決算・レポーティング:仕訳のデータテンプレート

SAP ECC
決算・レポーティング:仕訳のデータテンプレート

決算・レポーティング:仕訳のデータテンプレート

このテンプレートでは、決算・レポーティングの仕訳プロセスを分析・改善するために必要なデータの収集方法を示します。収集すべき属性、追跡する重要なアクティビティ、SAP ECCから情報を抽出する手順をまとめています。このテンプレートに沿ってデータを準備することで、非効率な箇所を見つけ、財務報告を改善するための分析に必要なデータを整えられます。
  • 詳細な分析に推奨される属性
  • 追跡すべき主な仕訳アクティビティ
  • SAP ECCからのデータ抽出手順
イベントログを初めて作成する方はこちら: プロセスマイニング用イベントログの作成方法.

決算・レポーティング:仕訳の属性

SAP ECCの決算・レポーティングにおける仕訳プロセスを詳しく分析するため、イベントログに含めることを推奨するデータ項目です。
5 必須 6 推奨 7 任意
名前 説明
アクティビティ名
ActivityName
仕訳プロセスの特定の時点で発生した業務アクティビティまたはイベントの名前です。
説明

アクティビティ名は、「仕訳の作成」「仕訳の承認」「仕訳の転記」など、仕訳のライフサイクルにおける特定のステップを表します。通常、SAPの複数の情報源から導出します。情報源には、トランザクションコード(TCODE)、変更文書ログ(テーブルCDHDRおよびCDPOS)、文書ステータス項目などがあります。

アクティビティの分析は、プロセスマイニングの中核です。プロセスマップの可視化、ステップ間の所要時間の計算、手戻りのループ(例:「仕訳の却下」の後に「仕訳の修正」が続くケース)の特定に役立ちます。このデータは、サイクルタイム、手戻り率、プロセスバリアントに関するダッシュボードの基礎となります。

重要な理由

プロセスマップの各ステップを定義し、仕訳ワークフローの可視化、分析、最適化を可能にします。

入手先

BKPFのトランザクションコード(TCODE)、文書ステータス、SWW_WI2OBJなどのテーブルにあるワークフローログ、CDHDRおよびCDPOSの変更文書など、さまざまな情報源から導出します。

例
仕訳の作成仕訳の承認仕訳の却下仕訳の転記
イベント時刻
EventTime
仕訳に関する特定のアクティビティまたはイベントが発生した日時を示すタイムスタンプです。
説明

イベント時刻は、仕訳プロセスの各アクティビティが発生した正確な日時を示します。サイクルタイム、処理時間、ステップ間の遅延など、時間に関するすべての指標を計算するために欠かせないデータです。タイムスタンプの情報源はアクティビティによって異なり、文書の作成日時(CPUDT/CPUTM)やログの変更時刻(CDHDR-UDATE/UTIME)を使用します。

分析では、イベント時刻を使ってイベントを時系列に並べ、プロセスマップを作成します。また、仕訳の平均サイクルタイム、平均承認時間、承認から転記までの時間など、時間に関するすべての重要業績評価指標(KPI)の計算に必要です。

重要な理由

時間に関する分析の基礎となるタイムスタンプです。サイクルタイムや所要時間の計算、ボトルネックの特定に役立ちます。

入手先

アクティビティに応じてさまざまな項目から取得します。主にBKPFの作成タイムスタンプ(CPUDT、CPUTM)またはCDHDRの変更文書タイムスタンプ(UDATE、UTIME)を使用します。

例
2023-10-26T09:00:00Z2023-10-26T14:30:15Z2023-10-27T11:05:00Z
仕訳ID
JournalEntryId
会社コード、文書番号、会計年度を組み合わせた、財務会計文書の一意の識別子です。
説明

仕訳IDは、仕訳のライフサイクルを追跡するための主要なケース識別子です。通常、会社コード(BUKRS)、文書番号(BELNR)、会計年度(GJAHR)を連結した複合キーで、SAPシステム全体で一意になるようにします。

