生産計画データテンプレート

SAP S/4HANAの生産計画
生産計画データテンプレート

生産計画データテンプレート

このテンプレートでは、生産計画プロセスの分析と最適化に必要なデータ項目を体系的にまとめています。収集すべき重要な属性、追跡する主要なアクティビティ、SAP S/4HANAの生産計画システムからデータを抽出する手順を確認できます。この資料を使ってデータを準備し、プロセスマイニングを始めましょう。
  • 生産計画の分析に推奨される属性
  • 追跡すべき生産計画の主要なアクティビティ
  • SAP S/4HANAからのデータ抽出手順
イベントログを初めて作成する方はこちら: プロセスマイニング用イベントログの作成方法.

生産計画の属性

生産計画を詳しく分析し、インサイトを得るために、イベントログに含めることを推奨するデータ項目です。
5 必須 5 推奨 9 任意
名前 説明
アクティビティ
Activity
製造計画プロセスの中で、ある時点に発生した特定のイベントまたはタスクの名前です。
説明

この属性には、製造指図のライフサイクルにおける個々のステップや節目が記録されます。例として、「製造指図作成」「資材の利用可能性を確認」「製造開始」「製造指図の財務クローズ」などがあります。各アクティビティは、システムに記録された特定の操作またはステータス変更を表します。

これらのアクティビティの順序や発生頻度を分析することは、プロセスマイニングの中心的な機能です。プロセスの流れを可視化し、標準手順からの逸脱を特定できます。また、「製造計画を調整」のように、遅延や頻繁な手戻りの原因となるアクティビティも把握できます。

重要な理由

プロセスの各ステップを定義する属性です。実際の製造ワークフローとそのバリエーションを把握し、可視化できます。

入手先

JESTやJCDSなどのテーブルに記録されたステータス変更、使用されたトランザクションコード(作成時のCO01など)、またはAFRUの確認レコードから取得します。

例
生産指図を作成生産指図をリリース生産を開始最終実績を入力入庫を記録
製造指図
ProductionOrder
製造指図を一意に識別する番号で、製造計画プロセスの主要なケース識別子として使用されます。
説明

製造指図番号は、特定数量の製品の製造に関するすべてのアクティビティを管理、追跡するためにSAP S/4HANAが生成する一意のキーです。計画やリリースから実行、最終決済まで、関連するすべてのイベントを結び付けます。

プロセスマイニングでは、この属性を使って関連イベントを1つのエンドツーエンドのプロセスインスタンスにまとめます。製造指図ごとにプロセスを分析すると、サイクルタイムやスケジュール遵守率などの重要業績評価指標を測定し、特定の製造実行に影響するボトルネックを特定できます。

重要な理由

プロセスのすべてのステップを結び付ける基本属性です。製造ライフサイクルの開始から終了までを、ケース単位で分析できます。

入手先

製造指図番号です。通常、AFKO(項目AUFNR)やAFPOなどのSAPテーブルにあります。

例
100056710008341001299
開始時刻
StartTime
特定のアクティビティまたはイベントが開始した日時を示すタイムスタンプです。
説明

この属性には、製造プロセスで記録された各イベントの日付と時刻が含まれます。時間に基づくプロセス分析の基礎となるデータです。

開始時刻は、アクティビティ間の所要時間や製造指図全体のサイクルタイムの算出、イベントの発生時期の把握に欠かせません。実際のタイムスタンプを計画日と比較することで、ボトルネックや待ち時間、スケジュールの遵守状況を分析できます。

重要な理由

すべてのイベントの時系列を把握できるため、プロセスのパフォーマンスや所要時間、ボトルネックを分析できます。

入手先

通常、ステータス変更は変更文書テーブル(CDHDR/CDPOS)、実行ステップは確認テーブル(AFRU)、作成日はヘッダーテーブル(AFKO)に記録されています。

例
2023-10-26T09:00:00Z2023-10-26T14:30:00Z2023-10-27T08:15:00Z
ソースシステム
SourceSystem
製造計画データの抽出元となるシステムです。
説明

