与信管理と債権回収のデータテンプレート

Microsoft Dynamics 365
与信管理と債権回収のデータテンプレート

与信管理と債権回収のデータテンプレート

このテンプレートでは、与信管理と債権回収のプロセスを分析するために必要なデータの収集方法を説明します。必要なデータ属性、記録すべき主要なアクティビティ、データ抽出の手順をまとめています。データの準備にお役立ていただき、プロセスマイニングを始める際にご利用ください。
  • 詳細な分析に必要な推奨データ項目
  • 正確なプロセス把握のために記録する主要なアクティビティ
  • システムからデータを抽出する手順
イベントログを初めて作成する方はこちら: プロセスマイニング用イベントログの作成方法.

与信管理と債権回収の属性

与信管理と債権回収のプロセスを詳しく分析するには、イベントログに次のデータ項目を含めることをおすすめします。
3 必須 8 推奨 8 任意
名前 説明
アクティビティ名
ActivityName
請求書のライフサイクルにおいて、特定の時点で発生したイベントまたはタスクの名前です。
説明

アクティビティ名は、「請求書作成」「督促状送付」「入金受領」など、与信・回収プロセスにおける特定のステップやイベントを表します。プロセスマイニングでは、プロセスマップ上のノードを定義する基本的な属性です。アクティビティの順序や頻度を分析すると、実際のプロセスの流れが分かり、手戻り、非効率な箇所、コンプライアンスに沿わない経路を特定できます。すべてのプロセスフローの可視化を支え、プロセスの各段階におけるサイクルタイムの算出にも使われます。

重要な理由

この属性でプロセスマップの各ステップを定義し、請求書のライフサイクルを可視化して分析できます。

入手先

通常、「CustInvoiceJour」「CustTrans」「CustCollectionLetterJour」「CustPaymPromise」などの各種テーブルから、特定のシステムイベント、ステータス変更、レコード作成日を標準化されたアクティビティ名に対応付けて設定します。

例
請求書を転記して送付督促状を作成異議申し立て登録入金受領
イベント時刻
EventTime
特定のアクティビティまたはイベントが発生した日時を示すタイムスタンプです。
説明

イベント時刻は、アクティビティがシステムに記録された正確な日時です。プロセスマイニングの基盤となる情報であり、プロセスフローの作成や、時間に関するすべての指標の算出に必要なイベントの順序を示します。期間の分析、ボトルネックの特定、サービスレベル合意(SLA)の監視に欠かせない属性です。たとえば、「請求書作成」から「入金受領」までの時間差を使って、重要業績評価指標(KPI)である売上債権回転日数(DSO)を算出します。正確なタイムスタンプがなければ、パフォーマンスの分析やボトルネックの特定はできません。

重要な理由

イベントの順序付け、プロセスマップの把握、サイクルタイムや所要時間などのパフォーマンス指標の算出に欠かせないタイムスタンプです。

入手先

アクティビティに応じて、「CustInvoiceJour」の「CreatedDateTime」や「CustTrans」の「TransDate」など、D365の各種テーブルにある日付・時刻フィールドから取得します。

例
2023-01-15T09:30:00Z2023-02-28T14:12:55Z2023-03-20T11:05:10Z
請求書番号
InvoiceNumber
顧客請求書ごとに付与される一意の識別子で、与信管理プロセスの主なケース識別子として使用されます。
説明

請求書番号は、顧客との各金融取引を一意に識別する重要な属性です。請求書の作成や転記から、入金回収、最終決済まで、関連するすべてのアクティビティを結び付けます。プロセスマイニングでは、この番号を使って請求書ごとの一連の流れを再構成し、ライフサイクルを詳しく分析します。請求書を個別のケースとして追跡することで、組織はよく見られるプロセス経路、ボトルネック、標準手順からの逸脱を特定できます。また、売上債権回転日数などの主要指標の算出や、プロセスのバリアント分析の基礎となります。

重要な理由

すべてのプロセスイベントを結び付ける必須のケースIDです。請求書発行から入金までのライフサイクル全体を再構成し、分析できます。

入手先

通常は、Microsoft Dynamics 365 Financeの「CustInvoiceJour」テーブルにある「Invoice」フィールドです。

例
INV-0012345CIV-2023-8876SI-9510034
回収担当者
CollectorAssigned
期限超過の請求書を管理する回収担当者またはチームメンバーの名前です。
説明

