在庫管理データテンプレート

SAP S/4HANA
在庫管理データテンプレート

在庫管理データテンプレート

このテンプレートは、在庫管理プロセスの分析に必要なデータを収集するための手順を示します。詳細なイベントログに必要な主要な属性とアクティビティを整理し、SAP S/4HANAからデータを抽出する具体的な方法も説明します。これにより、プロセス分析をスムーズかつ効率的に進められます。
  • 収集を推奨する属性
  • プロセスディスカバリーで追跡する主要アクティビティ
  • SAP S/4HANA向けの抽出ガイド
イベントログを初めて扱いますか。学ぶ プロセスマイニングのイベントログを作成する方法.

在庫管理の属性

在庫管理を詳細に分析するために、イベントログに含めることを推奨するデータ項目です。
3 必須 7 推奨 8 任意
名前 説明
イベント時刻
EventTime
在庫アクティビティがシステムに記録された正確な日付と時刻です。
説明

イベント時刻は、アクティビティが発生した正確な日時を記録するタイムスタンプです。在庫ロットごとのプロセスフローを再構成するために、イベントを時系列に並べる際に欠かせません。時間に基づくプロセスマイニング分析の基礎となります。

サイクルタイム、リードタイム、所要時間などの主要なKPIを算出するには、イベント時刻の正確性が重要です。異なる期間のプロセスパフォーマンスを分析し、ボトルネックの発生時期を特定できます。また、品質検査から解除されるまでロットが費やした時間など、プロセス遅延を把握するための事実に基づく情報を提供します。

重要な理由

イベントを時系列に並べ、所要時間やパフォーマンスに関するすべての計算の基礎となるタイムスタンプです。

入手先

通常、マテリアル伝票ヘッダーのMKPFテーブルにある転記日付(MKPF-BUDAT)と入力時刻(MKPF-CPUTM)を組み合わせた値です。

2023-10-26T09:00:00Z2023-11-15T14:35:10Z2024-01-05T23:15:00Z
在庫ロット
InventoryBatchLot
製品の特定数量を識別する一意の識別子であり、ライフサイクルを追跡するためのケースIDとして機能します。
説明

在庫ロット番号は、特定の製品数量に関するすべてのアクティビティをまとめる主要なケース識別子です。これにより、倉庫への初回入荷から、さまざまな社内移動やステータス変更を経て、販売、生産、または廃棄のために出庫されるまで、在庫数量の移動を時系列で確認できます。

プロセス分析では、この属性が基本となります。ロットごとのエンドツーエンドの流れを追跡し、サイクルタイムを正確に測定し、プロセスのばらつきを特定して、ロットごとの取扱いの違いを把握できます。医薬品、食品・飲料、化学品など、トレーサビリティ、品質管理、使用期限の管理が欠かせない業界では、ロット単位の分析が特に重要です。

重要な理由

関連するすべての在庫イベントを1つのケースに結び付ける中核識別子であり、エンドツーエンドのプロセス分析を可能にします。

入手先

通常はロット番号です。SAPでは、MCHA(ロットマスタ)やMCH1(ロット)などのテーブルのCHARG項目に格納されています。

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アクティビティ
ActivityName
在庫管理プロセスの特定時点で発生した業務イベントの名称です。
説明

アクティビティ属性は、ロットの在庫ライフサイクルにおける1つのステップまたはイベントを表します。入荷、在庫移動、品質検査、マテリアルの出庫など、主要な業務アクションを示します。各アクティビティは、特定の時点で在庫ロットに起きた事象の記録です。

アクティビティの分析は、プロセスマイニングの基盤です。プロセスフローを可視化し、頻出経路と稀な経路を特定し、アクティビティの遅延が発生するボトルネックを検出して、手戻りループを分析できます。「在庫を廃棄」や「品質検査」などのアクティビティの順序と頻度を把握することで、プロセス改善や業務効率化の対象を特定できます。

