設備保全データテンプレート

SAP Plant Maintenance
設備保全データテンプレート

設備保全データテンプレート

このテンプレートには、保全ワークフローの分析に必要な属性、アクティビティ、データ抽出の手順がまとめられています。プロセスのマッピングに必要なデータ項目を特定し、業務パフォーマンスの具体的な改善案を見つけるのに役立ちます。
  • 収集を推奨する属性
  • 追跡すべき重要な保全アクティビティ
  • SAP PMの技術的なデータ抽出手順
イベントログを初めて作成する方はこちら: プロセスマイニング用イベントログの作成方法.

設備保全の属性

設備保全を詳細かつ正確に分析するため、イベントログに含めることを推奨するデータ項目です。
5 必須 11 推奨 4 任意
名前 説明
アクティビティ名
Activity
実行された具体的な作業またはステータス変更です。
説明

保全プロセスで実施されたステップを表します。例として、保全指示の作成、出庫の転記、指示作業の確認があります。通常、ステータス変更はステータス管理テーブル(JEST)、作業確認はトランザクションテーブル(AFRU)、資材移動はトランザクションテーブル(MKPF)から取得します。この属性によってプロセスマップのノードが決まります。

重要な理由

プロセスで何が行われたかを定義します。プロセスフローやバリアントの発見に欠かせません。

入手先

JEST(ステータス)、AFRU(確認)、QMEL(通知)から取得

例
保全指示の作成指示のリリース技術的完了
イベントのタイムスタンプ
EventTimestamp
アクティビティが発生した正確な日時です。
説明

イベントが発生した時点を記録します。ステータス変更の場合はシステムステータスの更新時刻、作業の場合は確認時刻を使います。正確なタイムスタンプは、サイクルタイムやリードタイムの算出に加え、計画と実行などの工程間にあるボトルネックの特定に欠かせません。

重要な理由

イベントを正しい順序に並べ、所要時間に基づくすべての重要業績評価指標(KPI)を算出するために必要です。

入手先

JEST(UDATE/UTIME)、AFRU(ISDD/ISDZ)、MKPF(CPUDT/CPUTM)

例
2023-10-15T08:30:00Z2023-10-15T14:45:12Z
ソースシステム
SourceSystem
データの取得元となるシステムです。
説明

SAPクライアントまたはインスタンス(例:SAP_PM_PROD)を特定します。複数のERPシステムがある環境では、同じIDでも異なる法人やシステム環境に属するレコードを区別するために使います。

重要な理由

複数システムの環境で、データの一意性と来歴を確保します。

入手先

システム設定/抽出ログ

例
SAP_ECC_P01SAP_S4H_100
保全作業指示
MaintenanceWorkOrder
保全作業指示を一意に識別するIDです。
説明

保全作業指示は、SAP Plant Maintenanceにおける中心的な文書です(テーブルAUFK、フィールドAUFNR)。保全要件(通知)と、実行に必要なリソース、資材、原価を関連付けます。プロセスマイニング分析ではケースIDとして使い、作成から技術的・業務上の完了まで、保全作業のライフサイクル全体を再構成できます。

重要な理由

すべてのアクティビティ、原価、タイムスタンプを結び付ける一意のキーです。これにより、プロセスフローを可視化できます。

入手先

SAPテーブルAUFK、フィールドAUFNR

例
00004001234540012345000040098765
最終データ更新
LastDataUpdate
直近のデータ抽出日時です。
説明

プロセスマイニングのデータモデルが最後に更新された日時を示します。分析担当者はインサイトの鮮度を把握でき、リアルタイムの滞留件数やSLA遵守状況を監視するダッシュボードのデータが最新かどうかを確認できます。

重要な理由

データガバナンスを確保し、ダッシュボードへの信頼を築くうえで重要です。

入手先

ETLタイムスタンプ

例
2023-11-01T12:00:00Z
システムステータス
SystemStatus
指図の現在の技術ステータス(例:REL、TECO)です。
説明

指図に現在適用されている有効なシステムステータス(JEST)の連結文字列または一覧です。一般的な値には、CRTD(作成済み)、REL(リリース済み)、TECO(技術的完了)、CLSD(クローズ済み)があります。「未処理・作業中指図モニター」で、オープンケースとクローズ済みケースを絞り込む際に役立ちます。

重要な理由

指図のライフサイクル段階を示す主要な指標です。

入手先

SAP汎用モジュールSTATUS_TEXT_EDITまたはテーブルJEST

例
REL CNFTECOCRTD MACM
主要作業区
MainWorkCenter
指示の実行を担当する主要な作業区または作業班です。
説明

主要作業区(VAPLZ)は、実作業を行う技術者または機械のグループを表します。この属性はTeamにマッピングされ、作業班ごとの平均修理時間など、実行効率の分析に役立ちます。社内作業者と外部委託先の区別にも使えます。