特定の請求書の回収業務を担当する従業員を識別する属性です。パフォーマンスや業務量の分析に欠かせません。プロセスマップやダッシュボードを回収担当者で絞り込むと、管理者は個人の生産性を評価し、回収方法を比較して、指導が必要な点を特定できます。「回収チームの生産性」や「異議解決のサイクルタイム」のダッシュボードでも重要な分析軸となり、プロセスの結果を個人やチームに関連付けて確認できます。

重要な理由

回収チームのパフォーマンス分析や業務量の調整に役立ち、担当者ごとの成果を比較して優れた取り組みを特定できます。

入手先

Microsoft Dynamics 365の文書を参照してください。回収管理モジュール、または顧客や取引レコードのユーザー責任者フィールドから取得できる可能性があります。

例
John SmithEmily Jones回収チームA
支払期日
PaymentDueDate
契約上、請求書の支払いが必要となる日付です。
説明

支払期日は、顧客と合意した支払条件で定められる重要な日付属性です。請求書が期限超過かどうかを判断する基準となり、リマインダーの送付や正式な督促手続きの開始など、回収業務を始める主なきっかけになります。プロセスマイニングでは「期限超過日数」の算出や、督促方針への適合性チェックに使用します。たとえば、支払期日を過ぎてからX日以内にリマインダーが送付されたかを確認できます。

重要な理由

支払いの適時性を測る基準となり、期限超過や回収に関するすべてのアクティビティを開始するきっかけとなる日付です。

入手先

通常、「CustTrans」または「CustInvoiceJour」テーブルの「DueDate」フィールドにあります。

例
2023-02-142023-03-312023-04-30
期限超過日数
DaysOverdue
請求書の支払期日を過ぎてからの日数です。
説明

期限超過日数は、未払いの請求書について、支払期日から経過した日数を測る計算指標です。現在の日付から支払期日を差し引いて算出します。回収チームが対応する請求書の優先順位を決める際に役立つ重要業績評価指標(KPI)です。「セグメント別の期限超過請求書」ダッシュボードの主な指標であり、売掛金の健全性や回収業務の効果を評価するうえでも欠かせません。

重要な理由

回収業務の優先順位付けや、支払い遅延の深刻度の測定に使う重要な運用指標です。

入手先

計算フィールドです。計算式:請求書が未払いの場合は(今日の日付-支払期日)、それ以外は0。

例
1532910
督促レベル
DunningLevel
期限超過の請求書に対する督促(回収)プロセスの現在の段階または深刻度を示します。
説明

督促レベルは、体系化された督促手続きの段階を表します。たとえば、「レベル1:穏やかなリマインダー」「レベル2:正式な通知」「レベル3:最終警告」などです。この属性を追跡することで、回収方針の効果を評価できます。「督促方針の効果」ダッシュボードでは、各レベルに達した後に支払いが行われた請求書の割合を確認できます。顧客との関係を保ちながら支払いを促せるよう、督促ワークフローの見直しに役立ちます。

重要な理由

督促方針の効果や、顧客がどの段階で最も支払いに応じるかを把握するための重要な情報です。

入手先

「CustCollectionLetterJour」など、回収や督促状に関連するテーブルから取得できます。

例
123 - 最終法的措置
請求書ステータス
InvoiceStatus
請求書のライフサイクルにおける現在のステータスです。
説明

請求書ステータスは、「未決済」「支払い済み」「異議あり」「償却済み」など、プロセス内での請求書の現在の状態を示します。アクティビティログで詳細な履歴を確認できる一方、現在のステータスは絞り込みや概要レポートに便利なケース単位の属性です。未決済で期限超過の請求書だけに絞ったり、償却済みの請求書全体の特徴を分析したりできます。売掛金の現在の状態を把握するための、シンプルな方法です。

