在庫管理データテンプレート
在庫管理データテンプレート
- 詳細な分析に推奨される属性
- プロセスで記録する主なアクティビティ
- SAP ECCからデータを抽出する手順
在庫管理の属性
| 名前 | 説明 | ||
|---|---|---|---|
|
アクティビティ名
ActivityName
|
在庫ロットに関して、ある時点で発生した業務アクティビティの名称です。「入庫計上」や「ピッキング完了」などが該当します。 | ||
|
説明
アクティビティ名は、在庫管理のライフサイクルにおける特定のステップやイベントを表します。SAPのトランザクションや移動タイプから導出され、入庫、在庫移動、品質検査、資材の払出などの重要な節目を示します。 アクティビティの分析は、プロセスマイニングの基礎です。プロセスマップを可視化し、一般的なバリアントやまれなバリアントを特定して、ボトルネックや手戻りのループを検出できます。各アクティビティは、検出されたプロセスグラフのノードになります。
重要な理由
プロセスの各ステップを定義し、実際の在庫フローとライフサイクルの検出・分析を可能にします。
入手先
データ変換時にSAPの移動タイプ(MSEG-BWART)またはトランザクションコード(MKPF-TCODE)を、わかりやすいアクティビティ名に対応付けて導出します。
例
入庫計上品質検査ロットの作成在庫の内部移動出庫計上在庫の廃棄
|
|||
|
イベント時刻
EventTime
|
アクティビティが発生した日時を示すタイムスタンプです。 | ||
|
説明
この属性には、在庫イベントが発生した正確な日時が記録されます。プロセスログの時間軸となり、すべてのアクティビティを時系列に並べて、実際のプロセスフローを再構成します。 イベント時刻は、アクティビティ間のサイクルタイムの算出、イベントの所要時間や処理量の測定、時間に関するボトルネックの特定など、時間を基準とするあらゆる分析に欠かせません。棚入れのサイクルタイムや品質検査の保留時間などの重要業績評価指標(KPI)の算出にも使います。
重要な理由
イベントの時系列を示すため、所要時間の算出、パフォーマンスの分析、プロセスフローの検出に欠かせません。
入手先
通常、入出庫伝票ヘッダーの転記日付(MKPF-BUDAT)と入力時刻(MKPF-CPUTM)から構成します。
例
2023-04-15T09:00:12Z2023-05-20T14:35:00Z2023-06-01T11:21:45Z
|
|||
|
在庫ロット
InventoryBatchLot
|
特定の数量の商品を識別する一意の識別子です。資材番号とロット番号を組み合わせて構成し、主なケース識別子として使います。 | ||
|
説明
在庫ロット番号は、特定の在庫数量に関するすべてのアクティビティをまとめます。最初の入庫から、品質検査などのさまざまな移動や変換を経て、最終的な払出または処分に至るまで、ロットのライフサイクルを一貫して追跡できます。 分析では、在庫の全行程を追跡するための基本的な属性です。ロットごとのプロセスフローを再構成し、総滞留時間を算出して、倉庫内でのすべての接点を特定できます。トレーサビリティ、品質管理、コンプライアンスに関するダッシュボードに欠かせません。
重要な理由
関連するすべての在庫移動イベントを1つのプロセスケースに結び付ける中核的な識別子です。これにより、エンドツーエンドの分析が可能になります。
入手先
通常、資材番号(MARA-MATNRまたはMSEG-MATNR)とロット番号(MCHA-CHARG)から作成する複合キーです。
例
RM-1001_BATCH-00123FG-2050_LOT-202305ACHEM-333_B-4559-X1
|
|||
|
プラント
Plant
|
在庫移動が発生したプラントまたは施設を識別する値です。 | ||
|
説明
プラントは、工場、配送センター、倉庫などの物理的な拠点を表します。SAPロジスティクスにおける中心的な組織単位です。 この属性は、拠点ごとの分析に欠かせません。拠点間でプロセスのパフォーマンスを比較し、サイクルタイムが最も長い拠点や差異率が最も高い拠点を特定できます。また、在庫管理プロセスにおける地域ごとの違いも把握できます。
重要な理由
物理的な拠点や施設ごとのパフォーマンス比較と根本原因の分析が可能になります。
入手先
