受注から入金までの受注処理データテンプレート

SAP ECC
受注から入金までの受注処理データテンプレート

受注から入金までの受注処理データテンプレート

このテンプレートでは、SAP ECCの受注から入金までの受注処理を分析するために必要なデータの収集方法を確認できます。収集する属性や追跡する主要なアクティビティに加え、データ抽出の手順も説明しています。プロセス分析に必要な情報を漏れなく集めるためにお役立てください。
  • 収集を推奨する属性
  • 追跡する主要なアクティビティ
  • SAP ECCからのデータ抽出手順
イベントログを初めて作成する方はこちら: プロセスマイニング用イベントログの作成方法.

受注から入金までの受注処理の属性

受注から入金までの受注処理を詳しく分析するには、イベントログに次のデータ項目を含めることをおすすめします。
5 必須 7 推奨 5 任意
名前 説明
受注
SalesOrder
受注伝票を一意に識別する番号です。受注から入金までのプロセス全体を追跡する際の主要なケースIDとして使われます。
説明

受注は販売プロセスの中心となる伝票で、顧客からの商品やサービスの依頼を表します。依頼を最初から最後まで処理するために必要な情報がすべて含まれています。

プロセスマイニングでは、この属性をケースIDとして使います。一意の受注番号が、プロセスの一連の処理を表します。受注ごとに分析することで、ライフサイクル全体を追跡し、サイクルタイムを測定して、個々の受注における違いを特定できます。

重要な理由

関連するすべてのアクティビティとイベントを結び付けるための基本となるキーです。顧客の各受注がたどるプロセス全体を分析できます。

入手先

販売伝票ヘッダデータテーブル(VBAK)のVBELNフィールドにあります。

例
900001234590000123469000012347
アクティビティ
Activity
受注プロセスで発生した特定の業務ステップまたはイベントの名称です。
説明

この属性は、受注から入金までのプロセスにおける個々のステップを表します。たとえば、「受注作成」「納品作成」「支払い受領」などです。これらのアクティビティを組み合わせて、受注ごとのプロセスフローを再構成します。

アクティビティの順序や発生時点の分析は、プロセスマイニングの中核です。プロセスマップを可視化し、ボトルネックやプロセスのバリアントを特定し、標準モデルへの適合性を確認できます。アクティビティは通常、伝票の作成イベント、ステータス変更、システムに記録された特定のトランザクションコードを組み合わせて特定します。

重要な理由

アクティビティはプロセスマップの基盤となり、プロセスフローや逸脱、ボトルネックの可視化と分析を可能にします。

入手先

データ抽出時に生成される派生属性です。SAPのトランザクションコード(Tコード)、伝票ステータスの変更(VBUK、VBUPなどのテーブル)、変更伝票ログ(CDHDR、CDPOSテーブル)を、わかりやすいアクティビティ名に対応付けて作成します。

例
販売受注を作成納品を作成出庫を計上請求書作成支払い受領
ソースシステム
SourceSystem
データの抽出元となるソースシステムを識別します。
説明

この属性は、データの発生元となるシステムを指定します。たとえば、特定のSAP ECCインスタンス名やクライアント番号です。複数の本番システムやレガシーシステムのデータが混在する環境で、データの背景を把握するのに役立ちます。

分析では、発生元に基づくデータの絞り込みや分類に使います。異なるシステム間のプロセス比較やシステム移行プロジェクトで、データの完全性と一貫性を確認する際に便利です。

重要な理由

複数のシステムがある環境でデータの背景を把握し、プロセスを比較するとともに、データの来歴を明確にするために役立ちます。

入手先

通常、データ抽出時に追加される値です。SAPシステムID(SAPSID)またはクライアント(MANDT)を表す固定値が使われます。

例
ECC_PROD_800SAP_ERP_EU1ECC_QAS_300
最終データ更新
LastDataUpdate
このレコードのデータがソースシステムから最後に更新された時点を示すタイムスタンプです。
説明

この属性は、イベントまたはケースのデータが最後に抽出または更新された日時を記録します。分析対象データの鮮度を把握できます。

ダッシュボードやレポートでは、インサイトがどの時点のデータに基づいているかを理解するうえで重要な情報です。分析が業務の最新状況を反映しているか、古いデータに基づいているかを確認でき、データの新しさに関する認識をそろえられます。

