別できます。
- 手戻りと繰り返し:ケースごとに数えます。長い工程よりも、同じ工程を繰り返すほうがコストがかかる場合が多いためです。
- 処理件数と未処理件数:期間中に到着した件数と、期間終了時点で未完了のケース数を確認します。
- バリアントの割合:標準的な経路をたどるケースの割合です。
- 期限内完了率:設定した期限内に完了したケースの割合です。
指標の一貫性を保つには、2つのルールが役立ちます。各指標の定義(開始点、終了点、例外の扱い)を一度だけ決め、その内容を指標のそばに記録して、定義した人がいなくなっても引き継げるようにします。次に、答えたい問いに合わせて3~5個の指標を選び、レビューの対象を絞ります。指標を増やしても判断が変わらなければ、レビューにかかる時間が増えるだけです。
どのくらいの頻度でモニタリングすべきか
プロセスの変化の速さ、結果のばらつき、対応が必要になるまでの時間を考慮して、確認頻度を決めましょう。ダッシュボードが毎日更新されるからといって、毎日レビューする必要はありません。モニタリングには、結果を確認し、変化を読み取り、対応の要否を判断する人の時間がかかります。安定したプロセスで毎日同じ結論になるなら、日次レビューは時間の無駄になります。
| 要素 | 確認頻度を決める際の考え方 |
|---|---|
| プロセスの変動 | 結果の変動が大きい場合や例外が多い場合は、確認頻度を上げます。 |
| 最近の変更 | 大きな変更の後は細かく確認し、結果が安定したら頻度を下げます。 |
| ビジネスへの影響 | 遅延や品質上の問題が大きな影響を及ぼす場合は、レビューの間隔を短くします。 |
| 対応までの時間 | 問題が大きなコストにつながったり、解決が難しくなったりする前に対応できる頻度で確認します。 |
| レビューにかかる労力 | 結果の解釈やフォローアップに必要な時間も考慮します。 |
多くのプロセスでは、月次レビューから始めるのが妥当です。変更直後や不安定なプロセスは、数週間にわたって週次で確認する必要があるかもしれません。その後も安定していれば、月次または四半期ごとのレビューに移行できます。目標範囲は維持し、ビューを開いた人が範囲外の値に気づけるようにしましょう。
適切な確認頻度は、対応に必要な時間を確保できる範囲で、最も間隔を長くした頻度です。プロセスやリスクが変化したとき、または問題の発見が遅れ続けているときは、頻度を見直しましょう。
定期的なモニタリングの設定
定期的なモニタリングとは、月次や四半期ごとなど、決められたスケジュールでプロセスの実績を確認することです。利用可能なすべての指標を調べるのではなく、同じ条件のビューを保存したベースラインと比較し、結果が変化したときの対応を決めておくことが目的です。
ベースラインを保存する
変更を加える前に、効果の評価に使うビューと指標を記録し、次回のレビューでも同じフィルター、グラフ、定義が表示されるように保存します。保存したビューをリンクで共有できれば、「4.2日」という数値について話す人同士が、同じケースを見ていることを確認できます。後の期間と比較するときも、定義と対象範囲を揃えましょう。フィルターや指標を変更した場合は、その内容を記録しておけば、ビューの違いを実績の変化と取り違えずに済みます。
ベースラインには、次の内容を記録します。
- 確認した期間とプロセスの対象範囲
- 適用したフィルターとセグメント
- 追跡する重要業績評価指標(KPI)
- 各指標の目標と、その記録場所
- 変更によって期待する結果
- 結果を確認する担当者
月次のプロセスモニタリングチェックリスト
このチェックリストを月次レビューのたたき台としてお使いください。対象のプロセスや必要な判断に合わせて調整しましょう。
月次プロセスレビュー
- Check the data first: when it was last loaded, and whether coverage or mapping changed since the baseline.
- Start from the health score if you have one, and note the weakest dimension behind it.
- Read each measure against its target, and list the ones that fall outside it.
- Open the saved baseline view rather than a fresh one, so the filters, definitions and period match.
- Compare the current period with the previous one, then with one segment.
- Open the cases behind any value that moved, and read two or three of them.
- Name the owner, the action and the date for each item outside its target, and record the decision where the process lives.
