買掛金の請求書処理向けデータテンプレート

SAP S/4HANA
買掛金の請求書処理向けデータテンプレート

買掛金の請求書処理向けデータテンプレート

このテンプレートでは、買掛金の請求書処理を分析するために必要なデータの収集方法を詳しく説明します。イベントログの作成に必要な属性とアクティビティを示すほか、ソースシステムからデータを抽出する手順も紹介します。プロセスマイニングをスムーズに始めるためにお役立てください。
  • 詳細な分析に推奨される属性
  • 追跡すべき主要なプロセスアクティビティ
  • データ抽出の手順
イベントログを初めて作成する方はこちら: プロセスマイニング用イベントログの作成方法.

買掛金の請求書処理に関する属性

買掛金プロセスを詳しく分析するために、イベントログに含める必要があるデータ項目です。
5 必須 6 推奨 9 任意
名前 説明
アクティビティ
ActivityName
請求書処理の過程で発生した、特定の業務イベントまたは手順の名称です。
説明

アクティビティは、買掛金プロセスにおける個別の段階や処理を表します。たとえば、「請求書を受領」「請求書を転記」「支払いを実行」などです。プロセスマップを構成する基本要素です。

アクティビティの分析は、プロセスマイニングの中核です。プロセスの流れを可視化し、よくある経路を特定し、標準プロセスからの逸脱を検出できます。また、各手順の発生頻度や所要時間も測定できます。請求書ごとのアクティビティの順序が、その請求書の処理経路を形作ります。

重要な理由

プロセスの手順を定義し、流れの可視化と分析、ボトルネックの特定、手戻りの検出を可能にします。

入手先

伝票ステータスの変更(例:BKPF-BSTAT)、変更伝票(CDHDR/CDPOSテーブル)、ワークフローログなど、さまざまな情報源から導出します。通常、個別の抽出ロジックが必要です。

例
請求書を受領請求書を承認支払いを実行請求書の支払いをブロック
イベント時刻
EventTime
アクティビティが発生した正確な日時です。
説明

イベント時刻は各アクティビティに関連付けられたタイムスタンプで、請求書に関するイベントの時系列を示します。プロセスの流れを把握し、時間に基づく分析を行うために欠かせないデータです。

分析では、アクティビティを正しい順序に並べ、手順間のサイクルタイムを算出し、待ち時間を特定します。また、月ごとの比較など、期間別のプロセスパフォーマンス分析にも使用します。所要時間に基づくすべての重要業績評価指標(KPI)の基礎となります。

重要な理由

イベントを時系列に並べ、サイクルタイムや所要時間などの時間に基づく指標を算出するために欠かせません。これらはプロセスマイニングの基本となります。

入手先

SAPの各種テーブルにある日付・時刻フィールドから取得します。例:作成日(BKPF-CPUDT)、転記日(BKPF-BUDAT)、消込日(BSAK-AUGDT)、変更ログのタイムスタンプ(CDHDR-UDATE/UTIME)。

例
2023-10-01T09:00:00Z2023-10-05T14:30:15Z2023-10-15T11:21:05Z
請求書
Invoice
請求書文書を一意に識別する番号で、買掛金プロセスの主要なケースIDとして使用されます。
説明

請求書は、受領から支払いまでの関連アクティビティを結び付ける中心的な対象です。SAP S/4HANAでは通常、会社コード(BUKRS)、一意の伝票番号(BELNR)、会計年度(GJAHR)を組み合わせた複合キーで識別します。

請求書単位で分析すると、請求書のライフサイクルを最初から最後まで把握できます。総サイクルタイムの算出、個々の請求書におけるボトルネックの特定、プロセス内で請求書がたどる経路の把握に欠かせません。

重要な理由

請求書ごとの処理経路を一意に識別できるため、ライフサイクル全体を追跡し、ケースごとにプロセスのパフォーマンスを分析できます。

入手先

テーブルBKPF(会計伝票ヘッダー)またはRBKP(伝票ヘッダー:請求書受領)のBUKRS、BELNR、GJAHRフィールドから導出する複合キーです。

例
1000-1900000001-20231710-1900000002-20232000-5100000003-2024
ソースシステム
SourceSystem
データの抽出元となるシステムです。
説明