重要な理由

データの鮮度を把握できるため、プロセスマイニングの分析に基づいて適切なタイミングで判断するうえで役立ちます。

入手先

データ取り込み時にデータ抽出ツールまたはプロセスによって設定されるメタデータ属性です。ソースのSAPテーブルには保存されません。

例
2024-06-10T05:00:00Z2024-06-11T05:00:00Z2024-06-12T05:00:00Z
開始時刻
StartTime
アクティビティまたはイベントの開始時点を示すタイムスタンプです。
説明

開始時刻はイベントタイムスタンプとも呼ばれ、特定のアクティビティが発生した正確な日時を記録します。たとえば、受注の作成、商品の出庫、請求書の転記が行われた時点を記録します。

このタイムスタンプは、プロセスマイニングにおける時間ベースの分析の基礎です。アクティビティ間のサイクルタイムやケース全体の所要時間の計算、遅延やボトルネックの特定に使います。納期遵守や履行リードタイムを監視するダッシュボードなど、パフォーマンス分析には正確なタイムスタンプが欠かせません。

重要な理由

サイクルタイムや所要時間など、ボトルネックの特定に欠かせないパフォーマンス指標の計算に必要な属性です。

入手先

複合属性です。通常、VBAK(受注)、LIKP(納品)、VBRK(請求書)などのSAPテーブルから、日付フィールド(ERDATなど)と時刻フィールド(ERZETなど)を組み合わせて作成します。

例
2023-04-15T09:00:12Z2023-04-16T14:30:00Z2023-04-20T11:22:45Z
ユーザー
User
伝票を作成または最後に変更した従業員、あるいはアクティビティを実行した従業員のユーザーIDです。
説明

この属性には、プロセス内の特定のイベントを担当したSAPユーザーIDが記録されます。たとえば、受注を作成した営業担当者や出庫を転記した倉庫スタッフを特定できます。

ユーザー別にプロセスを分析すると、作業負荷の分布やトレーニングの必要性を把握し、同じタスクの実行方法に見られるユーザーごとの違いを特定できます。リソースパフォーマンスやコンプライアンス、手作業による介入を確認するダッシュボードにも欠かせない属性です。

重要な理由

リソースのパフォーマンスと作業負荷を把握し、ユーザーごとのプロセス逸脱を特定できます。コンプライアンスや自動化分析にも役立ちます。

入手先

VBAK、LIKP、VBRKなど、多くのSAPヘッダテーブルにある「作成者」フィールド(ERNAM)または「変更者」フィールド(AENAM)に記録されています。

例
CBURKEJSMITHRWILLIAMS
品目番号
MaterialNumber
販売する製品またはサービスを一意に識別する番号です。
説明

品目番号は、受注明細の個々の商品を識別します。1つの受注に複数の品目が含まれる場合があるため、通常は明細レベルで分析します。

品目番号ごとにプロセスを分析すると、製品固有の問題を見つけられます。特定の製品で履行に時間がかかる、納品ブロックが多い、請求書の不一致が頻発するといった傾向を把握できます。製品ラインごとにプロセスを改善するうえで、サプライチェーン管理や製品管理に役立ちます。

重要な理由

製品別にプロセスを分析し、遅延、ブロック、手戻りなどの非効率がどの製品に関連しているかを特定できます。

入手先

販売伝票明細データテーブル(VBAP)のMATNRフィールドにあります。

例
FG-1001-ARAW-205BSERV-INSTALL
拒否理由
RejectionReason
受注明細が拒否または取り消された理由を示すコードです。
説明

拒否理由から、受注または特定の明細が履行されなかった背景を把握できます。顧客による取消、製品の在庫切れ、その他の業務上の理由などが考えられます。

この属性は、受注取消傾向のダッシュボードに欠かせません。よくある拒否理由を分析すると、販売機会の損失につながる根本原因を特定できます。その結果を在庫管理、価格戦略、顧客とのコミュニケーションの改善に役立て、受注取消率の低減につなげられます。