重要な理由

プロセスのステップを定義し、在庫ライフサイクルの可視化と分析を可能にします。

入手先

導出属性です。通常、SAPの移動タイプ(MSEG-BWART)またはトランザクションコード(MKPF-TCODE2)から、利用者に分かりやすい名称へマッピングされます。

入庫記録完了棚入れ移送の転記出荷向け出庫を転記在庫を廃棄
プラント
Plant
工場や配送センターなど、在庫が存在する施設を表す組織単位です。
説明

プラントは、生産施設、中央倉庫、企業本社などを表すSAPの中核的な組織単位です。すべての在庫は、物理的または論理的にプラント内に配置されます。

プラント別の分析は、異なる拠点間でプロセスパフォーマンスを比較するうえで基本となります。「棚入れのサイクルタイムが最も長いプラントはどこか」「プラントAの在庫差異率はプラントBより高いか」といった問いに答えられます。この地理的または組織別の切り分けは、拠点固有の問題を特定し、組織全体でベストプラクティスを共有するうえで重要です。

重要な理由

異なる拠点間で在庫プロセスとパフォーマンスを比較できます。

入手先

マテリアル伝票明細テーブルMSEGのWERKS項目(プラント)に格納されています。

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マテリアル番号
MaterialNumber
管理対象の製品またはマテリアルを識別する一意の識別子です。
説明

マテリアル番号は、SKU(Stock Keeping Unit)とも呼ばれる、特定の製品に割り当てられた一意のコードです。在庫管理における基本的なマスターデータ項目であり、商品の数量、金額、移動を追跡するために使用されます。

プロセスマイニングでマテリアル番号別に分析すると、在庫プロセスを製品単位で確認できます。品質検査に最も時間がかかる製品、廃棄が最も多い製品、社内移動の量が最も多い製品などを特定できます。この切り分けは、製品固有の問題を見つけ、商品の種類に応じて在庫戦略を最適化するうえで重要です。

重要な理由

製品別に分析を切り分け、特定の品目に固有のパターンや問題を明らかにできます。

入手先

マテリアル伝票明細テーブルMSEGのMATNR項目に格納されています。マスターデータはMARAテーブルにあります。

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ユーザー名
UserName
SAPでトランザクションを実行した担当者のユーザーIDです。
説明

在庫管理プロセスで伝票を転記した、またはアクティビティを実行した従業員のSAPユーザーIDを記録する属性です。特定のアクションを誰が担当したかを示し、トレーサビリティを確保します。

ユーザー別の分析は、パフォーマンス、コンプライアンス、トレーニングの必要性を把握するうえで重要です。たとえば「手動在庫調整の要因」ダッシュボードでは、この属性を使って調整を最も多く実行しているユーザーを確認できます。追加トレーニングが必要なユーザーの特定、不正なアクティビティの発見、優れたパフォーマンスの担当者の把握にも役立ちます。

重要な理由

説明責任を明確にし、ユーザー固有の行動、トレーニングの必要性、コンプライアンス上の問題を特定できます。

入手先

マテリアル伝票ヘッダーテーブルMKPFのUSNAM項目(ユーザー名)に格納されています。

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保管場所
StorageLocation
プラント内で在庫を物理的に保管する特定の場所です。
説明

保管場所は、プラント内のマテリアル在庫を区別するための組織単位です。たとえば、原材料、完成品、品質検査在庫を別々の保管場所で管理できます。

この属性は、プラントよりも詳細な場所情報を提供します。入荷エリアから主倉庫までの移動に要するリードタイムなど、異なる在庫エリア間の移動を分析するために使用されます。保管場所別に保管スペースの利用状況や移動頻度を分析すると、倉庫レイアウトや社内物流を最適化できます。

重要な理由

プラント内の在庫場所を詳細に把握し、社内移動や保管効率を分析できます。

入手先

マテリアル伝票明細テーブルMSEGのLGORT項目(保管場所)に格納されています。

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数量
Quantity
在庫移動の対象となったマテリアルの数量です。
説明