入出庫伝票明細テーブルMSEGのフィールドWERKSにあります。
例
10002100US01
|
|||
|
保管場所
StorageLocation
|
プラント内で在庫を保管する特定のエリアです。 | ||
|
説明
保管場所は、入庫エリア、品質検査エリア、バルク保管エリアなど、プラント内の区画を示します。施設内の在庫をより細かく追跡できます。 分析では、プラント内の特定エリアにあるボトルネックを特定できます。たとえば、「品質保留」エリアに遅延が集中しているか、特定の保管場所間の内部移動が非効率かを明らかにできます。倉庫レイアウトの利用状況分析にも直接役立ちます。
重要な理由
プラント内の位置を詳細に把握できるため、内部移動や保管に関するボトルネックを詳しく分析できます。
入手先
入出庫伝票明細テーブルMSEGのフィールドLGORTにあります。
例
0001RAWFG01INSP
|
|||
|
数量
QuantityInBaseUnit
|
トランザクションで扱われた品目の数量です。基準単位に換算されています。 | ||
|
説明
この属性には、在庫移動の対象となった在庫量が記録されます。集計や比較の一貫性を保つため、常に品目の基準単位(キログラム、個など)で表されます。 数量は、量に基づく分析に欠かせない指標です。在庫廃棄数量率などの重要業績評価指標(KPI)の算出や、処理量の分析、差異や在庫移動による業務への影響の定量化に使われます。数量や金額の大きい在庫移動に注目することで、問題への対応に優先順位を付けられます。
重要な理由
在庫移動ごとの実際の数量を把握でき、影響分析や処理量の算出、コスト評価に役立ちます。
入手先
品目伝票明細テーブルMSEGのフィールドMENGEにあります。
例
10012.55000
|
|||
|
移動タイプ
MovementType
|
在庫移動の種類を分類するSAPコードです。 | ||
|
説明
移動タイプは、在庫計上の処理方法を制御するSAPの3桁のキーです。たとえば、購買発注の入庫を示す「101」、保管場所間の転送を示す「311」、廃棄を示す「551」があります。 この属性は、各アクティビティの背景を把握するうえで重要です。わかりやすいアクティビティ名を導出する際の情報源として使われることもよくあります。移動タイプ別に分析すると、「551」の廃棄移動の要因や、「321」の品質検査中在庫から自由使用在庫への移動頻度など、特定のプロセス領域を詳しく調べられます。
重要な理由
在庫取引の業務上の目的を定義する技術キーであり、分析に必要な背景情報を提供します。
入手先
入出庫伝票明細テーブルMSEGのフィールドBWARTにあります。
例
101311261551601
|
|||
|
資材番号
MaterialNumber
|
取り扱う製品または資材を識別する一意の番号です。 | ||
|
説明
資材番号(SKU)は、在庫内の特定の品目を識別します。製品マスタと在庫移動を結び付ける、基本的なマスタデータ属性です。 プロセスマイニングでは、製品を軸にした分析に欠かせません。特定の製品や製品グループでプロセスを絞り込み、資材の種類ごとに在庫フローを比較できます。また、廃棄、差異、検査の遅延などの問題がどの製品に多く影響しているかを特定できます。
重要な理由
製品単位の分析が可能になり、プロセスの非効率やコストに関係する資材を特定できます。
入手先
入出庫伝票明細テーブルMSEGのフィールドMATNRにあります。マスタデータはMARAにあります。
例
RM-1001FG-2050PKG-003B
|
|||
|
ソースシステム
SourceSystemId
|
データの抽出元であるSAP ECCシステムを識別する値です。 | ||
|
説明
データの取得元となるシステムインスタンスを指定します。たとえば、「SAP ECC PRD」や「S4HANA US」です。複数のシステムのデータを組み合わせてプロセス全体を把握する環境では、特に重要です。 分析では、別々のインスタンスで稼働するシステム、地域、事業部門をまたいでプロセスを絞り込み、比較できます。データの来歴を確認でき、データの検証や品質チェックの際にもコンテキストを把握できます。
重要な理由
データの取得元を把握できるため、データガバナンスや複数のソースシステムにまたがる分析に欠かせません。
入手先
通常、データ抽出時に追加する固定値で、特定のSAPクライアントとシステムIDを識別します(例:テーブルT000から取得)。