重要な理由

現在の状態に基づいて請求書を簡単に絞り込み、分析できます。たとえば、未決済または異議ありのケースに対象を絞れます。

入手先

「CustTrans」テーブルの取引決済ステータスから導出します。未決済の取引は未払い、クローズ済みの取引は決済済みです。

例
未決済支払い済み一部支払い済み償却済み
請求金額
InvoiceAmount
請求書の合計金額です。
説明

請求金額は、請求対象となる商品やサービスの合計金額を表します。プロセスの財務分析に欠かせない属性です。金額別にケースを分類し、高額な請求書で異なるプロセスが発生するか、遅延が長くなるかを確認できます。「回収不能請求書の償却」や「与信限度額管理分析」のダッシュボードで、財務への影響を定量化し、リスクを評価する際にも必要です。

重要な理由

財務への影響の分析、高額請求書の優先順位付け、請求金額がプロセスに与える影響の把握に役立ちます。

入手先

「CustInvoiceJour」テーブルの「InvoiceAmount」フィールドと考えられます。

例
1500.7525000.00549.99
顧客セグメント
CustomerSegment
規模、業種、戦略上の重要度などに基づく顧客の分類です。
説明

顧客セグメントは、「戦略顧客」「中小企業」「政府機関」など、顧客を意味のあるグループに分類する属性です。戦略的な分析に欠かせず、「戦略顧客のDSOは短いか」「特定の業種で償却が多いか」といった問いに答えるのに役立ちます。「売上債権回転日数の推移」「回収不能請求書の償却」「セグメント別の期限超過請求書」の各ダッシュボードで使用し、個々の顧客を超えた傾向を把握できます。

重要な理由

顧客グループごとの集計分析を通じて、戦略的な傾向を把握し、セグメントに応じた回収方法を検討できます。

入手先

多くの場合、カスタムフィールドを使用するか、顧客マスターテーブルである「CustTable」の属性から導出します。

例
エンタープライズ中堅企業公共部門パートナー
顧客名
CustomerName
請求書の発行先である顧客の正式名称です。
説明

顧客名は、請求書に関連する顧客を特定する属性です。絞り込みや分類の主な分析軸となります。顧客別にプロセスを分析すると、支払いの遅延、異議申し立て、頻繁な回収対応が見られる顧客を特定できます。「異議解決のサイクルタイム」ダッシュボードや、特定の顧客アカウントを詳しく分析する際に重要な属性です。

重要な理由

顧客ごとのプロセス分析が可能になり、傾向の把握や、重要顧客・課題のある顧客との関係管理に役立ちます。

入手先

通常、「CustInvoiceJour」にある顧客アカウント番号を使って「CustTable」から結合します。

例
Contoso Ltd.Adventure WorksFabrikam Inc.
ソースシステム
SourceSystem
データの取得元となるシステムを識別します。
説明

イベントデータが記録されたソースアプリケーションを示す属性です。この場合は「Microsoft Dynamics 365」です。単一システムの分析では固定値に見えるかもしれませんが、データガバナンスや問題の調査、将来の連携に欠かせません。別のCRMや回収機関のポータルなど、他のシステムのデータを含める場合、この項目によってデータの出所を区別し、システムをまたぐプロセス全体を把握できます。

重要な理由

データの流れを明確にし、データ品質の維持や複数の連携システムをまたぐ分析に欠かせません。

入手先

通常、データ抽出時にレコードの取得元を示す固定値を追加します。

例
Microsoft Dynamics 365D365 F&O
与信限度額
CreditLimit
顧客に承認された与信の上限額です。
説明

与信限度額は、顧客が負債として計上することを認められた上限額です。リスク管理に欠かせない属性です。「与信限度額管理分析」ダッシュボードでは、この値と延滞または償却されたアカウントの請求金額を比較します。与信限度額が適切に設定され、守られているかを確認できます。また、債務不履行となった顧客の限度額が最近引き上げられていないかを調べ、与信承認プロセスの課題を把握できます。

重要な理由

リスク評価に欠かせない属性です。償却が、顧客の与信限度額の設定や管理に問題があったことと関連するかを分析できます。

入手先

通常、「CustTable」の顧客マスターレコードに保存されています。

例
10000.0050000.000.00
最終データ更新
LastDataUpdate
データを最後に更新または再読み込みした日時です。
説明

ソースシステムからデータセットが最後に更新された日時を示す属性です。データの鮮度を把握するための情報として、プロセスマイニング分析の利用者にとって重要です。データが特定の時点まで更新されていると分かれば、分析担当者は調査対象の範囲を理解し、根拠に基づいて判断できます。通常、データ取り込みパイプラインでデータセット全体に設定します。