この属性はデータの取得元を示します。複数のシステムが連携する環境では、データの出所を把握することが欠かせません。このプロセスでは、通常、特定のSAP S/4HANAインスタンスが該当します。

データ分析全般において、ソースシステムを把握しておくと、データの整合性を確認し、異なるソースのデータを統合する際に適切なコンテキストを保てます。データガバナンスと追跡可能性を支える基本的なメタデータです。

重要な理由

データガバナンスに必要なメタデータを提供し、プロセスデータの出所とコンテキストを明確にします。

入手先

通常、データ抽出時にSAP S/4HANAのクライアントとシステムID(SID)を識別する固定値として追加されます。

例
S4P_100S4H_PRD_200S4Q_300
最終データ更新日時
LastDataUpdate
ソースシステムからデータが最後に更新または抽出された日時を示すタイムスタンプです。
説明

この属性には、データを最後に取得した日時が記録されます。分析対象のデータがどの時点のものかを把握するための重要なメタデータです。

最終更新日時を確認すると、分析結果を適切に解釈できます。リアルタイムの情報を見ているのか、特定時点のスナップショットを見ているのかが分かり、データに基づく調査結果や意思決定の妥当性を判断できます。

重要な理由

データの鮮度を把握できるため、正確で適切な業務上の意思決定に役立ちます。

入手先

このタイムスタンプは、データの抽出、変換、読み込み(ETL)の過程で生成、追加されます。

例
2024-05-21T02:00:00Z2024-05-22T02:00:00Z2024-05-23T02:00:00Z
プラント
Plant
製造指図を実行する製造施設または拠点です。
説明

プラントは、製造拠点や施設を表すSAPの組織単位です。各製造指図は、製造作業を行う特定のプラントに割り当てられます。

この属性は、製造拠点間の比較分析に欠かせません。プラントごとにプロセスデータを分けることで、組織はパフォーマンスを比較し、拠点固有の問題や優れた取り組みを特定できます。また、効率性、キャパシティ、基準の遵守状況における地域差も把握できます。

重要な理由

製造拠点間のパフォーマンスを比較し、優れた取り組みの共有や拠点固有の問題への対応に役立ちます。

入手先

製造指図のヘッダーテーブルAFKO(項目DWERK)にあります。

例
100017102000
作業区
WorkCenter
作業を担当する特定の機械、機械群、または組立エリアです。
説明

作業区は、製造工程を実施するプラント内の特定の作業単位です。単一の機械、生産ライン、または従業員のグループを指します。

作業区ごとにプロセスデータを分析すると、キャパシティのボトルネックを特定し、リソースの割り当てを最適化できます。どの作業区に負荷が集中しているか、十分に使われていない作業区はどこか、製造実行中に遅延が頻発する工程はどこかを把握できます。これは「キャパシティボトルネック特定」ダッシュボードに欠かせない情報です。

重要な理由

ボトルネックとなっている機械や生産ラインを特定し、キャパシティやリソースの利用状況を改善するための対策につなげられます。

入手先

製造指図の作業データ、テーブルAFVC(項目AR BPL)にあります。

例
WC-ASSEMBLY-01WC-MILLING-05WC-PACKING
品目番号
MaterialNumber
製造指図で製造する製品を一意に識別する番号です。
説明

品目番号は、製造指図で製造する品目を示します。部品表(BOM)や作業手順など、その品目のマスターデータと製造プロセスを結び付けます。

品目番号ごとにプロセスを分析すると、遅延や手戻り、資材不足が発生しやすい製品を特定できます。計画パラメーターの調整や特定部品のサプライチェーン改善など、製品に応じたプロセス改善につなげられます。

重要な理由

製造する製品で絞り込んで分析できるため、製品固有の非効率な点やボトルネックを把握できます。

入手先

製造指図の明細テーブルAFPO(項目MATNR)にあります。

例
RM-1001FG-2050SA-3100-B
製造指図ステータス
OrderStatus
作成済み、リリース済み、技術的完了など、製造指図の現在の処理状況です。
説明