例
ECC_PRD_100SAPECC_EU_PRODECC_US_FINANCE
|
|||
|
トランザクションコード
TransactionCode
|
アクティビティの実行に使用したSAPトランザクションコード(T-Code)です。 | ||
|
説明
トランザクションコードは、ユーザーが在庫転記を実行する際に使用したSAPの画面またはプログラムを示します。たとえば、入出庫にはMIGO、転送転記にはMB1Bが使われます。 この属性から、アクティビティの実行方法に関する技術的な背景を把握できます。標準のユーザーインターフェース、カスタムプログラム(Zトランザクション)、自動インターフェースのどれを通じて実行されたかを区別するのに役立ちます。T-Code別に分析することで、システムの利用傾向を把握でき、アクティビティ名を導き出す手がかりにもなります。
重要な理由
ユーザーのシステム操作状況がわかるため、システムトレーニングの実施や操作の簡素化、自動化に関する判断に役立ちます。
入手先
品目伝票ヘッダーテーブルMKPFのフィールドTCODEにあります。
例
MIGOMB1BVL02NCOGI
|
|||
|
ユーザー名
UserName
|
トランザクションを実行した担当者のSAPユーザーIDです。 | ||
|
説明
この属性は、在庫移動の転記を担当したユーザーを示します。プロセスのアクティビティを、個々の従業員またはシステムアカウント(自動転記の場合)に関連付けます。 ユーザー別に分析すると、必要なトレーニングを特定し、優れた成果を上げている個人やチームを把握し、プロセス逸脱を調査できます。また、人間のユーザーIDとシステムまたはバッチのユーザーIDを区別することで、プロセスの自動化レベルを把握するうえでも役立ちます。
重要な理由
アクティビティを特定のユーザーに関連付け、作業負荷やパフォーマンス、自動化レベルを分析できます。
入手先
品目伝票ヘッダーテーブルMKPFのフィールドUSNAMにあります。
例
JSMITHR.DAVISSAP_BATCH
|
|||
|
保管棚番
StorageBin
|
倉庫内で品目を保管する、座標で特定された場所です。 | ||
|
説明
保管棚番は、SAP倉庫管理(WM)で管理される倉庫内の最小の識別可能な保管場所です。在庫ロットの正確な位置を示します。 この属性は、倉庫のレイアウトや利用状況を詳しく分析するうえで欠かせません。保管棚番間の移動を追跡すると、非効率な移動経路、通行量の多い場所、過剰な在庫の再配置を特定できます。保管棚番間の再移動頻度の重要業績評価指標(KPI)を算出する際にも使われます。
重要な理由
倉庫内の位置を最も細かい単位で把握でき、倉庫の効率やレイアウト、在庫の移動経路を分析できます。
入手先
倉庫管理の転送オーダー明細テーブルLTAPのフィールドVLPLA(移動元棚番)とNLPLA(移動先棚番)にあります。
例
A-01-01-AREC-ZONE-01HIGH-RACK-123
|
|||
|
最終データ更新日時
LastDataLoadTimestamp
|
このレコードのデータがソースシステムから最後に更新された日時です。 | ||
|
説明
この属性はデータの鮮度を示します。最後にデータを抽出または更新した日時を記録するため、分析やダッシュボードの情報がどの時点までを反映しているかを把握できます。 表示されているインサイトが最新の情報かどうかを確認するために、この属性を参照します。ダッシュボードに目立つ形で表示し、データの更新時期や、直近の取引がまだ反映されていない可能性を伝えることもよくあります。
重要な理由
データの更新時期を示し、分析対象の期間を把握できるようにします。
入手先
ETLまたはデータ統合プロセスの実行時に、各レコードに値が付与され、タイムスタンプが記録されます。
例
2023-10-27T04:00:00Z2023-10-28T04:00:00Z2023-10-29T04:00:00Z
|
|||
|
受注番号
SalesOrderNumber
|
在庫移動に関連する受注の番号です。通常は出庫に関連します。 | ||
|
説明