特定のアクティビティで移動、受領、出庫、または調整されたマテリアルの量を表す属性です。マテリアルの基本数量単位で記録されます。

数量を分析すると、在庫プロセスの規模と影響を把握できます。「SKU別出庫処理量」など、取扱商品の量を可視化するダッシュボードを作成できます。また、「廃棄・処分在庫比率」などのKPIの算出にも使用され、イベント数だけでは分からない定量的な視点をプロセス分析に加えます。

重要な理由

各アクティビティのマテリアル量を数値化し、処理量、廃棄量、調整の影響を分析できます。

入手先

マテリアル伝票明細テーブルMSEGのMENGE項目(数量)に格納されています。

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移動タイプ
MovementType
SAPで商品の移動をどのように転記するかを制御する3桁のキーです。
説明

移動タイプは、マテリアル移動の特性を決定するSAP在庫管理の重要な制御キーです。更新する勘定科目、トランザクション画面のレイアウト、更新対象となる数量または金額項目を指定します。たとえば、「101」は入庫、「311」は在庫移動、「551」は廃棄に使用されます。

この属性は、利用者に分かりやすい「アクティビティ」名を導出する際の元データになることがよくあります。移動タイプ別にプロセスを分析すると、在庫の流れを技術的に詳しく確認できます。プロセスマップの正確性を検証し、ボトルネックや逸脱の原因となる特定のトランザクションを見つけるうえで欠かせません。

重要な理由

各在庫イベントを正確かつ技術的に分類し、アクティビティの導出や詳細な分析に必要な情報を提供します。

入手先

マテリアル伝票明細テーブルMSEGのBWART項目(移動タイプ)に格納されています。

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移動理由コード
MovementReasonCode
在庫移動の理由を指定するコードです。
説明

移動理由コードは、商品の移動を実施した理由に関する追加情報を提供します。在庫調整、返品、廃棄など、計画外の移動を説明するためによく使用されます。

この属性は、根本原因分析に非常に役立ちます。「手動在庫調整の要因」ダッシュボードで理由コード別に分析すると、破損、盗難、データ入力ミスなど、差異が発生した理由を明らかにできます。症状を修正するだけでなく、根本的な問題に対処するための情報を提供します。

重要な理由

計画外の在庫移動が発生した理由を説明し、対象を絞った根本原因分析を可能にします。

入手先

マテリアル伝票明細テーブルMSEGのGRUND項目(移動理由)に格納されています。

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ソースシステム
SourceSystem
データの抽出元となるソースシステムを識別します。
説明

在庫管理データが発生した記録システムを指定する属性です。この場合は、特定のSAP S/4HANAインスタンスを指します。複数のERP、倉庫管理システム、レガシープラットフォームからデータを取得する環境では、この情報が欠かせません。

単一システムの分析では固定的な情報に見えますが、異なるソースのデータを統合して全体的なプロセスビューを作成する際に重要になります。データガバナンス、データ抽出時の問題のトラブルシューティング、データの系譜を明確にするうえでも役立ちます。

重要な理由

データの出所に関する情報を提供し、データガバナンスや複数システムの分析に必要なコンテキストを示します。

入手先

通常、データ変換処理中に設定されるハードコード値で、特定のSAP S/4HANAインスタンスを識別します。

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マテリアル伝票番号
MaterialDocumentNumber
商品の移動を記録するマテリアル伝票を識別する一意の番号です。
説明

SAPで商品の移動を転記すると、システムはその移動の証跡としてマテリアル伝票を生成します。この属性は、その伝票を識別する一意の識別子です。1つのマテリアル伝票に複数の明細またはアクティビティが含まれる場合があります。

プロセスマイニングでは、マテリアル伝票番号を使って、同時に転記された関連イベントをグループ化できます。監査や、プロセス分析からソースシステムへドリルダウンして特定のトランザクションを調査する際にも欠かせません。