製造指図ステータスは、ライフサイクル全体の中で製造指図がどの段階にあるかを示します。製造指図に設定された各種のシステムステータスとユーザーステータスをまとめたものです。一般的なステータスには、CRTD(作成済み)、REL(リリース済み)、CNF(確認済み)、TECO(技術的完了)、CLSD(クローズ済み)があります。

製造指図の現在のステータスを分析すると、仕掛品の状況を把握できます。プロセスマイニングでは、ステータスの推移を時系列で追跡してアクティビティログを作成し、プロセスの流れや各段階の所要時間を詳しく確認できます。

重要な理由

製造指図のライフサイクルにおける段階を大まかに把握でき、プロセスマイニングでアクティビティの順序を導き出すための基本情報になります。

入手先

AFKOのオブジェクト番号(項目OBJNR)に関連付けられた、テーブルJESTのシステムステータスから取得します。

例
CRTDRELTECOCLSD
計画終了日
PlannedEndDate
当初の計画で定められた製造指図の完了予定日です。
説明

計画終了日は、製造指図に関するすべての製造作業を完了する目標日です。製造計画のスケジュール設定時に決定されます。

この属性は、スケジュールの遵守状況を測定するために欠かせません。計画終了日と実際の完了日時を比較すると、製造スケジュール遵守率の重要業績評価指標(KPI)を算出し、遅延した製造指図を特定できます。この分析は、計画の精度と顧客満足度の向上に役立ちます。

重要な理由

スケジュールの遵守状況を測る基準となり、計画の精度と実行の効率性を評価できます。

入手先

製造指図のヘッダーテーブルAFKO(項目GLTRP)にあります。

例
2023-11-152023-12-012024-01-20
ユーザー
User
製造指図に関するイベントを作成、変更、または確認したユーザーのシステムIDです。
説明

この属性には、製造指図のリリースや確認の入力など、特定のトランザクションまたはステータス変更に関連付けられたSAPユーザーIDが記録されます。システム内で行われた操作を追跡できます。

ユーザーごとにアクティビティを分析すると、作業負荷の分布やトレーニングの必要性を把握し、手順の遵守状況を確認できます。たとえば、特定のユーザーが計画の調整に頻繁に関わっているか、特定のチームに遅延が関連しているかを確認できます。

重要な理由

操作の責任の所在を明らかにし、作業負荷やユーザーごとの行動、トレーニングの機会を分析できます。

入手先

通常、変更文書ヘッダー(CDHDR、項目UNAME)または確認レコード(AFRU、従業員番号の項目PERNR)にあります。

例
CB9980000021JSMITHPLANNER01
手直しあり
IsRework
製造指図で、開始後に手直しや大幅な計画変更があったかを示すフラグです。
説明

この真偽値属性は、製造開始後に是正措置や計画変更が行われた製造指図を特定するために導出されます。明示的な手直しアクティビティや、「製造開始」後に発生した「製造計画を調整」イベントが該当します。

このフラグは、製造手直し率の重要業績評価指標(KPI)の算出や、「製造の手直しと改訂」ダッシュボードに欠かせません。問題のあるケースを簡単に絞り込んで分析し、コストのかかる手直しにつながる品質問題やプロセス逸脱の根本原因を特定できます。

重要な理由

手直しが発生したケースを抽出し、品質問題やプロセス逸脱、その関連コストの原因を分析して削減できます。

入手先

計算項目です。同じケース内で「製造開始」後に「製造計画を調整」アクティビティが発生した場合、または特定の手直し指図タイプが使われた場合にtrueに設定されます。

例
truefalse
確認済み数量
TotalConfirmedQuantity
製造指図について、製造済みとして確認された品目の合計数量です。
説明

この属性は、製造確認を通じて報告された完成品または半製品の累計数量を表します。製造指図の完了目標に対する進捗を追跡できます。

確認済み数量と計画数量を比較すると、製造の進捗を把握し、歩留まりの問題や差異を特定できます。生産量を測る基本的な指標であり、廃棄率や効率性など、さまざまなパフォーマンスの算出に使われます。