重要な理由

受注が取り消された理由を把握し、根本原因の分析を通じて販売機会の損失を減らし、予測精度を高められます。

入手先

販売伝票明細データテーブル(VBAP)のABGRUフィールドにあります。

例
0215Z5
正味金額
NetAmount
ヘッダレベルで税金と割引を除いた受注の合計金額です。
説明

正味金額は受注の金銭的価値を表し、各プロセスの処理に関連する主要な財務指標です。

金額に基づくプロセスマイニングに欠かせない属性です。高額の受注に焦点を当てて、プロセス改善の優先順位を決められます。遅延や手戻りなどの問題と財務への影響を関連付けることで、変更の必要性を説明しやすくなります。たとえば、高額の受注が低額の受注より効率的に処理されているかを分析できます。

重要な理由

金額に基づく分析が可能になり、会社への財務的影響が大きい受注を優先して改善に取り組めます。

入手先

販売伝票ヘッダデータテーブル(VBAK)のNETWRフィールドにあります。

例
1500.0012550.75850.50
納品ブロック
DeliveryBlock
受注が納品ブロックされているかどうかを示すコードです。ブロック中は納品伝票を作成できません。
説明

納品ブロックは、納品段階に進む前にプロセスを一時停止するため、受注のヘッダまたは明細に設定するステータスです。ユーザーが手動で設定する場合と、与信限度額の超過やデータの不足などを理由にシステムが自動で設定する場合があります。

この属性は、受注ブロックと手戻り分析のダッシュボードに欠かせません。納品ブロックの頻度、継続時間、理由を分析すると、履行プロセスの主なボトルネックを特定できます。ブロックを減らすことは、納期遵守と全体のサイクルタイムの改善につながります。

重要な理由

履行プロセスのボトルネックを直接特定できます。受注がブロックされる理由や頻度を分析することは、プロセスフローの効率改善に欠かせません。

入手先

販売伝票ヘッダデータテーブル(VBAK)のLIFSKフィールドにあります。

例
0102Z1
販売組織
SalesOrganization
製品やサービスの販売を担当する組織単位です。
説明

販売組織は、販売要件に応じて会社を編成するSAPの主要な組織単位です。販売条件の交渉や商品・サービスの流通を担当します。

プロセスマイニングでは、分析に欠かせない切り口です。販売部門、地域、事業部門ごとにプロセスのパフォーマンス、効率、コンプライアンスを比較できます。パフォーマンスの高い組織の優れた取り組みを見つけ、ほかの組織で改善すべき点を特定するのに役立ちます。

重要な理由

組織間の比較が可能になり、事業部門や地域ごとのプロセス効率とコンプライアンスを評価できます。

入手先

販売伝票ヘッダデータテーブル(VBAK)のVKORGフィールドにあります。

例
100025003100
顧客番号
CustomerNumber
受注した顧客を一意に識別する番号です。
説明

この属性は、受注に関連付けられた主要な顧客アカウントである「受注先」を表します。取引をマスターデータ内の特定の顧客に結び付けます。

顧客番号で分析すると、顧客ごとの傾向やパフォーマンスを把握できます。サイクルタイムが最も長い顧客、手戻り率が最も高い顧客、受注変更が最も多い顧客などを特定できます。顧客関係管理やサービスレベルの改善に役立つ情報です。

重要な理由

顧客ごとの分析が可能になり、特定の顧客に影響するプロセス上の問題を特定し、顧客別のパフォーマンスを測定できます。

入手先

販売伝票ヘッダデータテーブル(VBAK)のKUNNRフィールドにあります。

例
100234100567200112
与信チェックステータス
CreditCheckStatus
販売伝票の与信チェックの状態を示します。
説明

この属性は、受注に対して自動または手動で実施した与信チェックの結果を示します。一般的なステータスには「承認済み」「拒否」「ブロック」などがあります。

この属性は、与信チェック処理時間分析のダッシュボードに欠かせません。与信チェック段階での遅延やブロックは、受注履行の全体的なサイクルタイムに大きく影響する場合があります。ステータスを分析すると、与信管理プロセスの効率と販売の進捗への影響を把握できます。

重要な理由

受注処理の速度に直接影響します。このステータスを分析すると、受注の履行を遅らせる与信管理上のボトルネックを特定できます。

入手先

販売伝票ヘッダステータステーブル(VBUK)、またはVBAKの与信ステータスフィールド(CMGSTなど)にあります。

例
ABD
出荷条件
ShippingConditions
顧客への商品納品に関する基本的な出荷方針を定めます。
説明

出荷条件は、受注の出荷方法を定めます。たとえば、「通常」「速達」「引き取り」などがあります。顧客と合意した条件であり、物流計画にも影響します。

この属性は、出荷方法の効率とコストの分析に使います。出荷条件ごとにプロセスを分類すると、特定の方法で遅延が起きやすいか、サイクルタイムが長くなるかを分析できます。こうしたデータは、物流の改善や納品時期に関する顧客の期待値の調整に役立ちます。