重要な理由

リソース単位でパフォーマンスを分析できます。

入手先

SAPテーブルAFKO、フィールドVAPLZ(設定によりAUFK-VAPLZの場合もあります)

例
MECH_01ELEC_TEAMEXT_CONT
作成者ユーザー
CreatedByUser
指図を作成した担当者のユーザー名です。
説明

作業指図の起票者であるユーザー(ERNAM)を特定します。汎用モデルでは「ユーザー」に対応します。手動作成と自動作成の分析や、「保全指図の作成」アクティビティの監査に役立ちます。

重要な理由

ユーザーの行動分析と監査に役立ちます。

入手先

SAPテーブルAUFK、フィールドERNAM

例
JSMITHBSERVICEDDAVIS
保全プラント
MaintenancePlant
保全を担当する物流プラントです。
説明

プラント(WERKS)は、物流における主要な組織単位です。物理的な施設ごとにデータを分けます。この属性は施設間の実績比較に欠かせません。また、BusinessUnitにマッピングすることで、ダッシュボード上で組織全体を対象としたフィルタリングができます。

重要な理由

施設間の実績比較に使う主要な組織フィルターです。

入手先

SAPテーブルAUFK、フィールドWERKS

例
100020003000
保全優先度
MaintenancePriority
作業指示に設定された緊急度です。
説明

保全作業の優先度(PRIOK)を示します。例:1-非常に高い、2-高い、3-中程度。このフィールドは、緊急作業指示率の重要業績評価指標(KPI)に直接使われます。優先度別にフローを分析すると、優先度の高い指示が通常作業より実際に迅速に処理されているかを確認できます。

重要な理由

SLA分析と緊急作業の特定に役立つ重要な指標です。

入手先

SAPテーブルAFKO、フィールドPRIOK(またはビュー経由でAUFK)

例
1-緊急2-高3-中4-低
保全指示タイプ
MaintenanceOrderType
作業指示を分類します(例:予防保全、是正保全)。
説明

SAP PMの指示タイプ(AUART)は、保全作業の種類を区別します。一般的なタイプにはPM01(是正保全)、PM02(予防保全)、PM03(再生修理)があります。この属性は、緊急作業指示の影響モニターやプロセスバリアントの分類に欠かせません。予防保全と事後対応では、ワークフローが大きく異なるためです。

重要な理由

計画作業と計画外作業を分けて分析するための基本情報です。

入手先

SAPテーブルAUFK、フィールドAUART

例
PM01PM02PM03
機能場所
FunctionalLocation
設備が設置されている階層上の場所です。
説明

保全作業を実施する技術構造上の場所(TPLNR)を表します。移動する設備とは異なり、機能場所は固定されています。この属性を使うと、工場内の異なる区域(ボイラー室と包装ラインなど)の実績を比較でき、技術検査サイクル時間のダッシュボードに役立ちます。

重要な理由

保全実績を場所別・階層別に分析できます。

入手先

SAPテーブルIFLOT、フィールドTPLNR(またはAUFK-TPLNR経由)

例
PLANT1-BLD2-LN01US-TX-DAL-01
目標完了日
TargetFinishDate
保全作業の予定完了日です。
説明

この日付(通常は基本終了日GLTRP)は、作業指図の期限を示します。実際の完了日時と比較して、重要業績評価指標(KPI)の「SLA遵守率」を算出します。作業指図が期限内に完了したか、遅延したかを判定する基準となります。

重要な理由

納期遵守率(OTD)のすべての計算で基準となる日付です。

入手先

SAPテーブルAFKO、フィールドGLTRP

例
2023-12-012023-12-15
計画グループ
ResponsiblePlannerGroup
指示の処理を担当する計画担当者のグループです。
説明

計画グループ(INGRP)は、保全作業の計画を担当するチームまたは部門を特定します。Departmentにマッピングされます。準備段階でどの計画チームがボトルネックになっているかを特定するため、リソース利用・スケジュール設定のダッシュボードに欠かせません。

重要な理由

計画プロセスを担当する事務チームを特定します。

入手先

SAPテーブルAUFK、フィールドINGRP

例
M01ELEMEC
設備番号
EquipmentNumber
保全対象となる個々の物理的な設備を識別する番号です。
説明

設備番号(EQUNR)は、個々の機械または設備オブジェクトを識別します。このフィールドでデータを集計すると、設備保全コスト・処理量のダッシュボードを作成し、頻繁に高額な修理が必要となる問題設備を特定できます。信頼性重視の保全分析にも役立ちます。