プロセス分析では、このIDを使って作成、一時保存、提出、承認、却下、転記など、関連するすべてのアクティビティを結び付けます。IDを追跡することで、仕訳ごとのエンドツーエンドの流れを再構成し、サイクルタイムを測定するとともに、特定の仕訳におけるプロセス逸脱やボトルネックを特定できます。

重要な理由

仕訳の作成から最終転記までを追跡するための基本となるキーです。エンドツーエンドのプロセス分析やバリアントの比較に役立ちます。

入手先

通常、BKPFテーブルの会社コード(BUKRS)、文書番号(BELNR)、会計年度(GJAHR)を連結して算出する属性です。

例
1000-1000000123-20232000-1900000456-20231000-1800000789-2024
ソースシステム
SourceSystem
プロセスデータの抽出元となるシステムです。
説明

この属性はデータの取得元を示し、この場合は特定のSAP ECCインスタンスを識別します。通常、データ抽出時に固定値として追加します。

単純な属性ですが、複数のERPやデータソースがある環境では重要です。データの来歴を明確にし、取得元のシステムごとに分析を絞り込んだり、分類したりできます。

重要な理由

データの来歴を明確にし、特に複数のソースシステムがある環境で、データ品質を追跡するために役立ちます。

入手先

通常、データ変換時に固定値として追加し、特定のSAP ECCインスタンス(例:「ECC_PROD_100」)を識別します。

例
SAP ECC EHP8ECC_FIN_PRODSAP_ERP_60
最終データ更新
LastDataUpdate
ソースシステムからデータを最後に抽出または更新した日時を示すタイムスタンプです。
説明

この属性には、SAP ECCからデータを最後に取得した日時が記録されます。分析対象のデータがどれだけ新しいか、最新の状態かを把握するために欠かせないメタデータ項目です。

プロセスマイニングのダッシュボードや分析では、データの最終更新時刻を把握することが、データへの信頼と適切な意思決定につながります。「この情報はいつ時点のものか」という疑問に答えるのに役立ちます。

重要な理由

データの新しさを示し、分析対象の期間を把握したうえで結果を信頼できるようにします。

入手先

データ更新時に、データ抽出ツールまたはETLプロセスによって生成、保存されるメタデータ項目です。

例
2024-05-20T04:00:00Z2024-05-21T04:00:00Z2024-05-22T04:00:00Z
トランザクションコード
TransactionCode
仕訳の作成または処理に使用したSAPのトランザクションコードです。
説明

トランザクションコード(Tコード)は、SAPの特定の機能やプログラムを識別するコードです。仕訳の場合、手動入力(FB01、F-02)、一時保存(FV50)、自動インターフェースなど、仕訳の作成方法を示します。

この属性は、「手動アクティビティの最適化」ダッシュボードに役立ちます。Tコードを分析すると、手動と自動のアクティビティを区別し、時間のかかる手動処理を特定できます。また、手作業を減らして効率を高めるために、自動化できる箇所を見つけられます。

重要な理由

手動処理と自動処理を区別し、自動化やプロセス標準化の機会を特定できます。

入手先

文書ヘッダーテーブルBKPFのTCODE項目にあります。

例
FB01F-02FV50FBD1
ユーザー
User
仕訳を作成または変更した担当者のSAPユーザーIDです。
説明

この属性には、文書の作成、一時保存、転記など、各アクティビティを担当したSAPユーザー名が記録されます。文書ヘッダーや変更ログのテーブルから直接取得します。

ユーザー属性の分析は、チームや個人の業務状況を把握するうえで重要です。ユーザーごとのアクティビティ件数や処理時間を追跡し、ユーザー生産性ダッシュボードに役立てられます。また、手戻りのループ、取消、コンプライアンス上の逸脱に関わった担当者を特定し、対象を絞ったトレーニングやプロセス改善につなげることもできます。