この属性は、プロセスデータの取得元を示します。このビューでは通常、「SAP S/4HANA」が設定されます。

複数のERPや連携システムを使用する環境では、データの来歴管理と分離に欠かせないフィールドです。正しいデータセットを分析対象にできるほか、データ品質の問題をソースまでたどって原因を調べる際にも役立ちます。

重要な理由

データの取得元を示します。データガバナンス、トラブルシューティング、複数システムを利用する環境で重要です。

入手先

通常、データ抽出時にデータセットの取得元を示す固定値を追加します。

例
SAP S/4HANASAP ECC 6.0S4H_PROD_100
最終データ更新日時
LastDataUpdate
このレコードのデータがソースシステムから最後に更新された日時を示すタイムスタンプです。
説明

この属性は、SAP S/4HANAからデータを最後に抽出または更新した日時を示します。分析対象データの鮮度を把握するうえで重要なメタデータです。

プロセス分析データがどの程度最新かを確認できます。データ反映の遅れに関する見通しを立てるほか、データ更新のスケジュール設定や整合性の維持にも役立ちます。

重要な理由

データの鮮度を示し、プロセス分析がどの程度最新かを把握できます。

入手先

ソースシステムからデータを抽出する際に、この値を生成して各レコードに記録します。

例
2024-05-20T04:00:00Z2024-05-21T04:00:00Z
ユーザー名
UserName
アクティビティを実行した担当者のユーザーIDです。
説明

この属性には、請求書の転記、承認、消込など、特定のアクティビティを実行したSAPユーザーIDが記録されます。プロセスの手順と個々のユーザーを関連付けます。

ユーザー名で分析すると、業務負荷の分布や高い成果を上げている担当者を把握でき、追加のトレーニングが必要なユーザーも特定できます。また、ダッシュボードで承認のボトルネックを分析する際にも役立ち、遅延の原因となっている承認者を特定できます。

重要な理由

アクティビティを担当者に関連付け、ユーザーのパフォーマンスや業務負荷、職務分掌ポリシーへの準拠状況を分析できます。

入手先

通常、BKPF-USNAM(入力者)などのヘッダーテーブルや、CDHDR-USERNAME(変更者)などの変更伝票テーブルにあります。

例
ABROWNJSMITHAP_AUTOMATION
仕入先名
VendorName
請求書を提出した仕入先の名称です。
説明

この属性には、仕入先の正式名称が含まれます。請求書文書に記録された仕入先番号を通じて関連付けられています。

仕入先分析は、仕入先との関係を管理し、特定の仕入先に関するプロセス上の問題を把握するうえで重要です。「不一致のある請求書を最も多く提出している仕入先はどこか」「特定の戦略的な仕入先への支払いを常に期限内に行えているか」といった問いに答えるのに役立ちます。請求書番号や金額とともに、二重支払いの可能性を検出するための重要なフィールドでもあります。

重要な理由

仕入先別にプロセスのパフォーマンスを分析し、問題のある仕入先を特定するとともに、戦略的な仕入先との関係を適切に管理できます。

入手先

BKPFまたはRBKPにある仕入先番号(LIFNR)を使って、仕入先マスターデータテーブルLFA1のNAME1フィールドから取得します。

例
オフィス用品株式会社グローバルコンサルティンググループ機械部品有限会社
会社コード
CompanyCode
請求書を処理する組織単位です。
説明

会社コードは、外部報告用の完全で独立した一連の勘定を作成できる最小の組織単位です。買掛金業務では、仕入先への支払い義務を負う法人を表します。

会社コード別に分析すると、組織内の法人間でプロセスのパフォーマンスを比較できます。標準プロセスに沿っている部門や、効率が高い部門、サイクルタイムや手戻り率が高い部門を特定するのに役立ちます。

重要な理由

法人間でプロセスのパフォーマンスを比較し、地域や事業部門に固有の問題や優れた取り組みを特定できます。

入手先

伝票ヘッダーテーブルにあります。主に、FI請求書ではBKPF-BUKRS、MM請求書ではRBKP-BUKRSを参照します。

例
10001710US01DE01
発注書番号
PurchaseOrderNumber
該当する場合、請求書に関連付けられた発注書を一意に識別する番号です。
説明