重要な理由

監査に使用するトランザクションキーとして機能し、同時に実行されたアクティビティをグループ化できます。

入手先

MKPF(ヘッダー)およびMSEG(明細)テーブルのMBLNR項目(マテリアル伝票番号)に格納されています。

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保管ビン
StorageBin
倉庫内でマテリアルを物理的に保管する、最も細かい単位です。
説明

保管ビンは、ラックの位置など、倉庫内の特定の座標を表します。通常、SAP Warehouse Management(WM)またはExtended Warehouse Management(EWM)を導入している場合に使用されます。

「倉庫保管スペース利用率」ダッシュボードでは、この属性が欠かせません。倉庫スペースの利用効率を分析し、混雑しやすい場所を特定して、非効率な棚入れ経路やピッキング経路を明らかにできます。保管ビン間の移動を分析すると、倉庫レイアウトを最適化し、作業者の移動時間を短縮できます。

重要な理由

最も詳細な場所情報を提供し、倉庫スペースの利用状況や業務効率を分析できます。

入手先

WMを使用している場合は、LTAK/LTAPなどのTransfer Orderテーブルに格納されています。在庫伝票では、MSEG-LGPBEに格納されている場合があります。SAP S/4HANAのドキュメントを参照してください。

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最終データ更新
LastDataUpdate
このレコードのデータがソースシステムから最後に更新された時点を示すタイムスタンプです。
説明

ソースシステムからデータを最後に抽出または更新した日時を記録する属性です。分析対象の情報がどの程度新しいかを示す重要なメタデータです。ほぼリアルタイムのデータを見ているのか、過去の期間のスナップショットを見ているのかを把握できます。

どの分析でも、データの適時性を把握することは、妥当で正確な結論を導くうえで重要です。この項目により、アナリストや業務担当者はデータが最新かどうかを確認できます。提示された分析結果の背景情報として、ダッシュボードに表示されることもよくあります。

重要な理由

データの鮮度を示し、最新の情報に基づいて分析できるようにします。

入手先

データの抽出、変換、ロード(ETL)処理中に生成され、追加されるタイムスタンプです。

2024-05-21T08:00:00Z2024-05-20T08:00:00Z
受注処理サイクルタイム
OrderFulfillmentCycleTime
ピッキングの開始から出荷向けの出庫までにかかるエンドツーエンドの所要時間です。
説明

「ピッキングを開始」アクティビティから「出荷向け出庫を転記」アクティビティまでの総時間を測定する計算指標です。プロセス開始後、倉庫が顧客注文を準備して出荷するまでに要した時間を表します。

この属性は、「受注処理サイクルタイム」KPIを直接測定します。この所要時間を分析すると、顧客需要への対応力を把握できます。製品、倉庫、顧客別に分解して、ピッキング、梱包、出荷のどこで遅延が発生しているかを特定でき、顧客満足度や物流効率に直接影響する要因を明らかにします。

重要な理由

倉庫からの出庫処理の速度と効率を測定し、顧客満足度を左右する重要な要因を把握できます。

入手先

これは計算された属性です。各バッチについて、「Picking Initiated」イベントと「Goods Issue for Delivery Posted」イベントの時間差を計算して導出します。

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在庫タイプ
StockType
無制限使用可、品質検査中、ブロック済みなど、在庫のステータスを示します。
説明

在庫タイプは、使用可否に基づいて在庫を分類します。主なタイプには、自由に使用できる無制限使用可在庫、品質確認を待つ品質検査在庫、使用できないブロック済み在庫があります。商品の移動に伴い、在庫タイプが変更されることがあります。

在庫タイプの変更を追跡することは、在庫可用性のプロセスを理解するうえで基本となります。「在庫を品質検査へ転記」や「在庫ステータスをブロック済みに変更」などのアクティビティを直接支えます。各在庫タイプ、特に「品質検査」に費やした時間を分析すると、販売や生産で商品を利用できるようになるまでの遅延を特定できます。