重要な理由

各アクティビティの担当者を特定し、ユーザーの業務状況、作業負荷の分布、手戻りの傾向を分析できます。

入手先

通常、作成者はBKPFテーブルのUSNAM項目、変更者はCDHDRテーブルのUSERNAME項目から取得します。

例
ABROWNCJONESDSMITH
会社コード
CompanyCode
財務諸表を作成する、独立した法人を表す組織単位です。
説明

会社コードは、SAP Financialsにおける基本的な組織単位です。法的に独立した会社を表し、仕訳文書のヘッダーに含まれる主要な項目です。

この属性は、法人ごとにプロセス分析を分類するために欠かせません。事業の各部門におけるプロセスの実績、コンプライアンス遵守率、重要業績評価指標(KPI)を比較できます。たとえば、承認の遅延や取消率の高さが特定の会社コードに限られるかどうかを確認できます。

重要な理由

組織内の異なる法人や事業部門ごとに、プロセスの実績を絞り込んで比較できます。

入手先

文書ヘッダーテーブルBKPFのBUKRS項目にあります。

例
10002000US01DE01
取消済みかどうか
IsReversed
仕訳が取り消されているかどうかを示す真偽値です。
説明

このフラグは、別の会計伝票によって後から取り消された仕訳を示します。SAPでは、取り消された伝票が取消伝票と関連付けられるため、監査証跡を明確に確認できます。

この属性は、「仕訳取消分析」ダッシュボードと「仕訳取消率」KPIの基礎となります。取り消された仕訳を抽出して、入力ミスや誤った会計処理などの根本原因を調査し、取消の発生頻度を減らすために利用できます。

重要な理由

後から取り消された仕訳にフラグを付けて取消分析を支援し、エラーの根本原因の特定とデータの整合性向上に役立ちます。

入手先

BKPFテーブルの取消伝票番号フィールド(STBLG)から算出します。STBLGが空でない場合、フラグはtrueになります。

例
truefalse
文書タイプ
DocumentType
会計文書の処理方法や保存方法を制御する分類です。
説明

文書タイプは、総勘定元帳の仕訳(SA)、仕入先請求書(KR)、資産転記(AA)など、異なる業務取引を区別します。システム設定で定義し、各仕訳に割り当てます。

取引の性質ごとにプロセスを分類できるため、分析に欠かせない属性です。「タイプ別の仕訳処理件数」ダッシュボードと「仕訳タイプ別の平均サイクルタイム」指標は、この項目を直接参照します。特定のタイプの仕訳で遅延、手戻り、取消が発生しやすいかを明らかにできます。

重要な理由

取引タイプごとに分析を分類し、特定の仕訳タイプに限ったプロセス上の問題を特定できます。

入手先

文書ヘッダーテーブルBKPFのBLART項目にあります。

例
SAKRREAA
転記日
PostingDate
取引が総勘定元帳に記録され、財務期間に反映される日付です。
説明

転記日は、仕訳が計上される会計期間を決定します。会計期間の締めスケジュールや規制に沿っている必要があるため、財務とコンプライアンスの観点から重要な日付項目です。

プロセスマイニングでは、この日付を使ってコンプライアンスを監視します。「コンプライアンス遵守状況のモニタリング」ダッシュボードと「コンプライアンス適合率」指標では、この属性を使って仕訳が正しい期間内に転記されているかを確認します。仕訳件数の経時的な傾向分析にも利用できます。

重要な理由

財務レポーティングとコンプライアンス分析に欠かせない項目です。仕訳が正しい会計期間に転記されているかを確認できます。

入手先

文書ヘッダーテーブルBKPFのBUDAT項目にあります。

例
2023-10-312023-11-302024-01-15
仮登録済み
IsParked
仕訳が転記前に仮登録伝票として保存されたかどうかを示す真偽値フラグです。
説明

伝票を仮登録すると、財務残高に影響を与えずに未完成の仕訳を保存できます。その後、別のユーザーが内容を完成させるか確認してから転記できます。このフラグは、仮登録の段階を経た仕訳を示します。

この属性を分析すると、仮登録機能がどのように使われているかを把握できます。非公式な確認手順として使われ、遅延につながっている可能性も明らかになります。また、プロセス全体のサイクルタイムを分析し、直接転記された仕訳と、先に仮登録された仕訳を区別できます。