この属性は、在庫トランザクション(通常は納品に伴う出庫)を顧客の受注に関連付けます。これにより、在庫管理と受注処理のプロセスがつながります。 分析では、受注から入金までの一連のプロセスを把握できます。受注作成から出庫までの処理時間を測定したり、ピッキングの遅延や在庫切れの影響を受けた受注を特定したりできます。受注処理の実績分析に欠かせない属性です。
重要な理由
在庫移動と販売プロセスを関連付け、受注から入金までの一連の分析や顧客への納品状況の追跡に役立ちます。
入手先
品目伝票明細テーブルMSEGのフィールドKDAUFにあります。
例
100023451000238810002401
|
|||
|
品目伝票番号
MaterialDocumentNumber
|
在庫トランザクションを記録した品目伝票を特定する一意の番号です。 | ||
|
説明
SAPでは、在庫移動ごとに品目伝票が作成され、トランザクションの証跡となります。この伝票には、在庫移動のヘッダー情報と明細情報が記録されます。 この属性は、トランザクションを特定する重要な識別子です。ケースIDではありませんが、データの検証や照合に欠かせず、SAPの元伝票に直接たどることができます。この番号を使ってSAP ECCで元のトランザクションを検索し、詳しく調査できます。
重要な理由
SAP上のトランザクションを特定する主キーとして機能し、データを元のシステムと照合して簡単に確認できます。
入手先
品目伝票ヘッダーテーブルMKPFのフィールドMBLNRにあります。
例
490000123450000056785100009012
|
|||
|
在庫移動理由コード
MovementReasonCode
|
在庫移動の理由を示すコードです。 | ||
|
説明
在庫移動理由は、在庫移動タイプだけではわからない背景を補います。在庫調整や廃棄など、特定のトランザクションを実行した理由を指定できます。 この属性は根本原因の分析に役立ちます。在庫差異率や在庫廃棄コスト分析のダッシュボードで重要な分析軸となり、在庫調整や損失の要因を分類して説明できます。理由を分析することで、プロセス改善の取り組みを効果的に進められます。
重要な理由
在庫調整や評価減の理由を明らかにし、差異や廃棄の根本原因を絞り込んで分析できます。
入手先
品目伝票明細テーブルMSEGのフィールドGRUNDにあります。
例
00010005102
|
|||
|
差異調整かどうか
IsDiscrepancy
|
イベントが在庫差異の調整を示すかどうかを表す真偽値です。 | ||
|
説明
この計算属性は、循環棚卸または実地棚卸で見つかった差異を受けて、在庫数を調整したアクティビティを特定します。記録上の在庫数量を実在庫に合わせて修正したイベントにフラグを付けます。 このフラグにより、在庫精度を簡単に分析できます。該当するイベントが1つ以上あるケース数を数えることで、在庫差異率の重要業績評価指標(KPI)を容易に算出できます。また、プロセスマップを絞り込み、調整に至るフローや調整後のフローに注目できます。
重要な理由
調整イベントにフラグを付けて在庫差異率の重要業績評価指標(KPI)を直接算出できるため、在庫精度の問題を簡単に分析できます。
入手先
データ変換時に計算されます。アクティビティ名が「在庫差異調整済み」の場合、または移動タイプが実地棚卸の調整(例:701、702)に該当する場合に「true」に設定されます。
例
truefalse
|
|||
|
数量単位
BaseUnitOfMeasure
|
個、キログラム、リットルなど、数量の基準単位です。 | ||
|
説明
この属性は、数量フィールドの単位を示します。基準単位は品目マスターレコードで定義される標準の計量単位で、すべての数量を同じ基準で比較できるようにします。 数量はすべて基準単位で表す必要がありますが、このフィールドはデータ検証やダッシュボード、レポートでの単位表示に重要な情報を提供します。表示された数量を正しく解釈するために役立ちます。
重要な理由
数量属性の背景情報を補い、数量指標を正確に解釈できるようにします。
入手先
品目伝票明細テーブルMSEGのフィールドMEINSにあります。
例
EAKGLM
|
|||
|
有効期限
ExpirationDate
|
在庫ロットの使用期限です。 | ||
|
説明
この属性には、品目のロットが使用できなくなる日付が記録されます。生鮮品や使用期限のある品目の管理に欠かせないマスターデータです。 在庫のローテーションが規定どおりに行われているかを確認するうえで、この日付は重要です。有効期限と出庫日を比較することで、FEFO(期限の早いものから先に出庫)に沿っているかを分析できます。これにより、在庫の陳腐化や廃棄による損失を防ぎやすくなります。