- Set the next review date, and decide whether the cadence should change.
各目標は、プロセスの担当者が確認できる場所に記録しましょう。スライドに記載した目標は、次のスライドに置き換わると見失われてしまいます。指標の横に記載するか、グラフが参照する設定値として一元管理すれば、記録した人がいなくなっても目標を確認できます。目標がSLAやコストルールに関するものなら、基準を1か所で管理し、グラフごとに変更せずに済むようにしましょう。
詳細分析に進む条件を、シンプルなルールで決めておきましょう。値が目標範囲を外れたとき、悪化が2回のレビューにわたって続いたとき、または一部のセグメントが全体の傾向と異なるときに調査します。1回だけの異常値は、単なるばらつきかもしれません。変化と判断する前に、データの鮮度、カバレッジ、ケース構成を確認しましょう。
ダッシュボードを使うと、レビューを繰り返し行いやすくなります。プロセスの担当者が確認できる場所に指標を配置し、利用可能なデータをすべて並べるのではなく、判断に必要な情報に絞りましょう。
定期的な確認からリアルタイムモニタリングへ
プロセスの変化が緩やかで、次回の定期レビューまで対応を待てる場合は、定期的な確認で十分です。次のレビューまで待つことで大きな影響が生じる場合は、確認頻度を上げるか、ほぼリアルタイムでのモニタリングを検討しましょう。継続的なプロセスモニタリングとは、データが自動的に届き続けることであり、誰かが一日中画面を見続けることではありません。データを判断につなげるには、合意した頻度で確認することが欠かせません。
次のような場合は、より早く状況を把握する必要があります。
- SLAなど、時間に関わる約束に迅速な対応が求められる。
- ケース数が多く、小さな問題でも短期間に多数のケースへ影響する。
- プロセスや業務環境が急速に変化する。
- 遅延やエラーが顧客にすぐ影響する。
- コンプライアンスに関わる例外を速やかに特定する必要がある。
確認頻度を上げる前に、早期の通知を受けて誰がどのように対応するかを決めておきましょう。通知を受けても対応できる人がいなければ、更新頻度を上げても情報が増えるだけで、プロセスの改善にはつながりません。
継続的なモニタリングに移行できるかどうかは、データにも左右されます。定期的にデータを更新し、イベントとケースを明確に関連付けられることが前提です。また、データの抽出頻度が、情報を届けられる速さの上限になります。日次や時間単位で確認できると案内する前に、更新頻度を合意しておきましょう。
データが頻繁に更新される場合でも、定期レビューは続けましょう。ダッシュボードで変化を把握できても、定期的に話し合うことで原因を理解し、対応の担当者を決め、その対応の効果を確認できます。
プロセスモニタリングのツールとダッシュボード
プロセスモニタリングソフトウェアは、大きく3種類に分けられ、それぞれ答えられる問いが異なります。適切な選択肢は、明らかにしたいことと、利用できるデータによって変わります。小規模なプロセスなら、スプレッドシートで十分な場合があります。指標がすでにデータウェアハウスにある場合は、BIダッシュボードで合計値を追跡できます。プロセスマイニングなら、バリアント、適合性、待ち時間を含め、ケースがプロセスをどのように進むかを確認できます。
| 方法 | 必要なもの | 適した用途 | 主な制約 |
|---|---|---|---|
| 手作業でのサンプリング | スプレッドシートとケースを確認する時間 | システムデータが限られた小規模なプロセス | サンプルとして選んだケースしか確認できない |
| BIダッシュボード | データウェアハウスまたは抽出データにある指標とBIツール | 処理量、滞留件数、SLA達成率などの合計値の追跡 | プロセスのどこで遅延が起きたか分からない場合がある |
| プロセスマイニングプラットフォーム | ケース、アクティビティ、タイムスタンプを関連付けられるイベントデータ | プロセスの流れ、バリアント、適合性、待ち時間の確認 | 適切なイベントデータと一貫したケース識別子が必要 |