重要な理由

製造指図の実際の生産量を追跡できるため、進捗の把握や歩留まりの算出、差異の特定に役立ちます。

入手先

AFRUの確認レコード(歩留まり数量の項目LMNGA)から集計します。

例
9801000501200
納期どおり
IsOnTime
製造指図が計画終了日までに完了したかを示すフラグです。
説明

この計算済みの真偽値属性は、実際の完了日と計画終了日を比較し、スケジュールの遵守状況を直接測定します。各製造指図が納期どおりに完了したかを明確に示します。

この属性は、製造スケジュール遵守率の重要業績評価指標(KPI)の基礎となります。納期どおりに完了した指図と遅延した指図を簡単に分けて分析できるため、遅延につながる共通の特徴やプロセス経路を特定できます。

重要な理由

各製造指図のスケジュール遵守状況を明確かつ簡単に測定でき、遅延の根本原因を分析しやすくなります。

入手先

計算項目です。「製造指図を技術的に完了」アクティビティのタイムスタンプが、「計画終了日」属性以下の場合にtrueに設定されます。

例
truefalse
終了時刻
EndTime
特定のアクティビティまたはイベントが完了した日時を示すタイムスタンプです。
説明

この属性には、記録された各イベントの完了日時が含まれます。開始時刻と組み合わせることで、アクティビティの所要時間を算出できます。

終了時刻は、個々のアクティビティの処理時間を正確に算出するために欠かせません。キャパシティやリソースの利用状況を分析する際の基礎データになります。実作業時間とアイドル時間や待ち時間を区別できるため、ボトルネックをより正確に特定できます。

重要な理由

アクティビティの所要時間を正確に算出できるため、リソースの効率性やプロセスのボトルネックを分析できます。

入手先

実行ステップについては確認テーブル(AFRU)に記録されています。瞬時に発生するイベントの場合、ほかのイベントの終了時刻は開始時刻と同じになることがあります。

例
2023-10-26T09:45:00Z2023-10-26T15:00:00Z2023-10-27T10:30:00Z
製造優先度
ProductionPriority
製造指図の緊急度や重要度を示すコードまたは値です。
説明

製造優先度は、特にリソースが限られている場合に、製造指図の順序付けや優先順位付けに使われます。通常、優先度の高い指図は、低い指図より先に処理されます。

この属性を分析すると、現場で割り当てられた優先度に沿って処理されているかを確認できます。「製造優先順位の一貫性」ダッシュボードでは、処理順序と割り当てられた優先度を比較し、不整合を特定します。これにより、スケジュール管理の徹底と計画と実行の整合性向上につなげられます。

重要な理由

製造スケジュールが業務上の優先順位に沿っているかを確認し、重要な製造指図が意図どおりに優先処理されているかを把握できます。

入手先

カスタム項目の場合や、ほかの製造指図パラメーターに基づく場合があります。具体的な格納場所は設定によって異なります。

例
高中低15
製造指図タイプ
OrderType
製造指図の目的を分類し、処理方法を決める区分です。
説明

製造指図タイプは、SAP PPで製造指図の処理方法を決める重要な設定項目です。番号範囲、マスターデータの選択、原価計算パラメーター、決済ルールを制御します。標準製造指図、手直し指図、試作指図などがあります。

製造指図タイプごとにプロセスを分析すると、異なる製造プロセスのパフォーマンスや流れを比較できます。手直し指図に大幅な時間がかかっているか、特定の指図タイプで計画変更が発生しやすいかを把握し、対象を絞ったプロセス改善に役立てられます。

重要な理由

製造指図の業務上の目的ごとに分析できるため、標準製造、手直し、その他のプロセスを比較できます。

入手先

製造指図のヘッダーテーブルAFKO(項目AUART)にあります。

例
PP01PP03ZP01
計画開始日
PlannedStartDate
当初の計画で定められた製造指図の開始予定日です。
説明

計画開始日は、製造指図の製造作業を開始する目標日です。スケジュール設定の過程で決定される重要な日付です。

この属性は、スケジュール遵守状況を分析する際の開始基準になります。計画開始日と実際の開始時刻を比較すると、資材の準備や製造指図のリリースなど、製造前の段階で発生する遅延を把握できます。こうした遅延は、製造全体のスケジュールに影響することがあります。