重要な理由

データの更新時点を利用者に知らせ、分析対象の期間を明確にします。古い情報に基づく判断も防げます。

入手先

ETL/データパイプラインの実行時に値が生成され、データセットに記録されます。

例
2023-04-01T02:00:00Z2023-04-02T02:00:00Z
国
Country
顧客の請求先住所がある国です。
説明

顧客アカウントに関連付けられた国を示す属性です。地域別の分析によく使われます。DSOや償却率などのプロセス指標を国別に分類すると、顧客の支払い行動、回収の効果、経済状況の地域差を把握できます。その結果に基づき、地域に応じた回収方法や支払条件を検討できます。

重要な理由

地域別の支払い傾向や回収プロセスのパフォーマンスを分析できます。

入手先

顧客マスターレコード(「CustTable」)を主住所レコード(多くの場合「LogisticsPostalAddress」)に結合して導出します。

例
USADEUGBRCAN
異議申し立ての有無
IsDisputed
請求書に異議が申し立てられたことがあるかを示す真偽値です。
説明

請求書のケースに「異議申し立て登録」アクティビティが含まれる場合にtrueとなる計算フラグです。異議ありの請求書と異議なしの請求書のプロセスフローを簡単に絞り込み、比較できます。たとえば、異議ありの請求書と異議なしの請求書の平均DSOを比較し、異議がキャッシュフローに与える影響を定量化できます。ダッシュボードでの概要表示や比較分析に役立つ属性です。

重要な理由

異議ありの請求書と異議なしの請求書を簡単に比較でき、分析や絞り込みがしやすくなります。

入手先

計算フィールドです。計算式:ケースに「異議申し立て登録」アクティビティが含まれる場合はtrue、それ以外はfalse。

例
truefalse
異議申し立て理由
DisputeReason
顧客が請求書への異議申し立て時に示した理由です。
説明

顧客が請求書に異議を申し立てる際、「価格の誤り」「商品の破損」「二重請求」などの理由を示すことがあります。この属性には、その理由が記録されます。異議申し立ての理由を分析することは、根本原因の特定に欠かせません。営業、出荷、請求部門などで繰り返し発生する問題を把握できます。原因となる段階で異議申し立てを減らすことは、この分析の主な目的の1つです。支払いの遅延を防ぎ、DSOにも直接影響します。

重要な理由

支払い遅延の根本原因を分析するための重要なデータです。請求書への異議につながる上流工程の問題を特定し、解消するのに役立ちます。

入手先

Microsoft Dynamics 365の文書を参照してください。異議管理または案件管理の機能に含まれます。

例
価格の誤り数量不足商品未着サービス内容の相違
異議解決時間
DisputeResolutionTime
顧客の異議申し立てが最初に登録されてから解決するまでの時間です。
説明

異議解決時間は、異議対応プロセスの効率を測る指標です。「異議申し立て登録」から「異議解決」までの期間として算出します。解決に時間がかかると、支払いが遅れ、顧客満足度が低下するおそれがあります。回収担当者や異議申し立て理由ごとに分析すると、異議管理ワークフローのボトルネックや改善点を特定できます。

重要な理由

異議対応プロセスの効率を測る指標です。異議対応は、大幅な支払い遅延につながる一般的な原因の1つです。

入手先

「異議申し立て登録」と「異議解決」の各アクティビティのタイムスタンプ間の期間として算出します。

例
7.215.83.5
通貨コード
CurrencyCode
請求書の通貨です。例:USD、EUR。
説明

通貨コードは、請求金額に適用される取引通貨を示します。多国籍の組織では、特に重要なコンテキスト情報です。金額を正しく解釈するために必要であり、支払いサイクルや問題が特定の通貨と関連しているかを分析する際にも使えます。為替や国際決済の複雑さが影響している可能性を調べられます。

重要な理由

すべての金額を正しく解釈するための情報となり、複数通貨を扱うプロセスの分析にも役立ちます。

入手先

通常、「CustInvoiceJour」テーブルの「CurrencyCode」フィールドにあります。

例
USDEURGBPCAD
必須 推奨 任意

与信管理と債権回収のアクティビティ

与信管理と債権回収のワークフローを正確に把握するため、イベントログに記録する主要なプロセスの手順と節目を示します。
9 推奨 3 任意
アクティビティ 説明
入金受領
顧客からの入金を受領し、通常は入金仕訳を通じてシステムに記録したことを示します。このイベントの後に、入金の最終転記と特定の請求書への消込が行われます。
重要な理由