この属性は、請求書と事前承認済みの発注書(PO)を関連付けます。発注書番号の有無が、発注書・請求書・入庫記録の3点照合の基準となります。

コンプライアンスと効率の分析に欠かせない属性です。「発注書なし請求書の割合」の重要業績評価指標(KPI)を算出し、調達ポリシーの遵守状況を測定できます。また、「3点照合のパフォーマンス」ダッシュボードで、発注書に基づく請求書の照合プロセスを分析する際にも基本となります。

重要な理由

3点照合の効率分析や、発注書なしで処理された請求書の特定による調達ポリシーの遵守状況の測定に欠かせません。

入手先

請求書明細テーブルにあります。例:MM請求書ではRSEG-EBELN、FI請求書ではBSEG-EBELN。

例
45000012344500005678
請求書の支払期限
InvoiceDueDate
仕入先への請求書の支払い期限となる日付です。
説明

請求書の支払期限は、延滞料金を避け、仕入先との良好な関係を保つために支払いを済ませる期限です。請求書の基準日と仕入先との合意に基づく支払条件から算出します。

「支払いコンプライアンスと経過期間」ダッシュボードや「期限内支払い率」の重要業績評価指標(KPI)に欠かせない日付です。支払期限と実際の支払日を比較すると、期限内、期限前、期限後のどのタイミングで支払いが行われているかが分かり、財務面と仕入先との関係に及ぼす影響を分析できます。

重要な理由

期限内支払いの分析の基準となり、支払いパフォーマンスや仕入先との関係、延滞料金への影響を測定できます。

入手先

この日付は計算される場合があります。正味支払期限はBSEG-NETDTフィールドにあります。また、支払基準日(BSEG-ZFBDT)と支払条件(BSEG-ZTERM)から算出することもできます。

例
2023-10-312023-11-152024-01-10
請求書金額
InvoiceAmount
元の伝票通貨で表示した請求書の税込み総額です。
説明

仕入先が提出した請求書の総額です。控除や割引を適用する前の、商品・サービスの費用、税金、その他の料金が含まれます。

請求書金額は、幅広い分析に使われる重要な財務属性です。高額な請求書の優先順位付け、プロセス遅延による財務的影響(例:高額請求書の延滞料金)の把握、プロセスの分類(例:「高額な請求書は異なる承認経路をたどるか」)に役立ちます。二重支払いの可能性を特定するうえでも欠かせません。

重要な理由

プロセスの財務的な背景を示し、金額に基づく分析や高額請求書の優先順位付け、財務的影響の定量化を可能にします。

入手先

MM請求書ではRBKP-RMWWR(請求書総額)などのテーブルにあります。FI請求書では、BSEGの明細(WRBTRフィールド)から算出します。

例
1500.00250.7512345.50
仕入先請求書番号
VendorInvoiceNumber
仕入先が請求書に記載した番号です。
説明

仕入先の会計システムで使用されている参照番号で、紙または電子形式の請求書に記載されています。請求書の受領時に手入力するか、OCRで読み取ります。

この項目は、日常業務と分析の両方で非常に重要です。特に、「重複請求書の支払い可能性」ダッシュボードで役立ちます。重複を検出する一般的な方法は、仕入先名、仕入先請求書番号、請求金額が同じ社内請求書を複数検索することです。請求書を照合する際の主要な外部参照番号です。

重要な理由

重複支払いの可能性を検出するための重要な項目であり、仕入先との連絡に使う主要な外部参照番号です。

入手先

伝票ヘッダーの「参照」項目(通常はBKPF-XBLNR)に保存されています。

例
INV-2023-9876733401120231015-001
割引適用の有無
DiscountTaken
早期支払い割引が適用されたかどうかを示す真偽値です。
説明

この属性は、請求書の支払い時に現金割引が実際に適用されたかどうかを示します。買掛金プロセスの財務効率を測定するうえで重要な項目です。

このフラグは、「早期支払い割引の適用率」の重要業績評価指標(KPI)の中核となります。支払条件に基づいて割引対象の請求書を絞り込み、このフラグを分析することで、削減できた金額と適用機会を逃した件数を正確に算出できます。これにより、買掛金業務の実績を明確な数値で把握できます。