重要な理由

仮登録機能を使った仕訳を特定します。遅延の原因や、非公式な確認プロセスの兆候を把握できます。

入手先

BKPFテーブルの伝票ステータスフィールド(BSTAT)から算出します。「V」は仮登録伝票を示します。

例
truefalse
原価センタ
CostCenter
管理領域内で、費用が発生する部門や場所を表す組織単位です。
説明

原価センタは、管理会計(CO)モジュールの主要なマスターデータ項目で、仕訳の明細行に割り当てられることがよくあります。特定の部門、機能、場所の費用を追跡するために使われます。

原価センタを含めると、仕訳プロセスをより細かく分析できます。特定の部門で手戻りが多いか、サイクルタイムが長いか、手入力の件数が多いかを確認できます。これにより、部門ごとのプロセス効率を把握できます。

重要な理由

部門や機能領域ごとのプロセス実績を分析し、局所的な非効率を特定できます。

入手先

伝票明細テーブルBSEGのフィールドKOSTLにあります。

例
4100CC_FINANCE_US10010101
取消理由
ReversalReason
仕訳を取り消した理由を示すコードです。
説明

伝票を取り消す際、SAPではユーザーが理由コードを指定できます。このコードには、転記日の誤りや入力ミスなど、取消が必要になった理由が構造化された形で記録されます。

この属性は、「仕訳取消分析」ダッシュボードの主要な入力データです。よくある取消理由を分析することで、組織はプロセス上の構造的な問題やトレーニングの不足を特定し、今後のエラーを防いで取消率を下げるための対策を講じられます。

重要な理由

取消が発生する理由を直接把握できるため、根本原因を絞り込んで分析し、今後のエラーを減らせます。

入手先

伝票ヘッダーテーブルBKPFのフィールドSTGRDにあります。

例
010205
手戻りあり
IsRework
仕訳が却下後に修正されるなど、手戻りのループが発生したかどうかを示す真偽値フラグです。
説明

このフラグは、理想経路から外れて修正が必要になったケースを示します。通常、特定の仕訳で「仕訳を却下」の後に「仕訳を修正」などの一連のアクティビティが確認された場合にtrueになります。

この属性は、「仕訳手戻り率」KPIの算出と、「手戻り・却下率」ダッシュボードの分析に欠かせません。プロセスの非効率の程度を数値化し、要件の不明確さや文書化の不足など、手戻りの根本原因を調査するための基礎となります。

重要な理由

修正が必要だった仕訳にフラグを付け、手戻りの件数と根本原因を分析できます。初回で正しく処理できる割合の向上に役立ちます。

入手先

ケース内のアクティビティの順序を分析して算出する属性です。却下または修正のアクティビティが発生した場合に、手戻りのループとして識別します。

例
truefalse
承認時間
ApprovalTime
仕訳が承認に提出されてから、承認または却下されるまでの経過時間です。
説明

この指標は、承認サブプロセスにかかる時間を測定します。承認は、全体のサイクルタイムに大きく影響することがよくあります。「仕訳を承認申請」と、それに対応する「仕訳を承認」または「仕訳を却下」のアクティビティ間の時間差として算出します。

承認時間は、「仕訳承認パフォーマンス」ダッシュボードと「仕訳の平均承認時間」KPIの中心となる指標です。この時間を分析すると、承認ワークフローのボトルネックを特定し、承認者の対応状況を測定できます。また、承認基準の調整など、プロセス変更の根拠にもなります。

重要な理由

承認段階にかかる時間を数値化し、確認・承認ワークフローの遅延を特定して対処できます。

入手先

「仕訳を承認申請」イベントのタイムスタンプを、「仕訳を承認」または「仕訳を却下」イベントのタイムスタンプから差し引いて算出します。

例
P1DT2HPT4H15MP3D
文書の合計金額
TotalDocumentAmount
文書通貨で表した仕訳の合計金額です。
説明

この属性は、仕訳の合計金額を表します。通常、文書に関連付けられたすべての借方または貸方の明細項目について、絶対値を合計して算出します。

金額別にプロセスを分析すると、重要な傾向が見つかる場合があります。たとえば、高額の仕訳には、より厳格な承認経路が適用されることがあります。この属性で分析を絞り込んだり分類したりすることで、仕訳金額とサイクルタイム、却下率、承認の遅延との関連を確認できます。