重要な理由

在庫の使用可否ステータスを追跡し、品質検査や在庫可用性に関する遅延を分析できます。

入手先

マテリアル伝票明細テーブルMSEGのINSMK項目(在庫タイプ)に格納されています。

無制限使用可能品質検査保留在庫
数量単位
UnitOfMeasure
マテリアルの数量を測定する単位です(例:個、キログラム)。
説明

数量単位は、「数量」属性で使用する単位を指定します。一般的な例として、個(PC)、キログラム(KG)、リットル(L)、箱(BOX)があります。数量項目を正しく解釈するために必要な情報です。

単なる説明項目として扱われることもありますが、データ品質の確保や、異なる単位を共通の基準に換算する分析では重要です。たとえば、廃棄在庫の総額を正確に算出するには、異なる単位の数量を把握し、必要に応じて換算する必要があります。

重要な理由

「数量」属性を正しく解釈するための情報を提供し、マテリアル量を正確に把握できるようにします。

入手先

マテリアル伝票明細テーブルMSEGのMEINS項目(基本数量単位)に格納されています。

PCKGEAM
有効期限
ExpirationDate
マテリアルのロットが期限切れとなり、使用できなくなる日付です。
説明

使用期限(SLED)は、生鮮品や時間制約のある商品のマスターデータとして重要です。ロット単位で管理され、製品を販売または消費できなくなる時点を定めます。

この属性は、「陳腐化・期限切れ在庫分析」ダッシュボードに欠かせません。有効期限を基準にアクティビティを分析すると、期限切れのリスクがあるロットを特定し、事前に対策を講じられます。先に期限が切れる商品から出庫するFEFO(First-Expired-First-Out)などの在庫ローテーション方針の有効性を測定し、期限切れ在庫の廃棄による損失を定量化する際にも役立ちます。

重要な理由

陳腐化在庫や期限切れ在庫を分析し、廃棄や財務上の損失を抑えられます。

入手先

ロットマスタテーブルMCH1またはMCHAのVFDAT項目(使用期限)に格納されています。

2024-12-312025-06-302024-09-01
必須 推奨 任意

在庫管理アクティビティ

在庫プロセスを正確に発見するために、イベントログに記録すべき主要なプロセス手順とマイルストーンです。
7 推奨 7 任意
アクティビティ 説明
入庫記録完了
通常、サプライヤーまたは生産現場から倉庫へ在庫バッチが最初に入庫したことを示します。商品を受け取ると品目伝票が作成されるため、このイベントはSAP S/4HANAに明示的に記録されます。
重要な理由

在庫ライフサイクルの主要な開始イベントです。このアクティビティから棚入れなどの後続アクティビティまでの時間を分析することは、入荷ドックの効率を測定するうえで重要です。

入手先

MATDOCテーブルに記録されます。購買発注の入庫を示す101や、ブロック在庫への入庫を示す103など、特定の移動タイプ(BWART)で識別します。

取得

対応する入庫移動タイプを持つMATDOCの品目伝票から取得します。

イベントタイプ explicit
出荷向け出庫を転記
出荷処理の最終段階を記録します。ロットの所有権が顧客または運送業者に移り、在庫が減少して会計に計上される明示的なトランザクションです。
重要な理由

受注処理の完了を示す重要なイベントです。納期遵守を測定し、受注処理全体のサイクルタイムを算出するうえで欠かせません。

入手先

MATDOCテーブルに記録されます。販売受注の出荷に対する出庫の移動タイプ(BWART)によって識別され、通常は601です。

取得

移動タイプ601が設定されたMATDOCのマテリアル伝票から取得されます。

イベントタイプ explicit
品質検査在庫のリリース
バッチが品質検査に合格し、使用または棚入れできる状態になったことを示します。通常、品質検査在庫から利用可能在庫など別の在庫タイプへ移す明示的な転記として記録されます。
重要な理由

品質プロセスの完了を示すマイルストーンであり、在庫が利用可能になります。ここで遅延が発生すると、生産や受注処理などの後続業務に大きな影響が生じる可能性があります。

入手先

MATDOCテーブルに転記として記録されます。通常は、移動タイプ(BWART)321により、「Quality Inspection」から「Unrestricted-use」へ在庫を移動した記録として識別します。