重要な理由

利用可能な早期支払い割引を適用できた割合を直接測定できます。これは会社の収益に直接影響します。

入手先

支払伝票の割引額項目(BSEG-SKNTO)が0より大きいかどうかを確認して算出します。

例
truefalse
支払ブロック理由
BlockingReason
請求書の支払いがブロックされた理由です。不一致があることを示します。
説明

請求書が3点照合などの検証に合格しない場合、支払いがブロックされます。支払ブロック理由には、数量の不一致、価格差異、入庫記録の欠落など、問題の内容が示されます。

この属性は、「請求書の不一致に伴う手戻り分析」ダッシュボードで重要な役割を果たします。支払ブロック理由ごとの発生頻度を分析すると、プロセスの非効率を招く根本原因を特定できます。たとえば、「価格差異」が頻繁に発生している場合、購買システムのマスターデータに問題がある可能性があります。

重要な理由

請求書の不一致や手戻りの根本原因を直接把握できるため、対象を絞ったプロセス改善につなげられます。

入手先

RSEGなどの請求書明細テーブルで、SPGR*で始まる項目(SPGRP、SPGRQ、SPGRTなど)に保存されています。RBKP_BLOCKEDにも記録される場合があります。

例
価格の不一致数量の不一致入庫記録の欠落
支払条件
PaymentTerms
請求書の支払いに関して仕入先と合意した条件です。通常、早期支払い割引の条件も含まれます。
説明

支払条件では、支払期日や早期支払い割引の適用条件を定めます。たとえば、「Z001」は「30日以内に支払い、10日以内の支払いで2%割引」を意味する場合があります。

この属性は、「早期支払い割引の適用率」ダッシュボードの基礎となります。支払条件を分析すると、割引の対象となる請求書をすべて特定できます。対象となる請求書と実際に適用された割引を比較することで、割引の適用漏れによる損失を把握し、支払いプロセスの効率を測定できます。

重要な理由

早期支払い割引の適用機会を分析し、支払いプロセスの財務面の実績を測定して、割引の適用漏れを特定するうえで欠かせません。

入手先

仕入先明細のテーブルBSEG-ZTERM、または請求書ヘッダーのRBKP-ZTERMにあります。

例
Z0010001NT30
支払遅延の有無
IsLatePayment
請求書の支払いが支払期日を過ぎたかどうかを示す真偽値です。
説明

この計算属性は、請求書の支払いが正式な支払期日を過ぎたかどうかを示す真偽値です。「消込日」と「請求書の支払期日」を比較して算出します。

このフラグを使うと、「支払いコンプライアンスと滞留期間」ダッシュボードや「期日どおりの支払率」の重要業績評価指標(KPI)を簡単に分析できます。支払遅延の件数や期日どおりに支払われた割合を集計し、支払遅延の多い仕入先や会社コードを特定できます。

重要な理由

支払条件への適合状況を直接測定し、期日どおりの支払率の算出を簡素化するとともに、支払い実績に課題のある領域の特定に役立ちます。

入手先

計算属性です。ロジック:IF ClearingDate > InvoiceDueDate THEN true ELSE false。

例
truefalse
消込日
ClearingDate
支払いが行われ、未消込項目から請求書が消し込まれた日付です。
説明

消込日は、請求書の決済が完了した日を示します。「支払い消込」アクティビティが発生した日であり、通常、請求書処理が正常に完了するまでの最後のステップにあたります。

この日付を使って実際の支払日を算出し、請求書の支払期日と比較します。そのため、「期日どおりの支払率」の重要業績評価指標(KPI)や、支払い実績に関する分析に欠かせません。また、請求書処理のエンドツーエンドのサイクルタイムを算出する際の終了日にもなります。

重要な理由

請求書の最終決済日を示します。サイクルタイムの算出終了日となり、期日どおりの支払いを分析する基準にもなります。

入手先

仕入先の場合、BSAK-AUGDTなどの消込済み項目のテーブルにあります。

例
2023-10-282023-11-142024-01-09
自動処理かどうか
IsAutomated
担当者ではなくシステムがアクティビティを自動実行したかどうかを示すフラグです。
説明