重要な理由
在庫ローテーションのコンプライアンス(FEFO/FIFO)を分析し、在庫の劣化や陳腐化のリスクを特定するうえで重要です。
入手先
ロットマスターテーブルMCHAのフィールドVFDAT(使用期限)にあります。
例
2024-12-312025-06-302024-08-15
|
|||
|
購買発注番号
PurchaseOrderNumber
|
在庫移動に関連する購買発注の番号です。通常は入庫に関連します。 | ||
|
説明
この属性は、在庫トランザクション(主に入庫)を、そのきっかけとなった元の購買発注に関連付けます。これにより、在庫管理と調達のプロセスがつながります。 この属性を分析すると、プロセスをまたいだ視点で状況を把握できます。たとえば、購買発注の作成から入庫までの時間を分析してサプライヤーの納品実績を測定したり、品質検査で不合格となった購買発注を特定したりできます。
重要な理由
在庫移動と調達プロセスを関連付け、調達から支払いまでの一連の分析やサプライヤーの実績評価に役立ちます。
入手先
品目伝票明細テーブルMSEGのフィールドEBELNにあります。
例
450001234545000123994500012411
|
|||
在庫管理のアクティビティ
| アクティビティ | 説明 | ||
|---|---|---|---|
|
ピッキング完了
|
在庫ロットが保管ビンから実際にピッキングされたことを示します。倉庫管理モジュールで対応するピッキング用転送指図が確認された時点で記録されます。 | ||
|
重要な理由
この節目でピッキング工程が終了し、梱包や出庫などの後続アクティビティに進めるようになります。ピッキングのサイクルタイムを分析し、ボトルネックを特定するうえで欠かせません。
入手先
WMモジュールでピッキング用転送指図を確認した時点で記録されます。確認データはテーブルLTAKおよびLTAPで更新されます。
記録
WMモジュールでピッキング用転送指図が確認されたことを示すイベントです。
イベントタイプ
explicit
|
|||
|
入庫計上
|
在庫ロットが倉庫に最初に入庫したことを示します。入庫を示す移動タイプで入出庫伝票が作成されると、このイベントが明示的に記録されます。たとえば、購買発注や製造指図に基づく入庫が該当します。 | ||
|
重要な理由
在庫ロットのライフサイクルにおける主な開始イベントです。このイベントから棚入れや品質検査などの後続アクティビティまでの時間を分析すると、入庫業務の効率を測定できます。
入手先
入出庫伝票テーブルMKPF(ヘッダー)とMSEG(明細)に記録されます。101(購買発注入庫)など、特定の移動タイプ(BWART)で識別します。
記録
MSEGの入出庫伝票を、特定の入庫移動タイプ(例:101、103、501)で絞り込みます。
イベントタイプ
explicit
|
|||
|
出庫計上
|
在庫ロットが倉庫から正式に払い出され、在庫数量が減少します。顧客への出荷、製造指図への払出、社内消費など、さまざまな目的で入出庫伝票に記録される明示的なイベントです。 | ||
|
重要な理由
在庫ロットのライフサイクルにおける、主な正常終了イベントです。在庫回転率、注文履行のリードタイム、在庫ローテーションルールへの準拠状況を分析するうえで重要です。
入手先
入出庫伝票テーブルMKPFおよびMSEGに記録されます。販売納品の601、製造指図の261、原価センタの201など、さまざまな移動タイプで識別します。
記録
MSEGの入出庫伝票を、出庫移動タイプ(例:601、261、201)で絞り込みます。
イベントタイプ
explicit
|
|||
|
在庫の廃棄
|
破損、陳腐化、期限切れなどの理由で在庫ロットを評価損として処理し、在庫から除外します。廃棄用の移動タイプを使った入出庫伝票に記録される、正式な財務計上です。 | ||
|
重要な理由
在庫ロットのライフサイクルにおける、正常に完了しなかった終了イベントであり、金銭的損失を示します。廃棄イベントを分析すると、不適切な取扱いや期限切れ在庫などの根本原因を特定し、廃棄を減らせます。
入手先