重要な理由

物流パフォーマンスを分析し、特定の出荷方法が遅延や効率の向上と関連しているかを確認できます。

入手先

販売伝票ヘッダデータテーブル(VBAK)のVSBEDフィールドにあります。

例
011020
手戻りあり
IsRework
受注の作成後に大幅な変更または手戻りが発生したかどうかを示す真偽値です。
説明

この計算属性は、「受注変更」アクティビティが1回以上発生したなど、手戻りがあったプロセスを特定します。価格、数量、納品日の変更など、手戻りとみなす条件はプロジェクトの設定時に定義します。

この属性は、受注の手戻りと変更頻度のダッシュボード、および受注手戻り率のKPIに欠かせません。直接絞り込んで比較できるため、最初から最後まで変更なく進んだ受注と、手動変更が必要だった受注を簡単に分析できます。サイクルタイムやコストに対する手戻りの影響も定量化できます。

重要な理由

手戻りの頻度を定量化し、その原因やプロセス全体の効率、サイクルタイムへの影響を分析できます。

入手先

イベントログから算出する属性です。「受注変更」アクティビティ、またはCDHDR/CDPOSテーブルに記録された特定の変更イベントの有無を確認します。

例
truefalse
確定納品日
ConfirmedDeliveryDate
商品またはサービスの納品日として顧客に確約した日付です。
説明

商品在庫とスケジュールに基づいて顧客に約束した納品日です。納品パフォーマンスを測定する際のベースラインとなります。

この属性は、納期遵守パフォーマンスのダッシュボードと納期遵守率のKPIの基礎です。確定納品日と実際の「出庫」日を比較し、受注が予定どおり、予定より早く、または遅れて納品されたかを判定できます。サプライチェーンの信頼性と顧客満足度を測る主要な指標です。

重要な理由

納期遵守パフォーマンスを測る基準です。顧客満足度とサプライチェーンの効率を評価する重要業績評価指標(KPI)です。

入手先

販売伝票納入日程行テーブル(VBEP)のEDATUフィールドにあります。

例
2023-05-102023-06-202023-07-01
納期遵守
IsOnTimeDelivery
確定納品日までに商品が出荷されたかどうかを示す真偽値です。
説明

この計算属性は、実際の出庫日と受注の「ConfirmedDeliveryDate」を比較します。出庫日が確定納品日と同日またはそれ以前であればtrue、そうでなければfalseになります。

この属性を使うと、納期遵守パフォーマンスのダッシュボードを簡単に作成し、納期遵守率のKPIを計算できます。分析やグラフごとに日付を比較する必要がなく、パフォーマンスを集計して可視化できます。納品の信頼性をひと目で把握できます。

重要な理由

納品パフォーマンスをわかりやすく測定でき、全体の納期遵守率のKPIを簡単に計算できます。

入手先

計算属性です。「出庫」アクティビティのタイムスタンプと「ConfirmedDeliveryDate」属性の値を比較します。

例
truefalse
必須 推奨 任意

受注から入金までの受注処理のアクティビティ

受注から入金までの受注処理を正確に把握するため、イベントログに記録する主要なプロセスのステップと節目を示します。
6 推奨 8 任意
アクティビティ 説明
出庫を計上
商品の所有権が移転し、正式に倉庫から出荷されたことを示す重要なイベントです。資材伝票を作成して在庫を更新する、明示的な財務計上です。
重要な理由

出荷を示すイベントであり、納期遵守や納品リードタイムを測定する重要な節目です。財務データを更新し、物理的な納品プロセスでは後戻りできない段階となります。

入手先

出庫移動タイプ(例:601)を指定した資材伝票(MKPF/MSEG)の作成です。納品伝票に関連付けられます。

記録

出庫移動タイプを指定した資材伝票(MKPF/MSEG)の作成です。納品に関連付けられます。

イベントタイプ explicit
受注を確定
販売受注が初期チェックをすべて通過し、納品に向けて確定したことを示します。通常、受注のブロックが解除され、納入日程行の数量が確定した時点から推定します。
重要な理由