この真偽値属性は、人が開始したアクティビティと、システムジョブ、ワークフロー、ボットが実行したアクティビティを区別します。たとえば、自動支払い実行やシステムによる請求書の転記には、自動処理のフラグが設定されます。

この属性を分析すると、買掛金プロセスの自動化の度合いを把握できます。自動化施策の成果測定、自動処理と手作業の効率比較、さらなる自動化の機会の特定に利用できます。

重要な理由

プロセスの自動化の度合いを測定し、自動化の効果を分析するとともに、さらなる改善の機会を特定できます。

入手先

ユーザー名(例:「SAP_SYSTEM」や「BATCHUSER」などのシステムユーザーID)や、自動ジョブに関連付けられた特定のトランザクションコードから判定します。

例
truefalse
請求書伝票タイプ
InvoiceDocumentType
SAPでの処理方法を制御する、請求書文書の分類です。
説明

伝票タイプは、会計伝票を分類するSAPの重要な設定項目です。たとえば、仕入先請求書には通常「KR」、MM請求書には「RE」、仕入先クレジットメモには「KG」を使用します。伝票タイプによって、番号範囲や必須フィールドなどが決まります。

プロセス分析で伝票タイプを使って絞り込むと、請求書の種類ごとにプロセスの流れを比較できます。たとえば、クレジットメモの承認プロセスは通常の請求書とは異なる場合があります。「請求書の承認経路のバリアント」ダッシュボードで役立ちます。

重要な理由

請求書の種類ごとの処理方法に基づいてプロセスを分類し、処理経路やサイクルタイムの違いを明らかにできます。

入手先

伝票ヘッダーテーブルのBKPF-BLARTフィールドから直接取得します。

例
KRREKG
請求書通貨
InvoiceCurrency
請求金額の通貨コードです(USD、EURなど)。
説明

この属性は、請求金額の通貨を示します。金額を扱う際に必要な情報です。

複数の国で事業を展開する組織では、通貨を考慮せずに請求書を分析すると、誤った解釈につながる可能性があります。この項目を使うと、金額を単一の報告通貨に換算するか、通貨別に分析を分けて地域ごとの財務活動を把握できます。

重要な理由

請求金額の通貨を確認できるため、特に複数の国で事業を展開する場合に、正確な財務分析と報告に役立ちます。

入手先

主に伝票ヘッダーテーブルのBKPF-WAERSまたはRBKP-WAERSにあります。

例
USDEURGBPJPY
必須 推奨 任意

買掛金の請求書処理に関するアクティビティ

プロセスを正確に把握し、改善するために、イベントログに記録する重要なプロセスステップと節目です。
7 推奨 8 任意
アクティビティ 説明
支払いを実行
請求書に対する支払いが行われた状態です。支払い実行が完了し、支払い文書が作成・転記された時点で記録されます。
重要な理由

このアクティビティは、キャッシュフロー分析や、支払日と請求書の支払期限を比較して「期限内支払い率」の重要業績評価指標(KPI)を測定するうえで欠かせません。

入手先

請求書の消込に使用された支払い文書の転記日から取得します。支払い文書番号は、請求書明細(BSEG)の消込伝票フィールド(AUGBL)に関連付けられています。

記録

請求書明細を消し込む支払い文書の転記日(BUDAT)を特定します。

イベントタイプ explicit
支払いを消込
このアクティビティは、補助元帳で支払いと請求書を照合し、請求書を最終的に決済したことを示します。プロセスの完了を表します。
重要な理由

プロセスの確定した終了点となるこのアクティビティは、正確なエンドツーエンドのサイクルタイムを算出するうえで欠かせません。債務が決済されたことを確認できます。

入手先

請求書文書の仕入先明細(テーブルBSEG)にある消込日(AUGDT)フィールドに値が入力されたことを示す、明示的なイベントです。

記録

請求書明細の消込日(BSEG-AUGDT)を使用します。

イベントタイプ explicit
請求書の支払いをブロック
システムまたは担当者が請求書に支払いブロックを設定し、支払いを停止した状態です。通常、価格や数量の不一致、承認の不足などが原因です。
重要な理由