重要な理由

仕訳金額と処理時間や却下率の関係など、金額に応じた影響を分析できます。

入手先

算出項目です。対象の仕訳について、BSEGテーブルにあるすべての明細項目の金額項目(WRBTRまたはDMBTR)を集計して求めます。

例
1500.0025000.75125.50
通貨コード
CurrencyKey
仕訳に記録された金額の通貨コードです。
説明

この属性は、USD、EUR、JPYなど、仕訳の通貨を示します。伝票に関連する金額を解釈する際の情報として利用できます。

常に主要な分析軸となるわけではありませんが、金額を正しく解釈するうえで欠かせません。また、グローバル組織で分析を通貨別に分け、外貨建てと自国通貨建ての仕訳でプロセスに違いがあるかを確認する際にも利用できます。

重要な理由

すべての金額に必要な情報を補い、正確な財務分析と解釈を支援します。

入手先

伝票ヘッダーテーブルBKPFのフィールドWAERSにあります。

例
USDEURGBPJPY
必須 推奨 任意

決算・レポーティング:仕訳のアクティビティ

仕訳のプロセスを正確に把握し、改善するために、イベントログに記録する主なプロセスの手順と節目です。
5 推奨 9 任意
アクティビティ 説明
仕訳の一時保存
このアクティビティは、仕訳を総勘定元帳に正式に転記する前の仮状態で作成した時点を示します。SAPでは、ユーザーが一時保存用のトランザクションで文書を保存し、ステータスを「一時保存」にすると記録されます。
重要な理由

レビューや承認を伴うプロセスの重要な開始イベントです。一時保存から転記までの時間を分析すると、転記前の処理や承認段階で発生している遅延を特定できます。

入手先

このイベントは、文書ヘッダーテーブルBKPFから特定します。BKPF-BSTAT = 'V'のステータスで作成された文書を一時保存とみなします。イベントのタイムスタンプには、作成日と時刻であるBKPF-CPUDTおよびBKPF-CPUTMを使用します。

記録

BKPF-BSTATが'V'の文書作成を特定します。

イベントタイプ explicit
仕訳の取消処理
このアクティビティは、転記済みの仕訳を取り消したことを示します。取消仕訳は、元の仕訳を相殺する新しい会計文書です。
重要な理由

データ品質とプロセスの正確性を測るうえで重要なイベントです。取消率が高い場合、初期入力や承認段階に構造的な問題がある可能性があります。また、取消のたびに手戻りが発生します。

入手先

元の文書のヘッダー(BKPFテーブル)から特定します。文書が取り消されると、SAPは取消文書番号(BKPF-STBLG)と取消理由(BKPF-STGRD)を設定します。イベントのタイムスタンプには、新しい取消文書の転記日を使用します。

記録

元の文書にBKPF-STBLGが設定された時点を特定します。タイムスタンプには取消文書の転記日を使用します。

イベントタイプ explicit
仕訳の承認
このアクティビティは、ワークフロー内で仕訳が最終承認され、転記可能になったことを示します。通常、ワークフローログで最後の「リリース」または「承認」ステップが完了した時点で記録されます。
重要な理由

承認プロセスの完了を示す重要な節目です。このアクティビティまでの所要時間は、承認効率を測る重要業績評価指標(KPI)です。また、このイベントから転記までの時間で、承認後の遅延を測定できます。

入手先

SAP Business Workflowログに記録された最終承認ステップの完了時刻から推定します。文書が転記される、または転記可能な状態になる前の最後の承認操作です。

記録

ワークフローログから最後の「リリース」または「承認」ステップの完了を特定します。

イベントタイプ inferred
仕訳の提出
このアクティビティは、一時保存された仕訳の作成者が入力を確定し、レビューと承認に進める状態になったことを示します。通常は、一時保存された文書に関連するSAP Business Workflowタスクの開始によって記録されます。
重要な理由