必要な詳細度に応じてツールを選びましょう。合計値だけが必要なら、BIダッシュボードで十分な場合があります。ケースがどこで滞留しているか、経路にどのような違いがあるかを知りたい場合は、プロセスマイニングで合計値の背景にある流れを確認できます。このガイドでは、以下の手順にProcessMindのプロセスマイニングを使います。
モデル、データ、文書化を1か所にまとめるプラットフォームなら、モニタリングを進めるうえで利点があります。プロセスの担当者、目標、数値の根拠となるケースをプロセスと同じ場所で確認できるため、レビューのたびにデータをエクスポートする必要がありません。
どの方法を選ぶ場合も、レビューの前にベースラインと目標を設定し、プロセスの担当者が結果を確認できるようにしましょう。誰も確認せず、担当者もいない指標では、判断に役立てることができません。
ここまでの内容は、どのツールを使う場合にも当てはまります。次のセクションでは、同じ手順をProcessMindでどのように進めるかを説明します。
改善の効果を検証する
モニタリングを行うと、変更によって期待した結果が得られたかを検証できます。実施前に、期待する結果とその測定方法を記録しましょう。そのうえで、同じ対象範囲と定義を使い、結果をベースラインと比較します。
| 指標 | 変更前 | 期待値 | 実績 | 評価 |
|---|---|---|---|---|
| 平均サイクルタイム | 5日 | 4日 | 3.8日 | 期待を上回る |
| 手戻り率 | 15% | 10%未満 | 11% | 惜しいため、要調査 |
| 承認待ち時間 | 2日 | 1日 | 0.9日 | 目標達成 |
これらの数値は比較方法の例であり、プロセスの目標値ではありません。ベースラインとビジネス上のニーズに合った目標を設定してください。
期待した結果だけでなく、副次的な影響も確認しましょう。ある手順を速めたことで、次の手順に待ち行列ができていませんか。特定の手戻りを減らした結果、別の手戻りが増えていませんか。一部のケースだけに影響していませんか。全体では良い結果に見えても、セグメントごとに詳しく確認する必要があるかもしれません。
モニタリングを通じて、次の改善機会が見つかることもあります。大きなボトルネックを解消すると、別の制約が見えやすくなる場合があります。データ品質が向上すれば、これまで確認できなかった傾向を調べられることもあります。レビューのたびに、継続的な改善に向けた次の判断を裏付ける根拠が得られます。
モニタリング結果を共有する
判断を担う人が結果を理解できて初めて、モニタリングが役立ちます。何が変わったか、どのように比較したか、どのような対応が必要かを共有しましょう。判断に関係する指標が少数なら、利用可能な指標をすべて送る必要はありません。
相手に合わせて情報の詳しさを調整しましょう。
| 対象者 | 適した形式 | 主な内容 |
|---|---|---|
| 経営層 | 要約またはダッシュボード | 主要な重要業績評価指標(KPI)、傾向、判断事項 |
| マネージャー | ダッシュボードへのアクセス | チームの実績、問題、優先事項 |
| プロセスの担当者 | 詳細なプロセスビュー | 業務指標と調査が必要なケース |
| アナリスト | 詳細なデータへのアクセス | 傾向と詳細な分析 |
月次の簡潔な要約に、何が変わったか、目標範囲を外れた値があるか、どのような判断をしたか、フォローアップの担当者は誰かを記録しましょう。ダッシュボードは話し合いに役立ちますが、明確な判断や次の手順に代わるものではありません。判断内容はプロセス上に記録しておけば、次にプロセスを開いた人が、変更について人づてに聞くのではなく、記録から把握できます。
ビューを共有する前に、次の3点を確認しましょう。
- この情報は、どのような判断に役立ちますか?
- 閲覧者はどのような対応を取れますか?
- その対応に必要な詳しさになっていますか?