問題や手戻りを示す重要な指標です。ブロックの理由と期間を分析すると、支払い遅延やプロセスの非効率性の根本原因を特定できます。

入手先

会計伝票の仕入先明細(テーブルBSEG)にある支払いブロックキー(ZLSPR)フィールドに、明示的なステータスとして記録されます。

記録

BSEG-ZLSPRフィールドにブロック理由が入力された際、変更伝票に記録されます。

イベントタイプ explicit
請求書を取り消し
請求書文書が反対仕訳され、財務上の影響が取り消された状態です。誤入力や仕入先との紛争などが原因で発生する、プロセスの別の終了状態です。
重要な理由

取消を追跡すると、重複申請や請求書データの誤りなど、プロセスが失敗した理由を特定できます。上流工程の問題を示す手がかりにもなります。

入手先

反対仕訳文書が作成された時点で明示的に記録されます。元の文書ヘッダー(BKPF)には、反対仕訳文書番号(STBLG)と取消理由が入力されます。

記録

元の文書ヘッダー(BKPF-STBLG)に関連付けられた反対仕訳文書の転記日を特定します。

イベントタイプ explicit
請求書を受領
このアクティビティは、手入力またはOCR/VIMなどの自動連携によって、SAPに請求書文書が作成されたことを示します。通常、会計伝票ヘッダーの作成日時からこのイベントを記録します。
重要な理由

プロセスの開始点となるこのアクティビティは、請求書処理全体のサイクルタイムや処理量を測定するうえで欠かせません。

入手先

会計伝票ヘッダーテーブル(BKPF)の伝票作成日(CPUDT)と作成時刻(CPUTM)から、このイベントを記録します。

記録

請求書文書の作成日時(BKPF-CPUDT、BKPF-CPUTM)を使用します。

イベントタイプ explicit
請求書を承認
ワークフローシステムで必要な承認がすべて完了した状態です。通常、請求書を転記する、または支払いブロックを解除する前の最終手順です。
重要な理由

この重要な節目は、承認サイクルの終了を示します。承認依頼から承認までの時間は、効率を測る重要な指標です。

入手先

SAP Business Workflowログの完了または最終リリースの記録から取得します。または、承認依頼後に支払いブロックが解除されたことから判定できます。

記録

SAPワークフローログからワークフロー完了イベントを抽出するか、最終的な「リリース」イベントを特定します。

イベントタイプ explicit
請求書を転記
請求書が総勘定元帳に正式に記録され、金銭債務が計上された状態です。保留登録された文書を転記する場合と、直接転記する場合があります。
重要な理由

これは財務上の重要な節目です。会社の支払い義務が確定し、多くの場合、支払い予定を組む前提条件となります。

入手先

会計伝票ヘッダー(BKPF)の転記日(BUDAT)から、このイベントを特定します。転記済み文書の伝票ステータス(BKPF-BSTAT)は空欄です。

記録

保留登録されていない文書(BKPF-BSTATが空欄)の転記日(BKPF-BUDAT)を使用します。

イベントタイプ explicit
不一致を解消
このアクティビティは、支払いブロックの原因となった可能性のある問題を調査し、解消したことを示します。請求書の支払いブロックが解除された時点で記録されます。
重要な理由

この手戻りの流れを追跡することは、「請求書の不一致と手戻り分析」ダッシュボードに欠かせません。エラー修正にかかった時間と労力を定量化できます。

入手先

支払いブロックの解除を示す変更伝票から判定します。主な情報源は、BSEG-ZLSPRフィールドの変更ログです。

記録

テーブルBSEGの変更伝票を特定し、ZLSPRフィールドの値が入力済みから空欄に変更された記録を確認します。

イベントタイプ inferred
入庫記録との照合完了
このアクティビティは、請求書の数量と金額が対応する入庫文書と照合されたことを示します。3点照合における最終確認です。
重要な理由

このアクティビティを追跡すると、3点照合の非効率な箇所を特定し、実際の入庫内容と仕入先の請求内容の不一致を把握できます。

入手先

請求書明細に入庫の品目伝票参照が存在することから判定します。多くの場合、発注書の明細履歴を通じて関連付けられています。

記録

請求書明細に入庫文書の参照が存在することから判定します(例:MIRO請求書のRSEG)。

イベントタイプ inferred
支払い提案を作成
請求書が支払い実行(例:F110)の支払い提案に含まれた状態です。支払い実行の最終処理を待ち、支払い対象として登録されています。
重要な理由