売上債権回転日数(DSO)の算出やキャッシュフローの把握に欠かせない節目です。このイベントから入金転記までの時間差から、入金消込プロセスのボトルネックを特定できます。

入手先

転記前に作成された顧客入金仕訳明細(LedgerJournalTrans)の作成日から明示的に記録します。入金を受領した日として記録された日付を表します。

記録

顧客入金仕訳明細の取引日を使用します。

イベントタイプ explicit
入金転記
顧客入金を総勘定元帳に正式に転記し、請求書の決済に充当したことを示します。顧客入金仕訳の転記日から記録します。
重要な理由

これにより、プロセスの入金部分が完了します。入金受領から転記までの時間差である入金消込遅延は、財務部門の効率を測る重要な指標です。

入手先

顧客入金仕訳(LedgerJournalTrans)の転記タイムスタンプから記録します。これにより、入金が元帳で完全に処理されたことを確認できます。

記録

転記済みの顧客入金仕訳から転記日を使用します。

イベントタイプ explicit
支払期日を経過
現在の日付が請求書の支払期日を過ぎたときに発生する、計算上のイベントです。ユーザーの直接操作に対応するアクティビティではなく、システム日付と請求書の支払期日フィールドを比較して判定します。
重要な理由

すべての回収アクティビティの開始点となるイベントです。延滞請求書の件数や督促対応のタイミングを分析でき、「督促方針の遵守」などの重要業績評価指標(KPI)を確認できます。

入手先

Customer Transactionsテーブル(CustTrans)の「DueDate」フィールドと現在のタイムスタンプを比較して判定します。イベント時刻にはDueDate自体を使用します。

記録

「NOW()」が請求書のDueDateを過ぎたときにイベントを作成します。

イベントタイプ calculated
異議申し立て登録
顧客が請求書に正式に異議を申し立てたことを示し、それに応じてステータスが更新されます。通常、回収管理モジュールでユーザーが請求書のステータスを「異議あり」に変更したときに記録されます。
重要な理由

このイベントが異議解決プロセスの開始点です。記録することで、異議申し立ての頻度や解決までの時間を測定でき、顧客満足度やキャッシュフローへの影響を把握できます。

入手先

顧客取引(CustTrans)または関連する異議管理テーブル(smmCaseDetail)のステータス変更から推定します。ステータス変更のタイムスタンプ付きログが必要です。

記録

請求書取引の異議ステータス欄に値が入力されたとき、または「異議あり」に変更されたときを特定します。

イベントタイプ inferred
督促状を作成
延滞した請求書に対して、正式な督促状または回収通知が作成されたことを示します。Dynamics 365で定期的な督促処理を実行し、対象の請求書に対する通知レコードが作成された時点で記録されます。
重要な理由

正式な回収対応の開始時期と頻度を追跡します。督促の効果や、社内の回収方針への適合性を測定するうえで欠かせません。

入手先

督促履歴テーブル(CustCollectionLetterJour)に明示的なレコードが作成されます。督促状ジャーナルの作成日をタイムスタンプとして使用します。

記録

CustCollectionLetterJourテーブルから作成イベントを抽出し、請求書と関連付けます。

イベントタイプ explicit
請求書を作成
システムで売上請求書のレコードが作成されたことを示します。正式に転記される前の段階です。通常、ユーザーが販売注文を確定して対応する請求書文書を作成した際に、明示的なイベントとして記録されます。
重要な理由

請求書のライフサイクルにおける主な開始イベントです。この時点から入金までの期間を分析することは、売上債権回転日数(DSO)の測定に欠かせません。

入手先

請求書の作成時に、Sales Invoice Headerテーブル(SalesInvoiceHeader)またはSalesテーブル(SalesTable)に記録されます。レコードの作成日時をイベント時刻として使用します。