誰も開かない詳細なダッシュボードより、必要な対応につながる、要点を絞ったビューのほうが役立ちます。
モニタリングを組織に定着させる
チームの既存の働き方に合ったモニタリングの手順なら、継続しやすくなります。既存の会議やレポーティングのサイクルにレビューを組み込み、プロセスの担当者が変化を調査する時間を確保しましょう。すべての結果を一から説明しなければならないアナリスト1人に、モニタリングを任せきりにしないでください。
指標の読み方を文書化し、ベースラインとフィルターを確認しやすくして、担当範囲を明確にすることで、チーム全体で責任を分担できます。レビューで役立つ発見があったら、チームが気づいたことと、その後の対応を共有しましょう。そうすることで、モニタリングを単なる報告作業ではなく、業務改善の一環として捉えやすくなります。
無理のない範囲で手順を整えましょう。意味のある少数の指標にそれぞれ目標と担当者を設定するほうが、対応方法が決まっていない多数の指標を並べるより、維持しやすくなります。
モニタリングを終了するタイミング
すべてのプロセスを、いつまでも同じ頻度で確認する必要はありません。結果が安定し、目標範囲を外れる値がなく、頻繁にレビューしても判断が変わらなくなったら、確認頻度を下げられます。
計画なしにモニタリングをやめるのではなく、段階的に頻度を下げましょう。
- プロセスが安定している場合は、週次から月次、または月次から四半期ごとに変更します。
- プロセスの主なリスクと期待する結果に関係する指標を維持します。
- 目標範囲はそのままにします。ツールから通知されない場合、範囲外の値を確認するには、誰かがビューを開く必要があります。
- 状況が変わったときに確認頻度を上げられるよう、ベースラインのビューを保存しておきます。
プロセスが変わったとき、実績が悪化したとき、新たなリスクが生じたときは、確認頻度を再び上げましょう。モニタリングをいつまでも同じ頻度で続けることが目的ではありません。プロセスに対応が必要なタイミングを把握できるだけの可視性を保つことが大切です。
ProcessMindでプロセスをモニタリングする方法
ここまでの内容は、どのツールを使う場合にも当てはまります。このセクションでは、同じ手順をProcessMindでどのように進めるか、またスプレッドシートやBIダッシュボードにはない機能を紹介します。
チェックリストの各手順を行う場所
| チェックリストの手順 | ProcessMindでの操作 |
|---|---|
| データが最新か確認する | データセットの品質バッジと詳細パネルで、データの鮮度、属性のカバレッジ、アクティビティ分析を確認します |
| プロセス健全性スコアを確認する | プロセスヘルスダッシュボードで、1つのスコア、5つのCURESの観点、最大の改善機会を確認します |
| 各指標を目標と照らし合わせる | グラフの基準範囲を確認します。目標がSLAやコストルールの場合は、プロセス設定の定数から境界値を読み込みます |
| 先月と同じビューを開く | フィルターとグラフを保持し、リンクで共有できるブックマークを使います |
| 期間とセグメントを比較する | ケースID、アクティビティ、タイムスタンプの対応付けを揃えた比較用データセットを使います |
| 値の根拠となるケースを開く | スコアの根拠となるケースIDを、ケースエクスプローラーで開きます |
| 担当者を決め、判断を記録する | プロセスの担当とロールを設定し、判断をプロセス文書とバージョンに記録します |
| 次回のレビューを予定する | 現時点では、各自のカレンダーを使います。通知とレビューのリマインダーは今後の開発予定です |
プラットフォームで変化を調査する
レビューで問題が見つかったときは、1つずつ問いを立てて調べるのが基本です。プラットフォームでは、3種類の比較をすぐに行えます。
**2つの期間を比較します。**ベースラインの期間に並べて、現在のデータ抽出分を比較用データセットとして追加し、ケースID、アクティビティ、タイムスタンプの対応付けを揃えます。差分ビューでは、追加、削除、処理速度の変化があったアクティビティを確認できます。処理量、休日、ケース構成によって数値は変わるため、比較する期間の条件を揃えましょう。
セグメントを絞り込みます。フィルターを使うと、顧客の種類、地域、製品、事業部門ごとにケースを絞り込めます。全体の数値が安定していても、一部のグループで問題が起きている場合があります。また、平均値の変化は、ケース構成が変わっただけの可能性もあります。