作成者から承認者への引き継ぎを示し、承認サイクルの重要業績評価指標(KPI)を計測する起点になります。承認ワークフローの効率を測るうえで重要な節目です。

入手先

財務文書オブジェクトに関連付けられた承認ワークフローの開始時刻から推定します。特定の会社コード、文書番号、会計年度に対して開始されたワークフローを特定するため、SWW_WI2OBJなどのワークフローログテーブルを分析する必要があります。

記録

一時保存された文書オブジェクトのワークフロー開始イベントを特定します。

イベントタイプ inferred
仕訳の転記
この中心的なアクティビティでは、仕訳が総勘定元帳に正式に記録され、財務諸表に反映されます。文書のステータスが「転記済み」に設定され、転記日が割り当てられた時点で明示的に記録されます。
重要な理由

仕訳が正常に処理されたことを示す、最も重要な節目です。エンドツーエンドのサイクルタイムは通常、この時点までを対象に測定します。決算分析でも重要なイベントです。

入手先

BKPFテーブルの文書に転記日(BKPF-BUDAT)が設定されている場合に特定します。一時保存された文書では、ステータスBKPF-BSTATが'V'から空欄に変わった時点に該当します。転記のタイムスタンプには入力日BKPF-CPUDTを使用します。

記録

BKPF-BSTATが'V'から空欄に変わった時点を特定します。直接転記の場合は、作成イベントを特定します。

イベントタイプ explicit
一時保存仕訳の削除
転記されなかった一時保存仕訳の削除を示します。却下後や、誤って仕訳を作成した場合などに発生します。
重要な理由

このアクティビティは、プロセスが正常に完了しなかったことを示します。一時保存された文書が削除された理由を分析すると、重複入力やプロセスへの理解不足などの問題が明らかになる場合があります。

入手先

BKPFテーブルにある一時保存文書のステータスが変更された時点で記録されます。ステータス項目BKPF-BSTATは'Z'(一時保存文書の削除)に更新されます。変更時刻は文書変更ログ(CDHDR)で確認できます。

記録

BKPF-BSTATが'Z'に更新された時点を特定します。

イベントタイプ explicit
仕訳の作成
一時保存の手順を経ずに、仕訳を直接転記したことを示します。SAPで直接転記用のトランザクションを使って文書を作成した際に記録されます。
重要な理由

承認ワークフローを必要としない、比較的単純な仕訳プロセスの開始点として使われます。単純な直接転記と、より複雑な一時保存を伴う仕訳を区別できます。

入手先

BKPFテーブルで文書を作成した際、文書ステータスBKPF-BSTATが空欄(転記済み)の場合に、このイベントに該当します。イベントのタイムスタンプには作成日BKPF-CPUDTを使用します。この場合、「作成」と「転記」のイベントは同時に発生します。

記録

BKPF-BSTATが空欄の文書作成を特定します。

イベントタイプ explicit
仕訳の修正
このアクティビティは、修正依頼で差し戻された後、元の作成者が一時保存された仕訳を変更したことを示します。「修正依頼」イベントの後に文書が変更されたことを検出して推定します。
重要な理由

修正を追跡すると、手戻りにかかった作業量を把握できます。修正依頼から修正完了までの時間を確認することで、提出された仕訳の問題解決にかかる遅延を明らかにできます。

入手先

一時保存された文書について、変更文書ログ(テーブルCDHDRおよびCDPOS)を分析して推定します。ワークフローで却下された後に変更が記録されていれば、修正が行われたことを示します。タイムスタンプはCDHDRテーブルから取得します。

記録

却下イベント後にCDHDR/CDPOSの変更ログエントリーがあるかを特定します。

イベントタイプ inferred
仕訳の修正依頼
このアクティビティは、承認者が仕訳を確認し、修正のために作成者へ差し戻した時点を示します。「却下」または「差し戻し」のユーザー判断を示すワークフローログから記録します。
重要な理由

手戻りのループを特定するうえで欠かせないアクティビティです。手戻りは、非効率やプロセス逸脱の主な原因です。このイベントが頻繁に発生する場合、仕訳の品質や要件の明確さに問題がある可能性があります。