テーブルMKPFおよびMSEGに記録されます。自由使用在庫からの廃棄を示す551、品質検査中在庫からの553、ブロック在庫からの555など、特定の移動タイプで識別します。
記録
MSEGの入出庫伝票を、廃棄の移動タイプ(例:551、553、555)で絞り込みます。
イベントタイプ
explicit
|
|||
|
在庫差異の調整
|
帳簿上の在庫数量を実棚の結果に合わせるため、入出庫伝票を計上します。在庫水準と評価額を調整する、明示的な財務計上です。 | ||
|
重要な理由
在庫記録の不正確さを明らかにします。不正確な記録は、欠品や過剰在庫の保管コストにつながる可能性があります。調整内容の分析は、在庫精度の向上に欠かせません。
入手先
差異を計上した時点でMKPFおよびMSEGに記録されます。701(増加)や702(減少)など、特定の移動タイプで識別します。
記録
MSEGの入出庫伝票を、在庫差異の移動タイプ(例:701、702)で絞り込みます。
イベントタイプ
explicit
|
|||
|
棚入れ完了
|
物理的な棚入れが完了し、在庫ロットが割り当てられた保管ビンに格納されたことを示します。対応する倉庫管理の転送指図が確認された時点で記録されます。 | ||
|
重要な理由
この節目で入庫と棚入れの工程が完了し、ロットはピッキングなどの後続プロセスで利用できるようになります。棚入れのサイクルタイムを測定する際の終了点です。
入手先
WMモジュールで転送指図を確認した時点で記録されます。確認ステータスとタイムスタンプはテーブルLTAKおよびLTAPで更新されます。
記録
WMモジュールで棚入れ用転送指図が確認されたことを示すイベントです。
イベントタイプ
explicit
|
|||
|
検査の使用決定
|
品質検査が完了し、在庫ロットを受け入れるか、拒否するか、または別の方法で処理するかが決定されたことを示します。このイベントにより、在庫は自由に使用できる状態になるか、後続の処理のためにブロックされます。 | ||
|
重要な理由
棚入れや製造など、他のプロセスで在庫を利用できるかどうかを左右する重要な節目です。ここで遅延が生じると、大きなボトルネックにつながります。
入手先
ユーザーが検査ロットの使用決定を記録した時点でQMモジュールに記録されます。データはQAVEテーブルに保存されます。
記録
検査ロットの使用決定とタイムスタンプを記録するQAVEテーブルから取得します。
イベントタイプ
explicit
|
|||
|
ピッキングの開始
|
注文または社内依頼に対応するため、保管場所から在庫ロットを取り出す準備を始めます。WM管理の倉庫では、納品または製造指図に対する転送指図の作成が該当します。 | ||
|
重要な理由
注文の履行または払出工程の開始を示します。このイベントからピッキング完了までの時間は、出荷物流のパフォーマンスを測る重要な指標です。
入手先
WM環境では、テーブルLTAKおよびLTAPに保存されるピッキング用転送指図の作成に該当します。WMを使用しない場合は、予約(RESB)または出荷納品(LIKP/LIPS)の作成から推定できます。
記録
WMでピッキング用転送指図が作成された時点で記録します。転送指図がない場合は、納品の作成日から推定します。
イベントタイプ
explicit
|
|||
|
品質検査ロットの作成
|
在庫ロットが品質検査の対象に指定されたことを示します。通常、品質検査が必要な資材の入庫後に自動または手動で実施され、QMモジュールに正式な検査ロットが作成されます。 | ||
|
重要な理由
このアクティビティを起点に品質検査のサブプロセスが始まります。このイベントから使用決定までの時間を追跡すると、在庫の利用可能時期に影響する品質判定の遅延を特定できます。
入手先
品質管理(QM)モジュールで作成されます。データはQALS(検査ロットレコード)などのテーブルに保存され、入出庫伝票またはロットに関連付けられます。
記録
SAP QMモジュールで検査ロットが作成された時点で記録されます。
イベントタイプ
explicit
|
|||
|
在庫の内部移動
|
同一プラント内で、在庫ロットをある保管場所またはビンから別の場所へ移動することを示します。移動用の特定の移動タイプを使った入出庫伝票によって記録される、明示的な取引です。 | ||
|
重要な理由