受注入力から納品までを分ける重要な節目です。納品までのリードタイムや納期遵守パフォーマンスを測定する起点になります。

入手先

VBEPの納入日程行に確定数量(BMENG > 0)があり、納品ブロックが設定されていない場合(例:VBUK-LIFSKが空欄)に推定できます。

記録

納入日程行の確定(VBEP-BMENG > 0)とヘッダレベルのブロック解除から推定します。

イベントタイプ inferred
受注明細クローズ
受注明細が最終的にクローズされたことを示します。納品と請求が完了し、処理済みと判断された状態です。明細の全体ステータスから推定します。
重要な理由

プロセスの正常終了を示します。明細がクローズした時点を分析すると、プロセス全体の所要時間を把握し、不要に未処理のまま残っている受注を特定できます。

入手先

VBUPテーブル(販売伝票:明細ステータス)の明細全体ステータスから推定します。VBUP-GBSTAが「C」(処理完了)の場合、明細はクローズしています。

記録

明細ステータス(VBUP-GBSTA)が「C」(処理完了)に変わったことから推定します。

イベントタイプ inferred
支払い受領
顧客からの支払いが受領され、請求書に充当されたことを示します。これにより、未決済の売掛金明細が消し込まれます。財務伝票の消し込みから推定される会計イベントです。
重要な理由

販売代金を回収する最後のステップです。請求書から支払いまでのサイクルタイムと、受注から入金までの全体のサイクルタイムを測定する終点となります。

入手先

顧客明細に関するBSEGテーブルの消込伝票情報から推定します。BSEG-AUGBL(消込伝票)とBSEG-AUGDT(消込日)が入力されている場合、支払いを受領したと判断します。

記録

売掛金明細について、BSEGテーブルの消込日(AUGDT)が入力されていることから推定します。

イベントタイプ inferred
請求書作成
顧客向け請求書または請求伝票の作成を示します。システムに新しい伝票が作成される明示的なイベントであり、プロセスの支払い段階が始まります。
重要な理由

請求書から支払いまでのサイクルタイムの計測開始点となる重要な節目です。請求の遅れはキャッシュフローに直接影響します。

入手先

VBRKテーブル(請求伝票:ヘッダデータ)に、作成日(ERDAT)を基に記録されます。受注または納品との関連付けはVBFAテーブルで確認できます。

記録

VBRKテーブルの作成日時(ERDAT)に基づくイベントです。

イベントタイプ explicit
販売受注を作成
新しい販売伝票が作成されたことを示します。通常、SAPのトランザクションVA01で新規受注を保存した際に記録される明示的なイベントです。
重要な理由

受注から入金までのプロセスにおける主な開始イベントです。発生時刻を分析することで、サイクルタイム全体や受注件数を正確に測定できます。

入手先

VBAKテーブル(販売伝票ヘッダデータ)の作成日(ERDAT)と作成時刻(ERZET)に記録されます。トランザクションコードはVBAK-TCODEに保存されます。

記録

VBAKテーブルの作成タイムスタンプ(ERDAT、ERZET)に基づくイベントです。

イベントタイプ explicit
ピッキングを完了
納品対象のすべての商品が倉庫から物理的にピッキングされたことを示します。倉庫管理(WM)を使用している場合は、移送オーダーのステータスから推定できます。
重要な理由

ピッキング時間を分析すると、倉庫業務の改善に役立ちます。この工程の遅れは、出荷スケジュールと納品サイクル全体に直接影響します。

入手先

LIPSテーブルの納品明細ピッキングステータスLIPS-KOSTAが「C」(ピッキング完了)に変わった時点から推定します。WMが有効な場合は、移送オーダーの確認(LTAK/LTAPテーブル)から推定できます。

記録

ピッキングステータス(LIPS-KOSTA)の変更、またはWMの移送オーダー確認から推定します。

イベントタイプ inferred
与信審査を実施
販売受注の顧客に対する自動または手動の与信審査が完了したことを示します。通常、伝票全体の与信ステータスの変化から推定します。
重要な理由

与信審査は、ボトルネックになりやすい工程です。この工程の所要時間を測定することは、「与信審査の処理時間分析」や受注処理の迅速化に欠かせません。

入手先

VBUKテーブル(販売伝票:ヘッダステータス)の与信ステータス項目から推定します。VBUK-CMGSTがブロックから解除に変わった時点を、このアクティビティとして記録します。