取得

移動タイプ321のMATDOCの品目伝票から取得します。

イベントタイプ explicit
在庫を廃棄
在庫ロットを在庫記録から恒久的に削除し、最終処分したことを示します。通常、期限切れ、破損、または陳腐化した在庫に対して行われます。
重要な理由

財務上の損失を表す終了イベントです。廃棄イベントを分析すると、在庫の滞留、取扱手順、需要予測に関する問題を特定できます。

入手先

MATDOCテーブルに記録されます。551(無制限使用可から)、553(品質検査から)、555(ブロック済みから)など、廃棄用の移動タイプ(BWART)によって識別されます。

取得

廃棄用の移動タイプ(例:551)が設定されたMATDOCのマテリアル伝票から取得されます。

イベントタイプ explicit
在庫調整を転記
実地棚卸しやその他の差異によって生じた在庫数量の変更を記録します。帳簿上の在庫を実地棚卸しの数量に合わせるための明示的な調整イベントです。
重要な理由

こうした調整は、在庫の正確性を維持するうえで欠かせません。調整の頻度が高い場合、在庫の取扱い、セキュリティ、データ入力に根本的な問題がある可能性があります。

入手先

MATDOCテーブルに記録されます。701(在庫増)や702(在庫減)など、実地棚卸し用の移動タイプ(BWART)によって識別されます。

取得

実地棚卸しの調整用移動タイプ(例:701、702)が設定されたMATDOCのマテリアル伝票から取得されます。

イベントタイプ explicit
棚入れ移送の転記
入荷エリアまたは仮置きエリアから、最終保管場所または保管ビンまで、ロットが物理的に移動したことを表します。SAPでは、在庫移動のマテリアル伝票として記録されます。
重要な理由

入荷処理を完了します。このアクティビティの完了に要した時間は入庫時間と呼ばれ、倉庫の効率を測る重要なKPIです。

入手先

MATDOCテーブルに在庫移動として記録されます。多くの場合、保管場所間の移動です(例:移動タイプ311)。具体的な移動内容は、倉庫の構造によって異なります。

取得

中間または入荷用の保管場所から最終保管場所へ在庫を移動する、MATDOCの在庫移動伝票によって識別されます。

イベントタイプ explicit
生産向け出庫を転記
生産指図またはプロセス指図で在庫ロットが消費されたことを表します。このトランザクションにより在庫が減少し、材料費が製造指図に割り当てられます。
重要な理由

主要な消費イベントであり、部品の在庫ライフサイクルの終了を示します。生産向けの材料可用性や消費パターンを分析するうえで重要です。

入手先

MATDOCテーブルに記録されます。261など、指図への出庫に使用される移動タイプ(BWART)によって識別されます。

取得

移動タイプ261が設定されたMATDOCのマテリアル伝票から取得されます。

イベントタイプ explicit
ピッキングを開始
出荷処理の開始を示します。倉庫タスクが作成され、保管ビンからロットをピッキングします。通常、Transfer OrderまたはWarehouse Taskの作成時に記録されます。
重要な理由

このアクティビティがピッキング処理の起点になります。このイベントからピッキング完了までの時間を分析すると、倉庫作業者の効率を測定し、遅延を特定できます。

入手先

通常、MATDOCには記録されません。Warehouse Management(WM/EWM)を使用するシステムでは、Transfer Order(LTAKテーブル)またはWarehouse Taskの作成時刻から推定されます。

取得

マテリアルロットに関連付けられたTransfer Order(WM)またはWarehouse Task(EWM)の作成レコードから推定されます。

イベントタイプ inferred
ロットステータスを変更
「無制限使用可」から「制限付き」への変更など、ロットマスタレコードの変更を表します。物理的な在庫移動ではなく、記録されたマスターデータの変更です。
重要な理由

ロットステータスの変更は、販売や生産での使用可否に直接影響します。こうした変更を分析すると、物理的な移動を伴わない期限切れ在庫や品質管理上の問題を明らかにできます。