重要な理由

プロセスのパフォーマンスを個々の物理的な設備に関連付けます。

入手先

SAPテーブルAUFK、フィールドEQUNR

例
10004567PUMP-001HVAC-202
通知番号
NotificationNumber
この指示の起点となった保全通知です。
説明

通知番号(QMNUM)は、作業指示を最初の依頼(通知)に関連付けます。この関連付けは、保全依頼の受領から完了までのリードタイム全体を算出するために必要です。これがないと、保全ライフサイクルの初期段階である故障の検知と報告を分析に含められません。

重要な理由

実行段階と依頼・検知段階をつなぎます。

入手先

SAPテーブルAUFK、フィールドQMNUM

例
1000050010000501
実際総コスト
TotalActualCost
作業指図に計上された実際コストの合計です。
説明

人件費、資材費、サービス費(テーブルPMCO)の集計値です。この属性は「設備保全コストと処理量」ダッシュボードで使われ、保全作業による財務面への影響を確認できます。また、設備を修理するか交換するかを判断する際の費用対効果の評価にも欠かせません。

重要な理由

業務プロセスのデータに財務面の情報を加えます。

入手先

SAPテーブルPMCO(値タイプ04「実績」の合計)

例
150.002500.500.00
手戻りの有無
IsRework
指図に手戻り作業が含まれているかを示すフラグです。
説明

プロセスのループが発生したかを特定する真偽値です。「保全作業の実行」アクティビティが複数回発生した場合、またはステータスが「技術的完了」から「処理中」に戻った場合に該当します。「保全手戻り率」の重要業績評価指標(KPI)に役立ち、品質上の問題の特定にもつながります。

重要な理由

品質管理の分析に直接役立ちます。

入手先

プロセスフローから算出

例
truefalse
緊急作業かどうか
IsEmergencyWork
作業指図が緊急かどうかを示すフラグです。
説明

保全優先度に基づいて算出する真偽値属性です。優先度が「1」(または設定で緊急を示すコード)の場合、このフラグはtrueになります。これにより、ダッシュボード側で複雑なロジックを組まずに絞り込みを行い、「緊急作業指図率」の重要業績評価指標(KPI)を作成できます。

重要な理由

重大な事後保全の分析に向けた絞り込みを簡単にします。

入手先

MaintenancePriorityから算出

例
truefalse
計画工数
PlannedLaborHours
指図に対して見積もられた作業時間です。
説明

指図の作業工程における計画作業量(ARBEI)の合計です。実際のアクティビティ所要時間と比較することで、「計画・見積もりの精度」ダッシュボードで保全計画の正確さを評価できます。

重要な理由

計画精度の分析に用いる基本指標です。

入手先

SAPテーブルAFKO(作業工程の計画作業量の合計)

例
4.08.512.0
必須 推奨 任意

設備保全のアクティビティ

保全ライフサイクルを正確に把握するため、イベントログに記録すべき主要なプロセスステップとマイルストーンです。
6 推奨 8 任意
アクティビティ 説明
保全指示のリリース
計画が完了し、指示が実行可能になったことを示します。システムステータスログでRELへの変更を監視して取得します。
重要な理由

このマイルストーンを境に計画段階から実行段階へ移ります。計画・見積もりリードタイムの測定に欠かせません。

入手先

テーブルJCDS(ステータス変更文書)、ステータスI0002(REL)。

記録

JCDSでステータスがRELに更新された時点で記録

イベントタイプ explicit
保全指示の作成
システム内で保全作業指示オブジェクトが作成されたことを示します。指示マスタデータテーブルの作成日時から明示的に取得します。
重要な理由

ケースの中心となるイベントです。依頼から計画・実行への移行を示します。

入手先

テーブルAUFKのフィールドERDAT(日付)およびERFZEIT(時刻)。

記録

トランザクションIW31の実行時に記録

イベントタイプ explicit
出庫の転記
作業指示に対する予備部品や資材の実際の消費を記録します。指示に関連付けられた資材伝票ヘッダーから取得します。
重要な理由

部品が使用可能で、払い出されたことを確認します。部品の入手待ち時間の分析に直接関係します。

入手先

テーブルMSEG/MKPF、移動タイプ261(指示への出庫)。

記録

トランザクションMIGO/MB1Aの実行時に記録

イベントタイプ explicit
技術的完了の設定
保全作業が物理的・技術的に完了したことを示します。ステータスがTECO(技術的完了)に変更された時点で取得します。
重要な理由

業務分析における最も重要な終了点です。設備が復旧し、保全作業が完了したことを示します。

入手先

テーブルJCDS、ステータスI0045(TECO)。

記録

JCDSでステータスがTECOに更新された時点で記録

イベントタイプ explicit
指示作業の確認
特定の作業に技術者が実際に費やした時間の記録を表します。設備に対して実施した作業の実績を把握できます。
重要な理由