記録

全体の与信ステータス項目(VBUK-CMGST)の変更から推定します。

イベントタイプ inferred
受注取消
履行前に受注が取り消されたことを示します。通常、受注の対象となるすべての明細に拒否理由を設定することで記録されます。
重要な理由

受注取消率のKPIに直結する、重大なプロセス終了を示します。受注がいつ、なぜ取り消されたかを把握することで、販売プロセスの問題を特定できます。

入手先

受注のすべての有効な明細でVBAP-ABGRU(拒否理由)に値が入力されていることから推定します。変更日はCDHDR/CDPOSで確認できます。

記録

すべての明細の拒否理由フィールド(VBAP-ABGRU)に値が入力されていることから推定します。

イベントタイプ inferred
納品ブロックを設定
販売受注に納品ブロックが設定され、納品伝票を作成できなくなったことを示します。変更ログから明示的に取得するか、ステータステーブルから推定できます。
重要な理由

このアクティビティは「販売受注のブロック率」指標に直接関係します。ブロックが設定された理由と頻度を特定することで、納品遅延の原因を明らかにできます。

入手先

VBAK-LIFSK項目の変更ログ(CDHDR/CDPOS)から確認できます。または、VBAK-LIFSK項目に値が設定された時点から推定します。

記録

VBAK-LIFSKまたはVBAP-LIFSP項目の変更文書から取得するイベントです。

イベントタイプ explicit
納品を作成
出荷伝票が作成されたことを示すイベントです。倉庫にピッキングと出荷の開始を指示するもので、伝票フローから明示的に取得できます。
重要な理由

物理的な納品プロセスの最初の手順です。受注確定から納品作成までの時間を測ることで、物流プロセスがどれだけ早く始まるかを把握できます。

入手先

LIKPテーブル(SD伝票:納品ヘッダデータ)へのレコード作成です。販売受注との関連は伝票フローテーブルVBFAで管理されます。

記録

LIKPテーブルの作成タイムスタンプに基づき、VBFAテーブルを介して関連付けるイベントです。

イベントタイプ explicit
納品証明を確認
このアクティビティは、顧客が商品を受け取ったことの確認を表します。納品証明がシステムに記録されると取得され、多くの場合、納品伝票のステータスも更新されます。
重要な理由

このイベントには実際の納品日が記録されます。約束した納品日と比較して納期遵守率を正確に測定するうえで欠かせない情報です。

入手先

納品証明のステータス(VBUK-PODAT)が「C」(確認済み)に設定されたことから推定します。確認日はVLPOD-PODATに保存されます。この設定が実装されていない場合もあります。

記録

納品のPODステータス(VBUK-PODAT)の更新、またはVLPODテーブルのレコードから推定します。

イベントタイプ inferred
請求書取消
作成済みの請求伝票を取り消す処理を表します。元の伝票を相殺する取消伝票を新たに作成する、明示的なトランザクションです。
重要な理由

請求書の取消を追跡すると、価格設定、出荷内容の不一致、データエラーなどの問題を特定できます。請求書不一致率のKPIの把握にも役立ちます。

入手先

取消請求伝票(VBRK-VBTYP = 'N'または'O')の作成によって記録される明示的なイベントです。元の請求書はVBRK-SFAKNで参照されます。

記録

VBRKに元の請求書を参照する取消伝票が作成されたことを示します。

イベントタイプ explicit
販売受注を変更
作成後の販売受注に変更が加えられたことを示します。数量、価格、日付などの項目が変更されると、専用の変更ログテーブル(CDHDR、CDPOS)に記録されます。
重要な理由

変更を追跡すると、手戻り、プロセスの不安定さ、データ品質の問題を特定できます。変更頻度が高い場合、受注入力時の問題が原因で遅延が発生している可能性があります。

入手先

変更文書テーブルCDHDR(ヘッダ)とCDPOS(明細)から、OBJECTCLAS = 'VERKBELEG'のデータを取得します。タイムスタンプと変更された項目を特定できます。

記録

販売伝票オブジェクトに関する変更文書テーブル(CDHDR、CDPOS)から取得するイベントです。

イベントタイプ explicit
推奨 任意

データ抽出ガイド

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