重要な理由

開始時刻の遵守状況を測る基準となり、製造指図のリリースや資材の確保など、製造前の段階で発生する遅延の特定に役立ちます。

入手先

製造指図のヘッダーテーブルAFKO(項目GSTRP)にあります。

例
2023-11-102023-11-252024-01-15
資材利用可能ステータス
MaterialAvailabilityStatus
製造指図に必要な資材がすべてそろっているかを示します。
説明

このステータスは、製造指図に対して実施した資材利用可能性チェックの結果を示します。すべての資材がそろっている、一部が不足している、またはチェックが未実施であることを表します。「不足」ステータスは、遅延の可能性を示す重要な兆候です。

この属性は、「資材不足の影響分析」ダッシュボードに欠かせません。不足ステータスと製造指図のリリースから製造開始までの時間を関連付けることで、資材不足による遅延を定量化できます。この指標の改善は、製造の流れをスムーズにするうえで重要です。

重要な理由

製造指図のリリースから製造開始までの遅延の原因を直接示し、サプライチェーンの問題が製造に与える影響を定量化できます。

入手先

資材構成品全体のステータスから導かれることが多いステータスです。システムステータス(JEST)に「MSPT」(資材不足)などとして記録されます。

例
利用可能不足未確認
必須 推奨 任意

生産計画のアクティビティ

生産計画プロセスを正確に把握し、最適化するために、イベントログに記録する主要なプロセスのステップとマイルストーンです。
7 推奨 7 任意
アクティビティ 説明
入庫を記録
完成品を生産ラインから在庫へ受け入れたことを記録します。これにより、生産した品目の在庫数が正式に増加します。
重要な理由

生産物の完成を示す重要な節目です。納期遵守率や全体のリードタイムを測る際、生産サイクルの終了時点とみなされることがよくあります。

入手先

通常は移動タイプ101で記録される、明示的な会計転記です。品目レベルのMSEGテーブルとヘッダーレベルのMKPFテーブルに記録され、生産指図に関連付けられます。

記録

指図に関連付けられた、移動タイプ101の品目伝票をMSEGで特定します。

イベントタイプ explicit
最終実績を入力
生産指図の工程順序における最後の作業の実績確認を示します。計画された製造工程がすべて製造現場で完了したことを表します。
重要な理由

最終実績確認は、実際の生産作業が終わったことを示す重要な節目です。製品の最終入庫前に、製造現場のサイクルタイムをより正確に測るための終了時点として使われることがあります。

入手先

AFRUテーブルの実績確認データから推定します。最終実績確認フラグ(AFRUD-AUERU)が設定された、最後の工程順序(AFVC-VPLNR)の実績確認レコードを特定します。

記録

最終実績確認フラグが設定された、AFRU内の最後の工程実績確認を特定します。

イベントタイプ inferred
指図を技術的に完了
入出庫や実績確認など、指図に対する以降の物流上の変更を防ぐための事務的な締め処理です。物流の観点では、指図が完了した状態とみなされます。
重要な理由

TECOは生産プロセスの確定的な終了点であり、生産指図の総サイクルタイムを算出するうえで重要です。物流上の作業がすべて完了し、指図が財務決済に進める状態であることを示します。

入手先

ユーザーがステータスをTECO(技術的完了)に設定すると、このイベントが発生します。対応するタイムスタンプとともに、ステータス変更としてJCDSテーブルに記録されます。

記録

JCDSテーブルに記録された「TECO」へのステータス変更時刻。

イベントタイプ inferred
生産を開始
指図に基づく実際の生産作業の開始を示します。通常は、製造現場で最初に実績確認が行われた時点、または指図に対して最初に部品が出庫された時点から推定します。
重要な理由