入手先

ロットマスタテーブル(MCH1、MCHA)の変更ログから推定されます。CDHDRおよびCDPOSテーブルで、ロットステータス項目(MCH1-ZUSTD)の変更を追跡します。

取得

ロットマスタレコードのステータス項目(MCH1-ZUSTD)に関するCDHDR/CDPOSの変更文書から導出されます。

イベントタイプ inferred
品質検査在庫への転記
入庫したバッチを品質検査の保留ステータスへ移動し、検査で承認されるまで使用できない状態にすることを示します。SAPでは、バッチの在庫タイプを変更する明示的な取引として記録されます。
重要な理由

このアクティビティによって品質検査プロセスが開始されます。ここから品質検査在庫のリリースまでの所要時間は、品質関連の遅延を把握するための重要な指標です。

入手先

MATDOCテーブルに記録されます。Stock Type(INSMK)を「Q」(Quality Inspection)に設定した入庫移動(例:101)や、転記移動(例:322)として記録される場合があります。

取得

在庫を「Quality Inspection」在庫タイプへ移動するMATDOCの品目伝票で識別します。

イベントタイプ explicit
在庫ステータスをブロック済みに変更
ロットのステータスが変更され、払出しに使用できなくなったことを表します。破損、保留依頼などが原因となる場合があります。SAPでは、明示的な在庫移動として記録されます。
重要な理由

在庫を利用できない状態が発生したことを示します。ブロックイベントの頻度が高い場合、取扱い、保管条件、またはサプライヤー品質に問題がある可能性があります。

入手先

MATDOCテーブルに在庫移動として記録されます。通常、移動タイプ(BWART)344は「ブロック済み」から「無制限使用可」への移動に、343は「無制限使用可」から「ブロック済み」への移動に使用されます。このアクティビティは343に該当します。

取得

移動タイプ343が設定されたMATDOCのマテリアル伝票によって識別されます。

イベントタイプ explicit
在庫ステータスを無制限使用可に変更
ロットのステータスが変更され、ブロックまたは品質保留が解除されて使用可能になったことを表します。明示的な在庫移動として記録されます。
重要な理由

在庫保留が解消されたことを示すアクティビティです。在庫がブロック状態に置かれていた時間を分析すると、解消プロセスを改善できます。

入手先

MATDOCテーブルに在庫移動として記録されます。移動タイプ(BWART)344により、「ブロック済み」から「無制限使用可」へ在庫を移動します。

取得

移動タイプ344が設定されたMATDOCのマテリアル伝票によって識別されます。

イベントタイプ explicit
社内在庫移動を転記
同一プラント内の異なる保管場所または保管ビン間で、在庫ロットが移動したことを記録します。マテリアル伝票を作成する明示的なトランザクションです。
重要な理由

社内移動を追跡すると、倉庫業務の効率を分析し、不要な移動を特定して、保管場所間の在庫補充に要するリードタイムを測定できます。

入手先

MATDOCテーブルに記録されます。保管場所間の移動では、通常、移動タイプ(BWART)311によって識別されます。

取得

社内在庫移動用の移動タイプ(例:311)が設定されたMATDOCのマテリアル伝票から取得されます。

イベントタイプ explicit
販売返品を受領
出庫済みのロットが顧客から倉庫へ返却されたことを記録します。在庫を増加させる明示的なトランザクションです。
重要な理由

返品を追跡すると、製品品質の問題や顧客の不満を把握できます。返品の処理や処分方法の決定にも、非効率が生じる可能性があります。

入手先

MATDOCテーブルに記録されます。651(無制限使用可へ)や653(品質検査へ)など、販売返品用の移動タイプ(BWART)によって識別されます。

取得

販売返品用の移動タイプ(例:651、653)が設定されたMATDOCのマテリアル伝票から取得されます。

イベントタイプ explicit
推奨 任意

抽出ガイド

SAP S/4HANAからデータを取得する方法

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