このアクティビティは、未決済債務が支払い準備中の項目に移る過程を示し、支払い業務の効率分析に役立ちます。

入手先

このイベントは、支払い実行データテーブル、特にREGUP(支払いプログラムの処理済み明細)とREGUH(ヘッダー)に明示的に記録されます。

記録

支払い実行を示すREGUHの記録に対応して、請求書がテーブルREGUPに現れた時点を特定します。

イベントタイプ explicit
発注書との照合完了
このアクティビティは、請求書と対応する発注書の照合が完了したことを示します。調達に基づく請求書の3点照合における重要な手順です。
重要な理由

このアクティビティを分析すると、照合プロセスの効率を測定できます。また、「3点照合のパフォーマンス」や「発注書なし請求書の割合」の重要業績評価指標(KPI)を算出するうえでも基本となります。

入手先

テーブルBSEGまたはACDOCAの請求書明細に、有効な発注書番号(EBELN)と明細番号(EBELP)が含まれている場合に、このイベントを判定します。

記録

請求書文書の作成時に、発注書参照(BSEG-EBELN)が存在することから判定します。

イベントタイプ inferred
請求書の支払期限を超過
請求書の正味支払期限を過ぎても支払いが消し込まれていないことを示す、計算上のイベントです。支払いの遅延または期限超過を表します。
重要な理由

「支払いコンプライアンスと経過期間」ダッシュボードに欠かせないアクティビティです。期限超過の請求書を早期に特定・管理し、支払い遅延の根本原因を分析できます。

入手先

SAPに明示的なイベントとして記録されるものではありません。システムの現在日付と正味支払期限(BSEG-ZFBDT、または基準日と支払条件から算出)を比較して計算します。

記録

イベントのタイムスタンプが請求書の正味支払期限を過ぎたときに発生する、計算上のイベントです。

イベントタイプ calculated
請求書を保留登録
システムに入力済みで、総勘定元帳にはまだ転記されていない請求書を示します。不完全な文書を後で処理または承認するために保存する目的で、この手順を行うことがあります。
重要な理由

保留中の請求書を追跡すると、正式な転記処理が始まる前の遅延を特定できます。また、データの不足や初期検証の問題を把握する手がかりにもなります。

入手先

会計伝票ヘッダー(BKPF)の伝票ステータスフィールド(BKPF-BSTAT = 'V' は保留登録)から、このステータスを判定します。ステータスが設定された時点でイベントが発生します。

記録

テーブルBKPFの変更伝票を特定し、BSTATフィールドが'V'(Vor-erfasst/事前入力済み)に設定された記録を確認します。

イベントタイプ inferred
請求書を却下
承認者が承認ワークフロー中に請求書を却下した状態です。通常、請求書は修正または確認のため処理担当者に差し戻されます。
重要な理由

却下を追跡すると、承認プロセスでの手戻りを把握できます。また、ポリシーへの不適合や請求書の誤った勘定コード設定を示す場合もあります。

入手先

請求書に関連付けられたSAP Business Workflowログに、特定の結果イベントとして記録されます。

記録

SAPワークフローログから、ワークフローの「却下」ステータスイベントを抽出します。

イベントタイプ explicit
請求書を承認ワークフローに回付
業務ルールに基づく必要な承認を得るため、請求書がワークフローに送信された状態です。承認サブプロセスの開始を示します。
重要な理由

このアクティビティは、「請求書の平均承認時間」の重要業績評価指標(KPI)を測定し、承認のボトルネックを分析する際の起点となります。

入手先

請求書オブジェクト(例:BUS2081)に関連付けられたワークフローインスタンスの開始を記録する、SAP Business Workflowログ(SWW*テーブル)から取得できます。

記録

請求書文書に関連付けられたSAPワークフローログ(例:テーブルSWW_WIHEAD)から、ワークフローの開始イベントを抽出します。

イベントタイプ explicit
推奨 任意

データ抽出ガイド

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