このアクティビティは、計画から実行への移行を示します。実際の開始日と計画開始日を比較し、スケジュール遵守状況を追跡するうえで欠かせません。

入手先

推定イベントです。通常は、指図に関連する最も早い入出庫記録(MSEGテーブル、移動タイプ261)または作業時間の実績確認(AFRUテーブル)のタイムスタンプから判定します。

記録

指図に関連するAFRU(実績確認)またはMSEG(入出庫)の最も早いタイムスタンプ。

イベントタイプ inferred
生産指図をリリース
生産指図が承認され、製造現場で実行できる状態になる重要な節目です。リリース後は、出庫、実績確認などの実行工程を開始できます。
重要な理由

実行可能な生産プロセスの正式な開始を示すイベントであり、リードタイムの測定に欠かせない時点です。作成からリリースまでの時間は、生産開始前の効率を測る重要業績評価指標(KPI)です。

入手先

ユーザーまたはシステムジョブが明示的にリリースを実行すると、ステータスがRELに変わります。このステータス変更は、タイムスタンプとともにJCDSテーブルに記録されます。リリース日はAFKO-FTRMIにも保存されることがあります。

記録

JCDSテーブルに記録された「REL」へのステータス変更時刻。

イベントタイプ inferred
生産指図を作成
システムで生産指図を新規作成します。これは、指定した数量の製品を生産する正式な依頼です。ユーザーが新しい指図を保存すると、初期ステータスがCRTD(作成済み)に設定され、このイベントが明示的に記録されます。
重要な理由

生産指図のライフサイクルの開始を示します。作成からリリースまでの時間を分析すると、生産スケジュールが正式に設定される前の事務処理や計画上の遅れを特定できます。

入手先

このイベントは、作成日(ERDAT)とともにAUFKテーブル(指図マスタデータ)に記録されます。作成ステータス(CRTD)は、指図のオブジェクト番号(OBJNR)を介して関連付けられたJESTテーブルとJCDSテーブルに記録されます。

記録

AUFK-ERDATのタイムスタンプ、またはJCDSに記録された「CRTD」へのステータス変更時刻。

イベントタイプ explicit
生産計画を変更
生産指図のリリース後に行われる、数量、日付、部品表などの重要な変更を指します。変更文書を分析して記録します。
重要な理由

頻繁な変更は、計画の不安定さや需要の変動を示している可能性があります。このアクティビティは、生産計画の変更率を測る重要業績評価指標(KPI)の基礎となり、プロセスの変動要因の特定に役立ちます。

入手先

生産指図オブジェクト(AUFKまたはAFPO)に関するCDHDR(変更文書ヘッダー)テーブルとCDPOS(変更文書明細)テーブルの変更ログから推定します。リリース日以降の変更を計画変更として扱います。

記録

リリース後に、CDHDR/CDPOSで主要項目(数量や日付など)の変更を特定します。

イベントタイプ inferred
キャパシティ所要量を計画
生産指図の作業をスケジュールし、必要な作業区でキャパシティを確保できるか確認します。システムは作業区のキャパシティ負荷を評価し、設定されている場合は負荷を平準化して、生産日を決定します。
重要な理由

実行可能な生産スケジュールを確保するうえで欠かせないステップです。所要時間と結果を分析すると、キャパシティのボトルネックを特定し、リソース計画の精度を高められます。

入手先

通常、指図がスケジュール済みであることを示すSETC(スケジューリング実行済み)などのシステムステータスから推定します。スケジュール開始日と終了日(AUFK-GSTRP、AUFK-GLTRP)が入力されていることも、このアクティビティの完了を示します。

記録

AUFK/AFKOのスケジュール日付の入力、またはJESTのスケジューリング関連ステータスから推定します。

イベントタイプ inferred
指図を財務的に締める
指図の決済を行う最終的な締め処理です。以降の財務転記はできません。管理会計と財務会計の観点から、指図のライフサイクルが終了したことを示します。
重要な理由

生産そのものの分析対象外となることが多いものの、このアクティビティを含めると、プロセス全体を把握できます。物流上の完了(TECO)から財務上の締めまでの時間の分析にも役立ちます。