内部移動が頻繁に発生する場合、倉庫レイアウトやプロセスに非効率な点がある可能性があります。移動を分析すると、在庫配置の最適化や取扱コストの削減に役立ちます。
入手先
テーブルMKPFおよびMSEGに記録されます。保管場所間の移動を示す311など、転記移動タイプで識別します。
記録
MSEGの入出庫伝票を、特定の内部移動タイプ(例:311、321、411)で絞り込みます。
イベントタイプ
explicit
|
|||
|
梱包完了
|
ピッキングした品目(在庫ロットを含む)が荷役単位または出荷用コンテナに梱包されたことを示します。物流実行(LE)プロセスの一部で、通常は出荷納品に関連付けられます。 | ||
|
重要な理由
出荷工程における重要なステップで、ピッキングから最終的な出庫までをつなぎます。ピッキングから梱包までの時間を分析すると、出荷準備の効率を把握できます。
入手先
出荷納品伝票(テーブルLIPS)のステータス更新、または荷役単位テーブル(VEKP、VEPO)から推定できます。梱包完了のタイムスタンプを取得できる場合もあります。
記録
出荷納品または荷役単位ヘッダー(VEKP)の梱包ステータスのタイムスタンプから推定します。
イベントタイプ
inferred
|
|||
|
棚入れ用転送指図の作成
|
入庫したロットを仮置き場または入庫エリアから最終保管ビンへ移動する作業を開始します。倉庫管理(WM)モジュールで転送指図(TO)を作成したことを示します。 | ||
|
重要な理由
棚入れ工程の開始を示します。このイベントからTOの確認までの時間が棚入れのサイクルタイムとなり、倉庫の効率を測る重要業績評価指標(KPI)です。
入手先
SAP倉庫管理(WM)モジュールで作成されます。データはTOテーブルLTAK(ヘッダー)とLTAP(明細)にあります。
記録
棚入れ移動の転送指図文書が作成された時点で記録されます(テーブルLTAK、LTAP)。
イベントタイプ
explicit
|
|||
|
棚卸の実施
|
従業員が実地棚卸伝票に在庫ロットの実棚数量を入力した時点で発生します。差異が正式に計上される前に行われる、独立した工程です。 | ||
|
重要な理由
実地棚卸作業の完了を示します。この時点から調整の計上までの時間を確認すると、差異解消の遅れを把握できます。
入手先
テーブルISEGの実地棚卸伝票明細に棚卸数量が入力された時点で記録されます。フィールドISEG-MENGEに値が入力されます。
記録
棚卸伝票の数量が入力され、ISEGテーブルに保存された時点のタイムスタンプです。
イベントタイプ
explicit
|
|||
|
棚卸の開始
|
実地棚卸伝票が作成されたことを示します。特定の資材または保管エリアの棚卸を正式に開始するイベントです。実地棚卸の準備として明示的に実行されます。 | ||
|
重要な理由
在庫データの正確性を確保するうえで欠かせない棚卸工程を開始します。棚卸サイクルにかかる時間や実施頻度を分析し、効率を確認できます。
入手先
テーブルIKPFで実地棚卸伝票のヘッダーが作成された時点で取得します。
記録
テーブルIKPFで実地棚卸伝票が作成された時点で記録されます。
イベントタイプ
explicit
|
|||
|
返品商品の入庫
|
顧客に払い出された在庫ロットが返品され、倉庫に再入庫します。返品用の特定の移動タイプで記録される明示的な取引です。在庫はブロックまたは品質検査中のステータスになる場合があります。 | ||
|
重要な理由
このアクティビティを起点に返品処理が始まります。このイベント以降の流れを分析すると、返品物流と返品在庫の処理効率を把握できます。
入手先
テーブルMKPFおよびMSEGに記録されます。651(返品在庫をブロック在庫へ)や653(返品在庫を自由使用在庫へ)など、特定の返品移動タイプで識別します。
記録
MSEGの入出庫伝票を、顧客返品の移動タイプ(例:651、653、655)で絞り込みます。
イベントタイプ
explicit
|
|||
データ抽出ガイド
始める準備はできましたか?
このテンプレートを使って在庫データをすばやく準備し、プロセスに関するインサイトをもとに倉庫業務の効率化を始めましょう。在庫業務の無駄を減らし、コストを抑える取り組みを今日から始められます。
SAP ECCの在庫管理を最適化:サイクルタイムを30%短縮
非効率な部分を特定し、在庫プロセスを30%高速化します。
クレジットカード不要、数分で設定できます。