このアクティビティは、平均修理時間と人件費の算出に使う主要なデータソースです。

入手先

テーブルAFRU(指示確認)。

記録

トランザクションIW41の実行時に記録

イベントタイプ explicit
業務完了の設定
作業指示の最終的な事務処理上の締めを示し、以降の原価転記を防ぎます。ステータスがCLSD(クローズ)に変更された時点で取得します。
重要な理由

指示のライフサイクルが完全に終了したことを示します。データ精度と記録のコンプライアンスを確認するうえで重要です。

入手先

テーブルJCDS、ステータスI0046(CLSD)。

記録

JCDSでステータスがCLSDに更新された時点で記録

イベントタイプ explicit
作業指示のスケジュール設定
作業または日付がキャパシティに割り当てられ、スケジュールされたことを示します。作業にディスパッチ済みステータスが割り当てられたことから推定します。
重要な理由

リソース配分の効率を測定し、リソース利用・スケジュール設定のダッシュボードに役立てます。

入手先

テーブルJCDS(ステータス変更文書)の作業データ(ObjType OV)、ステータスI0009(DSPT)。

記録

変更前後のステータスフィールドを比較

イベントタイプ inferred
保全優先度の変更
緊急への引き上げなど、作業指示の優先度が更新されたことを記録します。指示マスタデータに関連付けられた変更文書から取得します。
重要な理由

優先度の変更を追跡すると、プロセス逸脱の理由を把握できます。また、緊急作業指示の影響モニターで、緊急対応による優先度の引き上げを特定できます。

入手先

テーブルCDPOS/CDHDR、オブジェクトクラスAUFTRAG、フィールドPRIOK。

記録

変更文書(CDPOS)に記録

イベントタイプ explicit
保全通知の作成
保全通知が最初に作成されたことを記録します。保全通知は、作業指示の起点となることがよくあります。QMELテーブルの作成日時から取得し、上流の依頼と実行指示を関連付けます。
重要な理由

このアクティビティを起点として、保全プロセス全体の開始を定義できます。故障の検知から指示の作成までの対応時間を算出する際に使います。

入手先

テーブルQMELのフィールドERDAT(作成日)およびMZEIT(時刻)。QMEL-AUFNRを介して指示に関連付けます。

記録

QMELテーブルにレコードが作成された時点で記録

イベントタイプ explicit
技術的完了の取り消し
技術的完了ステータスの取り消しを記録し、指示が再開されたことを示します。プロセスモデル上では手戻りのループになります。
重要な理由

保全手戻り率の重要業績評価指標(KPI)を測る主な指標です。早すぎる完了処理や品質上の問題を明らかにします。

入手先

テーブルJCDSでステータスI0045(TECO)が非アクティブに変更されたこと。

記録

TECOステータスが無効化された時点で記録

イベントタイプ explicit
指示原価の決済
指示に集計された原価が、原価センタなどの管理対象に振り替えられたことを示します。管理会計伝票から取得します。
重要な理由

財務上の締め処理を追跡し、財務決済期間の重要業績評価指標(KPI)に役立てます。

入手先

テーブルCOBK(COオブジェクト:伝票ヘッダー)。指示に関連付けます。

記録

決済トランザクションKO88の実行時に記録

イベントタイプ explicit
測定値の記録
カウンター値や状態評価など、測定伝票の入力を記録します。技術検査イベントとして扱われることもあります。
重要な理由

状態基準保全や技術検査サイクル時間の追跡に欠かせません。

入手先

テーブルIMRG(測定伝票)。設備または機能場所に関連付けます。

記録

測定伝票の作成時に記録

イベントタイプ explicit
資材構成品の追加
作業指示の構成品リストに予備部品や資材が追加されたことを記録します。予約明細の作成から取得します。
重要な理由

必要な部品の調達サイクルの開始を特定し、予備部品調達リードタイムのダッシュボードに役立てます。

入手先

テーブルRESBのフィールドBDTER(所要日)または作成日時。

記録

RESBに明細が追加された時点で記録

イベントタイプ explicit
購買依頼の作成
外部調達またはサービスの依頼が作成されたことを示します。社内の保全指示と外部のサプライチェーンを関連付けます。
重要な理由

外部ベンダーや在庫外資材の調達による遅延を分析する際に欠かせません。

入手先

テーブルEBAN。勘定設定を介してAUFK-AUFNRに関連付けます。

記録

EBANレコードの作成時に記録

イベントタイプ explicit
推奨 任意

データ抽出ガイド

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