入手先

ユーザーがステータスをCLSD(クローズ)に設定すると、このイベントが発生します。対応するタイムスタンプとともに、ステータス変更としてJCDSテーブルに記録されます。

記録

JCDSテーブルに記録された「CLSD」へのステータス変更時刻。

イベントタイプ inferred
生産実績を入力
生産指図内の特定の作業について、進捗を記録します。生産数量、スクラップ、作業区での作業時間などを入力します。
重要な理由

実績確認により、製造現場の進捗をリアルタイムで把握できます。また、生産状況の追跡にも欠かせません。実績確認の頻度とタイミングを分析すると、作業の流れを監視し、工程間の遅れを特定できます。

入手先

各実績確認は、タイムスタンプ(BUDAT、UZEIT)と作業の詳細とともに、AFRU(指図完了確認)テーブルのレコードとして明示的に記録されます。

記録

AFRUテーブルの文書として記録されます。

イベントタイプ explicit
生産指図をキャンセル
生産指図が完了前にキャンセルされたことを示します。プロセスが正常に完了しなかった場合の終了状態です。
重要な理由

キャンセルされた指図を分析すると、需要計画、マスタデータ、販売プロセスの問題が明らかになることがあります。キャンセル率が高い場合は、対処が必要な組織的な問題を示している可能性があります。

入手先

JCDSテーブルでシステムステータスCACL(キャンセル)が設定されたことから推定します。また、削除フラグ(AUFK-LOEKZ)が設定されている場合も、キャンセルを示すことがあります。

記録

JCDSでCACLへのステータス変更が記録された時刻、またはAUFKで削除フラグが設定された時刻。

イベントタイプ inferred
計画外の停止が発生
生産の実行中に発生した、一定以上の待機時間を示す計算イベントです。システムに明示的に記録されるイベントではなく、連続する生産実績確認の間に長い時間が空いていることから判定します。
重要な理由

機械の故障や品質問題など、計画外の中断を監視するのに役立ちます。頻繁な停止や長時間の停止を特定することは、製造現場の安定性と生産量の向上に欠かせません。

入手先

AFRUテーブルの「生産実績を入力」アクティビティについて、連続するタイムスタンプを分析して算出します。あらかじめ定めたしきい値を超える時間の空きがある場合、計画外の停止として記録します。

記録

連続する実績確認のタイムスタンプ(AFRU-BUDAT/UZEIT)の時間差を算出します。

イベントタイプ calculated
資材の入手可能性を確認
生産指図に必要なすべての部品が、必要な数量と時期にそろっているかをシステムまたはユーザーが確認する作業です。通常は指図の作成時またはリリース時に自動で確認されますが、手動で確認する場合もあり、その結果が指図のステータスに反映されます。
重要な理由

資材不足を早期に特定することは、先を見越した計画に欠かせません。このアクティビティを追跡すると、資材の入手可能性が指図のリリースや予定どおりの生産開始にどう影響するかを把握できます。

入手先

指図のステータスから推定します。MACM(資材引当済み)などのステータスや、資材入手可能日(AFKO-MSERF)の変更は、確認が行われたことを示します。資材不足ステータス(MSPT)がないことから、資材が入手可能と推定することもできます。

記録

資材引当に関するステータス変更、またはトランザクションCOMACの実行から推定します。

イベントタイプ inferred
資材不足が発生
必要な部品が1つ以上入手できず、生産プロセスに影響が出た、または停止したことを示します。システムは、その状況を示す特定のステータスを指図に設定します。
重要な理由

資材不足の追跡は、資材不足の影響分析に欠かせません。サプライチェーンの問題による遅延を定量化し、資材計画を改善するのに役立ちます。

入手先

生産指図に「MSPT」(資材不足)ステータスが設定されたことから推定します。このステータスの変更時刻はJCDSテーブルで確認できます。

記録

JCDSテーブルに記録された「MSPT」へのステータス変更時刻。

イベントタイプ inferred
推奨 任意

データ抽出ガイド

SAP S/4HANAの生産計画データを取得する方法

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