記録

売上請求書レコードの作成日時を取得します。

イベントタイプ explicit
請求書を転記して送付
請求書が総勘定元帳に正式に記録され、正式な売掛金となったことを示します。通常、このイベントは請求書の顧客への送付と同時に発生し、Dynamics 365で転記処理が完了した時点で記録されます。
重要な理由

支払条件と債権年齢の計算が正式に始まる重要な節目です。請求書の作成から転記までの遅延は、請求業務の非効率を示している可能性があります。

入手先

Customer Invoice Journal(CustInvoiceJour)の転記日、またはステータスが「転記済み」に変わったことから判定します。転記日時が重要なデータ項目です。

記録

Customer Invoice Journal(CustInvoiceJour)の転記日時を使用します。

イベントタイプ inferred
請求書決済
請求書の支払いが完了し、残高がゼロになった状態で、プロセスが正常に完了したことを示します。充当された入金額の合計が請求書の総額と一致したときに、このステータスを推定します。
重要な理由

これは、与信から入金までのプロセスにおける主な正常終了点です。ここに至る経路を分析すると、優れた取り組みや効率的なプロセスのバリアントを把握できます。

入手先

顧客決済テーブル(CustSettlement)の決済日から推定します。CustTransにある請求書の「AmountCur」フィールドと「SettleAmountCur」フィールドの合計がゼロになったときに発生します。

記録

請求書取引に関連する決済日のうち、残高がゼロになる最新の日付を特定します。

イベントタイプ inferred
請求書貸倒処理
請求書が回収不能と判断され、不良債権として正式に償却された状態です。承認されたユーザーが実行する明示的な処理で、売掛金を消し込み、損失を計上します。
重要な理由

これは、プロセスにおける主な異常終了点です。償却を追跡することで、信用リスク、回収の失敗、財務損失を把握できます。

入手先

元の請求書に関連付けられた、不良債権の償却に使用する特定の総勘定仕訳から記録します。償却仕訳の転記日をタイムスタンプとして使用します。

記録

請求書を参照する、特定の償却転記プロファイルを持つ仕訳明細を特定します。

イベントタイプ explicit
回収アクティビティを記録
電話やメールなど、顧客または請求書に関連付けて記録された手動の回収対応を示します。担当者が債権回収ワークスペースのアクティビティ機能を使ってやり取りを記録した時点で取得されます。
重要な理由

債権回収チームが行う手作業を把握できます。アクティビティと入金の成功状況を照らし合わせることで、チームの生産性や連絡方法ごとの効果を測定できます。

入手先

顧客アカウントに関連付けられたActivities(smmActivities)テーブル、または関連するケース管理テーブルに記録されます。可能な場合は、アクティビティを特定の請求書に関連付ける必要があります。

記録

債権回収に関連する「電話」または「メール」タイプのActivityレコードの作成を取得します。

イベントタイプ explicit
支払い約束を記録
顧客が特定の将来の日付に支払うことを約束し、その内容がシステムに記録されたことを示します。債権回収担当者が債権回収モジュールに支払い約束の詳細を入力した時点で、明示的なイベントとして記録されます。
重要な理由

正式な契約ではない支払いの約束と、その履行率を追跡します。約束された支払いと実際の入金を比較することで、キャッシュフローの予測や顧客の支払い信頼性の評価に役立ちます。

入手先

債権回収ワークスペースまたはケース管理に関連するテーブル、特に支払い約束機能に関するテーブルに記録されると考えられます。約束レコードの作成日をイベント時刻として使用します。

記録

支払約束または回収案件の詳細テーブルから、作成イベントを取得します。

イベントタイプ explicit
異議解決
解決策が決まり、記録された時点で異議申し立てプロセスが終了したことを示します。ユーザーが請求書の異議ステータスを「解決済み」に更新するか、関連する異議案件をクローズしたときに記録されます。
重要な理由

このアクティビティをもって異議対応のサブプロセスが終了します。異議の登録から解決までの期間は、解決担当チームの効率を測る重要業績評価指標(KPI)です。

入手先

顧客取引(CustTrans)のステータス変更、または関連する異議案件(smmCaseDetail)のクローズから推定します。ステータス変更のタイムスタンプをイベント時刻として使用します。

記録

請求書の異議ステータス欄がクリアされたとき、または「解決済み」に変更されたときを特定します。

イベントタイプ inferred
推奨 任意

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