入手先

SAP Business Workflowログで、「却下」または「修正依頼」に該当する特定のユーザー判断ステップのタイムスタンプから推定します。

記録

ワークフローログから「却下」または「手戻り」の判断時刻を特定します。

イベントタイプ inferred
仕訳の却下
このアクティビティは、仕訳が最終的に却下され、その後転記されないことを示します。通常、承認ワークフローの最終ステータスとなり、一時保存された文書は最終的に削除されます。
重要な理由

品質管理では、却下を追跡することが重要です。却下の理由や頻度を分析すると、仕訳の初回正確処理率を高めるための改善につながります。

入手先

SAP Business Workflowログに記録される処理結果です。プロセスを終了させる最終的な「却下」の判断を示します。その後、一時保存された文書が削除される場合があります。

記録

文書のワークフローログから、最終的な「却下」ステータスを特定します。

イベントタイプ inferred
仕訳明細の消込
このアクティビティは、銀行仮勘定など、オープン項目管理対象の総勘定元帳勘定にある明細項目の消込を示します。明細項目を別の項目と照合し、未消込の状態を解消した時点で発生します。
重要な理由

銀行勘定調整などのプロセスでは、項目の消込にかかる時間が重要業績評価指標(KPI)になります。このアクティビティを分析すると、照合や月次決算の手順の効率を確認できます。

入手先

このイベントは明細項目テーブルBSEGから取得します。明細項目が消し込まれると、消込日(BSEG-AUGDT)と消込伝票(BSEG-AUGBL)の項目に値が設定されます。イベントのタイムスタンプには消込日を使用します。

記録

明細項目に消込日(BSEG-AUGDT)が設定された時点を特定します。

イベントタイプ explicit
会社間転記の判定
複数の会社コードに影響する仕訳を示す、算出されたアクティビティです。1つの財務文書の明細項目を分析して判定します。
重要な理由

会社間取引では、処理や承認の要件がより複雑になる場合があります。該当する取引を特定し、サイクルタイムやプロセス経路を分けて分析することで、固有のボトルネックを見つけられます。

入手先

対象の文書番号(BELNR)について、明細項目テーブルBSEGを調べて算出します。明細項目に複数の異なる会社コード(BSEG-BUKRS)が含まれている場合、その仕訳は会社間転記です。

記録

1つのBKPF-BELNRに対して、BSEG-BUKRSに複数の異なる値があるかを確認します。

イベントタイプ calculated
手動入力の判定
仕訳が手動のオンライン取引で作成されたのか、自動インターフェースやバッチ処理で作成されたのかを判定するアクティビティです。ユーザー操作ではなく、システムデータから算出する仕訳の属性です。
重要な理由

手動入力と自動入力を区別することは、対象を絞ったプロセス改善に欠かせません。手動処理は、標準化や自動化の取り組みの対象となることがよくあります。

入手先

文書ヘッダーテーブルBKPFの項目を分析して算出します。「FB01」「FB50」「FV50」などのトランザクションコード(BKPF-TCODE)は手動入力を示します。一方、その他のTコードや特定のバッチ入力名(BKPF-AWKEY)は自動処理を示す場合があります。

記録

BKPF-TCODEや文書ヘッダーにあるその他のソースシステムの識別情報から判定します。

イベントタイプ calculated
文書の添付
このアクティビティは、ユーザーが請求書やスプレッドシートなどの関連文書を仕訳に添付したことを示します。標準的な会計イベントとして明示的に記録されるものではなく、通常は会計文書オブジェクトに関連付けられた添付ファイルの作成を確認して推定します。
重要な理由

このアクティビティを追跡すると、文書化を求める規程への準拠を確認できます。文書の添付が遅れると、承認サイクルが長引く原因になる場合があります。

入手先

タイムスタンプ付きのイベントとして正確に記録するのは困難です。SOODなどの汎用オブジェクトサービス(GOS)の添付テーブルを分析し、添付ファイルの作成時刻を仕訳オブジェクトのキーに関連付けることで、推定できる場合があります。

記録

GOSテーブル(例:SOOD)にある関連オブジェクトの作成タイムスタンプから推定します。

イベントタイプ inferred
推奨 任意

データ抽出ガイド

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