**絞り込んだビューを保存します。**フィルターを適用したビューはブックマークとして保存できます。フィルター、グラフ、重要業績評価指標(KPI)の定義が保持され、リンクで共有できるため、翌月のレビューではビューを作り直さずに、前回の続きから確認できます。変更を実施した日が分かっている場合は、同じ比較用データセットで変更前後を比較できます。事前に変更をモデル化した場合は、シミュレーションの結果を期待値として比較できます。実際の流れに想定条件を反映したものであり、本番稼働後に条件を見直せます。
データの更新頻度
APIによるデータ取り込みを使うと、四半期ごとのアップロードに代えて、夜間または1時間ごとにデータを読み込めます。品質パネルの鮮度表示で、どの読み込みデータを確認しているか分かります。読み込み後の動作については、正確に把握しておく必要があります。範囲外の値は、誰かがビューを開くと表示されます。一方、ビューを開かなくてもSlack、Teams、メールで担当者に届く通知機能は、現在提供していません。そのため、担当者に届く通知ではなく、実際に確認する情報に合わせて頻度を決めましょう。
プラットフォームで実現できること
プロセスごとに1つのプロセス健全性スコア。プロセスヘルスダッシュボードでは、適合性、一貫性、手戻り、効率性、スムーズさの5つの観点から各プロセスを評価します。20個のグラフを確認するのではなく、全体スコアと最も低い評価の観点からレビューを始められます。各観点を開くと専用のダッシュボードが表示され、目立つタイルに最大の改善機会が示されます。適合率などの値から、その根拠となるケースIDを開くこともできます。モデルに関する警告からは、設計上の問題を一覧表示するダッシュボードに移動できます。スコアは、話し合いの出発点です。
**各指標に目標を設定。**グラフには基準範囲を設定できます。開始値と終了値、色、任意の塗りつぶしを指定できるため、ゲージや折れ線グラフで値が良好か、注意が必要か、範囲外かを確認できます。目標がSLAやコストルールの場合は、プロセス設定の定数を使った式を境界値に指定できます。たとえばslaTargetDaysを設定すれば、グラフごとに変更せず、1か所で目標を変更できます。基準設定については、グラフガイドをご覧ください。
**まずは標準的な指標セットから。**指標の一覧を一から考える必要はありません。1つのプロセスで最初に使う指標として、50パーセンタイルと90パーセンタイルのサイクルタイム、待ち時間と処理時間の比率、手戻り率、初回完了率、適合率、処理件数が挙げられます。それぞれに担当者と目標を設定すると、プロセスの重要業績評価指標(KPI)になります。ダッシュボード上の数値を、担当者が改善に取り組む指標に変えることができます。合意した少数の重要業績評価指標(KPI)を、そのプロセスの主要な指標として管理しましょう。各指標の算出方法については、指標ガイドをご覧ください。
**データそのものを確認できます。**各データセットには品質バッジがあり、品質を示すスコアがパーセンテージで表示されます。バッジを開くと、データの鮮度(最後に読み込まれた時期)、属性のカバレッジ、アクティビティがどの程度記録されているかを確認できます。バッジはデータの読み込みごとに更新されるため、ここからレビューを始めれば、古いデータのせいで生じた変化の説明に時間を取られずに済みます。AIデータに関する提案では、優先して修正すべきマッピングや品質の問題を確認できます。パネルの詳細はデータ品質ガイドをご覧ください。
プロセスインテリジェンスのシート以上をご利用の場合、プロセス健全性ダッシュボードとデータ品質パネルをお使いいただけます。
モニタリングがうまくいかないのは、確認する人がいないからとは限りません。何を確認し、どのような判断につなげるのかが決まっていないと、数値を眺めるだけの会議になってしまいます。プロセス健全性スコア、各指標の目標範囲、データの鮮度を確認すれば、会議を具体的な判断の場に変えられます。合意したとおりにプロセスが進んでいるか。そうでなければ、誰が対応するのか。
今週からプロセスのモニタリングを始める
まずは1つのプロセスを選び、ブックマークを保存して、継続したい改善に関わる指標をいくつか設定します。各指標の目標を決め、データセットの品質パネルを確認し、担当者を明確にしたうえで、初回レビューの日程を設定しましょう。
今週からプロセスのモニタリングを始める
改善施策を進めているものの、効果が薄れていないかを確認する仕組みがありません。
関連リソース:
- プロセス分析の方法:現状を把握する
- プロセス最適化の進め方:インサイトを改善につなげる
- データに基づくプロセス改善の戦略ガイド:データに基づく改善の進め方
- 自動化の機会を見つける方法:プロセスマイニングで機会を特定する
- プロセス改善手法:決定版リスト:プロセス改善のアプローチを比較する